経理ミニツールズ

収入印紙の金額 判定機+印紙税額一覧表(全20号)

文書の種類記載金額を選ぶだけで、その文書1通に必要な収入印紙の額を判定します。領収書は5万円未満なら非課税(印紙不要)、5万円以上100万円以下は200円。消費税額等が区分記載されていれば税抜金額で判定(No.6925)、不動産売買・建設工事請負の軽減税率(No.7108)にも対応。ページ下部に第1号〜第20号文書の印紙税額一覧表

紙の文書だけが対象です 印紙税が課されるのは紙で作成した課税文書だけ。電子契約・PDFで送る請求書や領収書・電子交付は課税文書の「作成」に当たらず、収入印紙は不要です(福岡国税局 文書回答事例・平成20年10月24日)。

上の判定機で、文書の種類と金額から必要な収入印紙の額が分かります。以下では、領収書の「5万円」の境界と消費税の扱い、契約書の軽減税率、第1号〜第20号文書の印紙税額一覧表など、判定のしくみを解説します(一般的な説明であり、個別の税務相談ではありません)。

使い方と注意点

「文書の種類」で税額の決まり方が変わります 印紙税は、文書を印紙税法の課税物件表(第1号〜第20号)に当てはめて、号ごとに違うルールで税額が決まります。領収書(17号)と工事請負契約書(2号)では、同じ金額でも印紙の額が違います。★1つの文書が複数の号に当たる場合の「所属の決定」や、そもそも課税文書に当たるかどうかの判断が微妙な場合は、税務署・税理士に確認してください。
消費税は「区分記載」なら含めない 第1号(不動産譲渡等)・第2号(請負)・第17号(受取書)の文書だけは、「うち消費税額等◯円」のように消費税額等が区分記載されている(または税込・税抜の併記で消費税額等が明らかな)場合、記載金額に消費税額等を含めず税抜で判定します(国税庁 No.6925)。★ただし免税事業者は、その取引に課されるべき消費税等が無いので、区分記載しても税込で判定します。
このツールは「目安」です。印紙税額の一覧表(国税庁 No.7140/No.7141)と軽減措置(No.7108)にもとづく判定で、文書がどの号に当たるか自体の認定(課税文書該当性・所属の決定)は簡易な当てはめです。判断に迷う文書・高額の契約は、所轄の税務署または税理士に確認してください。

領収書はいくらから? — 5万円の境界と消費税

いちばん検索されるのは「領収書にいくらから印紙を貼るのか」です。答えは受取金額5万円が境界です。

売上代金の領収書(17号文書): 記載金額5万円未満は非課税(印紙不要)。5万円以上100万円以下は200円。

100万円を超えると400円・600円…と金額の階級ごとに上がります(下の一覧表参照)。借入金や保険金など売上代金以外の受取書は、5万円以上なら金額によらず一律200円です。

ここで実務の急所が消費税です。国税庁 No.6925 は、受取書(17号)について消費税額等が区分記載されていれば記載金額に含めないと定めています。つまり税込5万円を少し超えていても、消費税を区分記載すれば「記載金額」が5万円未満になり、印紙が不要になるケースがあります。

同じ「税込54,800円」の領収書でも、消費税の書き方で印紙の要否が変わる 領収書 54,800円(税込) 消費税10%込みの受取金額 「うち消費税額等4,981円」と区分記載 → 記載金額 = 49,819円(5万円未満) → 非課税・収入印紙は不要 「54,800円」とだけ記載(区分なし) → 記載金額 = 54,800円(5万円以上) → 収入印紙 200円が必要 ※ 国税庁 No.6925。第1号・第2号・第17号文書のみ。免税事業者は区分記載しても税込で判定。
税込54,800円の領収書。消費税額等4,981円を区分記載すれば記載金額は税抜49,819円となり5万円未満で非課税、区分記載が無ければ54,800円で判定して200円の印紙が必要です(国税庁 No.6925)。
「営業に関しない」領収書は、金額がいくらでも非課税

17号文書には「営業に関しないものは非課税」という大きな例外があります。ここでいう営業とは営利を目的として同種の行為を反復継続することで、株式会社などの営利法人や個人商人の行為は営業ですが、公益法人や、商人でない個人の行為は営業に当たりません(国税庁 No.7105)。個人が事業と関係なくマイホームやマイカーを売った代金の領収書に印紙は不要です。

なお、売上代金とそれ以外が1枚に混ざった受取書は、区分記載できるときは売上代金側の金額で税額を決めますが、「5万円未満で非課税かどうか」だけは合計額で判定します(No.7141 注1・No.7105)。

契約書の収入印紙 — 不動産と建設工事には軽減税率

契約書は号ごとに階級表が違います。特に大事なのが、不動産の譲渡に関する契約書(1号)と建設工事の請負に関する契約書(2号)には期間限定の軽減税率があることです(租税特別措置法91条・国税庁 No.7108。適用期間: 読み込み中…に作成されたもの)。

もうひとつ経理実務で頻出なのが7号文書(継続的取引の基本となる契約書)です。取引基本契約書・特約店契約書・代理店契約書・業務委託契約書などが該当し、金額によらず1通4,000円。ただし契約期間が3か月以内で更新の定めがないものは7号から除かれます。

印紙税額の一覧表(第1号〜第20号文書)

