税金・経理・補助金ツールズ

医療費控除 計算機

1年間の医療費・給与収入・所得税率を入れると、医療費控除の控除額と、税負担の軽減額の目安を計算します。給与所得のみの人向け・令和8年分です。

控除額は「医療費 − 保険金などの補填金 − 足切り」です。足切りは、総所得金額等の5%と10万円の低いほうです。だから年収500万円で医療費がちょうど10万円なら控除額0円で、1円も戻りません。目安は早見表、式の決まりは控除額の計算式で確認できます。

本人が実際に支払った、生計を一にする家族の分も合算。通院の電車・バス代も含む 高額療養費・入院給付金・出産育児一時金など。無ければ0 入院給付金なら、対象の入院費の額です。給付が複数あるときの入れ方は補填金の差し引き方へ 税引き前・賞与込みの給与収入です。給与以外の所得がある人は対象外です 税負担の軽減目安の計算に使います。未選択でも控除額は計算できます(税率の選び方) スイッチOTC医薬品など特定一般用医薬品等の年間購入費。通常の医療費控除とは選択(どちらか一方)
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医療費いくらで、いくら戻る?(早見表)

下の表は、このページの計算機と同じ計算で出しています(保険金などの補填がない場合)。医療費の超過額そのものが返金されるわけではありません。税率帯をまたぐ場合や課税所得が少ない場合には、控除額全体に同じ税率を掛けた額より税の軽減が小さくなります。

① 給与収入500万円のみ・所得税率10%の概算(全額が同じ税率で効くと仮定)

1年間に払った医療費医療費控除の控除額税負担の軽減目安(住民税は翌年度)
¥100,000¥0¥0
¥120,000¥20,000¥4,042
¥150,000¥50,000¥10,105
¥200,000¥100,000¥20,210
¥300,000¥200,000¥40,420
¥500,000¥400,000¥80,840
¥1,000,000¥900,000¥181,890
足切りが10万円の人は、医療費がちょうど10万円なら控除額0円です。10万円は「超えた分から効きはじめる線」です。補填なしで医療費12万円なら、控除額は2万円になります。その全額が所得税10%・住民税10%で効く仮定では、所得税等2,042円と翌年度住民税2,000円、合計¥4,042の軽減目安です。

② 医療費10万円・年収が低い人(足切りは総所得金額等の5%)

総所得金額等が200万円未満なら足切りはその5%になるので、同じ医療費10万円でも戻る額が出ます(所得税法73条1項)。所得税率5%帯として計算しています。

給与収入(年収)総所得金額等足切り額控除額税の軽減目安うち翌年度住民税
¥1,600,000¥860,000¥43,000¥57,000¥5,700¥5,700
¥2,000,000¥1,260,000¥63,000¥37,000¥5,589¥3,700
¥2,500,000¥1,670,000¥83,500¥16,500¥2,492¥1,650
¥2,970,000¥1,997,600¥99,880¥120¥18¥12
¥3,000,000¥2,020,000¥100,000¥0¥0¥0

表の前提:令和8年分の給与所得のみ・補填なし・基礎控除以外の所得控除なしの概算です。

  • 給与収入160万円では所得税は0円なので、軽減目安5,700円は翌年度住民税分だけです。
  • 他の行は控除が5%帯で全額効く仮定です。
  • 給与収入2,972,000円以上で足切りは10万円側となります。
  • 実際の還付は既納付税額等で変わります。

確定申告での出し方(何を書いて、何を添えるか)

医療費控除は年末調整では受けられません。会社員でも自分で確定申告をします(国税庁No.1120)。

提出するもの=「医療費控除の明細書」。領収書は添付しません

医療費の領収書から「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書に添付します。セルフメディケーション税制なら「セルフメディケーション税制の明細書」です。領収書そのものの添付・提示は不要ですが、領収書は5年間保存してください。明細書の記載内容を確認するため、確定申告期限等から5年を経過する日までの間、領収書の提示または提出を求められることがあります(医療費通知を添付した分を除きます)。

必要事項を備えた医療費通知なら明細書を簡略化できる

医療保険者が発行する医療費通知で、必要事項を備えたもの等を添付すれば、医療費控除の明細書の記載を簡略化できます。ただし通知に載るのは保険が使われた分だけなので、市販薬・通院の交通費・自由診療などは自分で明細書に書き足します。

必要事項は、被保険者等の氏名・療養年月・療養を受けた者・医療機関名・支払額・保険者名です。後期高齢者医療の通知は、療養を受けた者の記載が無くても使えます。

源泉徴収票は添付しなくてよい(でも手元には要る)

給与所得のある方は、平成31年4月1日以後、給与所得の源泉徴収票の添付・提示は不要になりました。ただし申告書を作るときには源泉徴収票の数字が必要なので、手元に用意してから始めてください(源泉徴収票の見方)。

領収書が多い人は「医療費集計フォーム」

国税庁の医療費集計フォーム(表計算ソフト用)に入力しておくと、確定申告書等作成コーナーの医療費控除の入力画面で読み込めます。セルフメディケーション税制を使う場合は、この集計フォームは利用できません。

