消費税計算(税込・税抜・端数処理)
税込・税抜の計算に加えて、インボイス(適格請求書)の消費税額を国税庁の規定どおり 「一の請求書につき、税率ごとに1回」の端数処理で計算します。 経理でいちばん事故が多い明細ごとの端数処理との差額も表示します。
1. 税込・税抜を計算する
2. 請求書(インボイス)の消費税額を計算する
明細を入れると、税率ごとに合計してから1回だけ端数処理した、適格請求書に記載すべき消費税額を計算します。 あわせて、認められていない「明細ごとの端数処理」で計算した場合との差額も出します。
3. 申告の消費税額を計算する(割戻し / 積上げ)
確定申告の消費税額は、売上・仕入それぞれで割戻し計算と積上げ計算を選べます。 ただし売上を積上げにすると、仕入に割戻しは選べません(国税庁 No.6391)。 認められる3通りを全部計算して、納付税額が小さくなる組み合わせの計算例を示します。 どの方法を選ぶかは申告上の選択であり、本ツールが推奨するものではありません。
4. 本則・簡易・2割特例で比べる
納める消費税は、どの方式を選ぶかで変わります。本則課税だけが実際の仕入れで決まり、 簡易課税・2割特例・3割特例は売上だけで決まります(経費がいくらでも動きません)。 自分の数字を入れて、4つを並べて比べます。どれを選ぶかは届出を伴う申告上の選択で、 本ツールが推奨するものではありません。
みなし仕入率は消費税法施行令57条5項、2割特例は平成28年改正法附則51条の2、 3割特例は令和8年度税制改正によります。
消費税の端数処理のルール
インボイスの消費税額は明細ごとに計算してもよいですか?
認められません。適格請求書に記載する消費税額等に1円未満の端数が生じる場合、端数処理は 一の適格請求書につき、税率ごとに1回行います(消費税法施行令70条の10、消費税法基本通達1-8-15)。
上の「2. 請求書(インボイス)の消費税額を計算する」は、この差がいくらになるかを表示します。 1行あたりのズレは1円未満でも、明細の行数だけ積み上がります。
消費税の端数処理は切捨て・切上げ・四捨五入のどれですか?
端数処理の方法は事業者が任意に選べます(国税庁タックスアンサー No.6371「端数計算」)。 切捨て・切上げ・四捨五入のいずれでも構いません。 ただし請求書ごとに変えるものではなく、社内で1つに統一して継続適用するのが実務です。 国税庁の記載例は切捨てで示されています。
税込価格から消費税額を出す計算式は?
10%対象は 税込 × 10/110、8%対象は 税込 × 8/108 です。 国税庁Q&A問57の記載例では、税込60,000円(10%対象)→ 60,000×10/110 ≒ 5,454円、 税込40,000円(8%対象)→ 40,000×8/108 ≒ 2,962円 と計算されています (このツールも同じ答えになることをテストで固定しています)。
8%と10%が混在する請求書はどう計算しますか?
まず税率ごとに対価の額を合計し、その税率ごとの合計額に対してそれぞれ1回だけ端数処理します。 8%の商品と10%の商品をまとめて1つの合計にして計算することはできません。 適格請求書には、税率ごとに区分した対価の額と消費税額等の記載が必要です。
申告の「割戻し計算」と「積上げ計算」の違いは何ですか?
割戻し計算は、税率ごとの税込売上の合計から割り戻して税額を出す方法です (税込 × 100/110 で課税標準額を求め、7.8%を掛けます。軽減税率は 100/108 と 6.24%)。 積上げ計算は、交付した適格請求書に記載した消費税額等を合計し、それに 78/100 を掛ける方法です。 売上税額は割戻し計算が原則、積上げ計算が特例です(国税庁 No.6383)。
売上を積上げ計算にしたら、仕入も積上げ計算にしなければいけませんか?
そのとおりです。国税庁 No.6391 は「割戻し計算により仕入税額を計算できるのは、 売上税額を割戻し計算している場合に限られます」と明記しています。 つまり売上=積上げ × 仕入=割戻し は選べず、認められる組み合わせは3通りだけです。 上の「3. 申告の消費税額を計算する」は、この3通りを全部計算して納付税額を比べます。
仕入税額の計算はどちらが原則ですか?
仕入税額は積上げ計算が原則で、割戻し計算が特例です(売上税額とは原則・特例が逆です)。 積上げ計算には、交付を受けた適格請求書の消費税額等を合計する「請求書等積上げ計算」と、 課税仕入れの都度、支払対価に 10/110(軽減8/108)を掛けて端数処理した額を積み上げる 「帳簿積上げ計算」の2つがあります。どちらも合計に 78/100 を掛けて国税分を求めます。
地方消費税はどうやって計算しますか?
消費税(国税)の差引税額 × 22/78 で計算します。 10%の内訳は国税7.8%+地方2.2%、軽減8%の内訳は国税6.24%+地方1.76%だからです。 申告では課税標準額を税率ごとに千円未満切捨て、差引税額を百円未満切捨てにします。
- 端数処理は請求書1枚につき、税率ごとに1回(消令70の10)
- 明細ごとの端数処理は認められない(Q&A問57(注))
- 切捨て/切上げ/四捨五入は任意。社内で統一して継続適用する
- 税込から税額は ×10/110(8%は ×8/108)
- 申告は売上=割戻しが原則/仕入=積上げが原則。 売上を積上げにすると仕入に割戻しは選べない(No.6391)
出典
- 国税庁 タックスアンサー No.6371「端数計算」
- 国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」問57(PDF)
- 国税庁 タックスアンサー No.6383「課税標準額に対する消費税額の計算の特例」
このツールは計算の補助を目的としています。実際の申告・請求にあたっては、 国税庁の資料または税理士にご確認ください。
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