医療費控除の控除額は最高200万円です(所得税法73条1項)。また払いすぎた税金の還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間できるので、過去に申告し忘れた年の分も今から出せます。

使い方と注意点

この計算機は、令和8年分・給与所得のみの人が対象です。給与以外の所得がある人は総所得金額等を使って申告書等で計算してください。

控除額の計算式

控除額 = 医療費 − 対象医療費を限度とする補填金 − 足切り

税負担の軽減目安の見方と、税率の選び方

医療費控除は所得控除です。軽減目安は、控除が同一税率で全額効く場合の概算で、控除額×(所得税率×1.021+10%)で出しています。「×1.021」は復興特別所得税、「10%」は住民税の分です。

補填金(保険金など)の差し引き方

高額療養費・入院給付金・出産育児一時金などの補填金は、その給付の目的となった医療費からだけ差し引きます(国税庁No.1120)。入院給付金が入院費を上回っても、はみ出した分を通院費・薬代など他の医療費からは差し引きません。一方、傷病手当金・出産手当金は差し引きません(医療費の補填ではなく、休業中の生活費の給付だからです)。

計算機では、補填金がある場合は「その給付の対象医療費」の入力が必須です。複数の給付対象がある場合は、それぞれの医療費を限度に補填額を集計してください。

セルフメディケーション税制との選択

その年に健康診査等の所定の取組を行い、対象となるスイッチOTC医薬品などの補填後購入費が年間12,000円を超える場合は、その超えた部分(88,000円を限度)を控除できるセルフメディケーション税制も使えます。ただし通常の医療費控除とは選択で、どちらか一方だけです。このツールは両方の控除額を出して、大きいほうを「おすすめ」に表示します。健康診査・予防接種など一定の取組をしていることが要件です。

「セルフメディケーション税制は令和8年12月31日で終わる」ではありません。

このツールが計算する令和8年分の適用期間は、条文どおり令和8年12月31日までです(措法41条の17第1項)。ただしこれは令和8年分の窓の終わりであって、制度の終了ではありません。

令和9年分以後は、令和8年法律第12号によって延長・一部恒久化が既に決まっています(附則46条により令和9年分以後の所得税に適用)。改正後は期限が医薬品の区分ごとに分かれ、スイッチOTC医薬品は適用期限なし、それ以外(体外診断用医薬品など)は令和13年12月31日までとなります。控除の計算(12,000円超・88,000円限度)は改正後も変わりません。

なお令和9年分から対象が広がります(政令指定の体外診断用医薬品等が加わり、一般用医薬品等の定義に薬局製造販売医薬品が加わります)。令和8年分にはこの拡大は適用されないため、このツールは令和8年分の対象範囲で計算しています。

医療費控除・セルフメディケーション税制は年末調整では受けられず、確定申告が必要です(確定申告での出し方)。

よくある質問

医療費控除は医療費が10万円を超えないと使えないのですか?

いいえ。足切り額は「総所得金額等の5%」と「10万円」の低いほうです(所得税法73条1項)。総所得金額等200万円未満なら5%側です。令和8年分の給与所得のみの場合は給与収入2,972,000円未満が該当し、補填後の医療費が足切りを超えると控除できます。たとえば年収160万円(令和8年分の総所得86万円)なら足切りは43,000円なので、医療費が6万円でも17,000円が控除されます。

医療費控除でいくら戻ってきますか?

控除全額が同一税率で効く場合は控除額×(所得税率×1.021+住民税10%)が軽減の概算です。控除額20万円の全額が所得税10%・住民税10%で効く仮定では、所得税20,000円と復興特別所得税420円、翌年度住民税20,000円で合計約40,420円の軽減目安です。合計額が確定申告で一度に還付されるわけではありません。医療費そのものが返金される制度ではなく、実額は税率帯・課税所得不足・税額控除・既納付税額等で変わります。

医療費が10万円ちょうどだと、いくら戻りますか?

年収500万円の人なら足切りが10万円なので、10万円−10万円=控除額0円となり、戻る税金も0円です。補填なしで医療費12万円なら控除額2万円で、全額が所得税10%・住民税10%で効く場合の軽減目安は合計約4,042円です。総所得金額等200万円未満の人は足切りが総所得金額等の5%なので、補填後の医療費10万円がその額を超える場合に控除できます。

医療費の領収書は確定申告のときに提出しますか?

提出しません。領収書から「医療費控除の明細書」を作成して確定申告書に添付します。ただし明細書の記載内容を確認するため、確定申告期限等から5年を経過する日までの間、領収書の提示または提出を求められることがあるので、5年間は保存してください。健康保険から届く医療費通知を添付すると、明細書の記載を簡略化できます。

保険金や高額療養費はどう差し引きますか?

保険金・高額療養費・出産育児一時金などの補填金は、その給付の目的となった医療費からだけ差し引きます(国税庁No.1120)。入院給付金が入院費を上回っても、はみ出した分を通院費や薬代など他の医療費から差し引く必要はありません。一方、傷病手当金・出産手当金は医療費の補填ではないので差し引きません(休業中の生活費の給付だからです)。

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くわしくは医療費控除はいくらから?いくら戻る?で、条文と国税庁の資料まで確認しています。

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