国税庁 No.7140/No.7141(印紙税額の一覧表)を、そのまま一覧にしたものです(読み込み中…現在法令等)。金額の階級は「以下」がその階級に含まれ、「超え」は含まれないことに注意してください。

文書の種類印紙税額(1通または1冊につき)
読み込み中…

金額の記載がない文書・電子契約の扱い

金額の記載がない契約書・領収書は「0円」ではない

契約金額・受取金額の記載のない1号・2号・15号・16号・17号文書は200円です。「金額を書いていないから印紙は不要」は誤りです。例外は手形(3号)で、手形金額の記載のない手形は非課税ですが、後から金額を補充した人が手形を「作成した」ものとみなされて納税義務者になります(No.7140 注1)。

電子契約・PDF領収書・電子交付に印紙は不要

印紙税は紙の課税文書を「作成」したときにかかる税金です。注文請書を電磁的記録(PDF等)に変換して電子メールで送信する場合には課税文書の作成に当たらず印紙税は課されない、という照会に対し、国税局が「貴見のとおり」と文書回答しています(福岡国税局 文書回答事例・平成20年10月24日)。電子契約サービスで締結した契約書や、メール添付で送る請求書・領収書のPDFに収入印紙は要りません。★ただし同じ内容を紙でも作成・交付すれば、その紙には課税されます。

貼り忘れは3倍の過怠税 — 貼り方と消印

収入印紙を貼るべき文書に貼らなかった場合、納付しなかった印紙税額とその2倍に相当する金額との合計額=当初に納付すべき額の3倍の過怠税が徴収されます(印紙税法20条・国税庁 No.7131)。税務調査の前に自主的に「印紙税不納付事実申出書」を提出した場合は1.1倍に軽減されます。

消費税の計算(税抜・税込・端数処理)はこちらのツールで

よくある質問

Q. 領収書には、いくらから収入印紙が必要ですか?

A. 売上代金の領収書(17号文書)は、記載された受取金額が5万円未満なら非課税で収入印紙は不要です。5万円以上100万円以下は200円、100万円を超えると400円・600円…と金額の階級ごとに上がります(国税庁 No.7105・No.7141)。借入金など売上代金以外の受取書は5万円以上で一律200円です。

Q. 「5万円未満」は税込・税抜どちらで判定しますか?

A. 「うち消費税額等◯円」のように消費税額等が区分記載されていれば、記載金額に消費税額等を含めず税抜で判定します(国税庁 No.6925)。たとえば税込54,800円でも「うち消費税額等4,981円」と書けば記載金額は49,819円となり、5万円未満で非課税です。区分記載が無ければ税込54,800円で判定して200円の印紙が必要です。ただし免税事業者は区分記載しても税込で判定します。

Q. 電子契約やPDFの領収書にも収入印紙は必要ですか?

A. 不要です。印紙税は紙の課税文書を「作成」したときにかかる税金で、電磁的記録(PDF等)に変換して電子メールで送信する場合は課税文書の作成に当たらない、という照会に国税局が「貴見のとおり」と文書回答しています(福岡国税局 文書回答事例・平成20年10月24日)。ただし同じ内容を紙でも作成・交付すれば、その紙には課税されます。

Q. 収入印紙を貼り忘れたらどうなりますか?

A. 納付しなかった印紙税額の3倍(本来の額+その2倍)の過怠税が徴収されます。税務調査で指摘される前に自主的に「印紙税不納付事実申出書」を提出すれば1.1倍に軽減されます。また、貼っていても消印を忘れると印紙の額面と同額の過怠税がかかります。過怠税は全額、損金・必要経費になりません(国税庁 No.7131)。

Q. 個人がマイホームや車を売ったときの領収書にも印紙が必要ですか?

A. 不要です。営業に関しない受取書は非課税で、公益法人や、商人でない個人が事業と関係なく作成する受取書は「営業に関しない」ものに当たります(国税庁 No.7105)。ただし、不動産を売るときの不動産売買契約書そのものは1号文書として印紙が必要です(こちらに営業に関しない非課税はありません)。

Q. 3,000万円の不動産売買契約書の収入印紙はいくらですか?

A. 軽減税率で1万円です(本則は2万円)。不動産の譲渡に関する契約書のうち契約金額が10万円を超えるものには租税特別措置法91条の軽減措置があり、1,000万円超5,000万円以下の階級は1万円になります(国税庁 No.7108)。建設工事の請負契約書(100万円超)にも同様の軽減があります。適用期限は上の判定機・一覧表に表示しています。

Q. 契約書に金額が書いていない場合、印紙はいくらですか?

A. 契約金額の記載のない1号・2号の契約書と15号・16号・17号の文書は200円です。「金額が無いから印紙も不要」は誤りです。例外は手形(3号)で、手形金額の記載がなければ非課税ですが、後から金額を補充した人が納税義務者になります(国税庁 No.7140・No.7141)。

Q. 印紙税を納めるのは、領収書を「もらう側」「発行する側」どちらですか?

A. 発行する側(文書の作成者)です。領収書なら代金を受け取って領収書を書いた側が印紙を貼ります。契約書のように双方が保管する文書を2通作成した場合は、それぞれの通に印紙が必要で、実務では各自が保管する分を各自が負担するのが通常です。

出典

この記事は現行法令(一覧表の基準日はページ内に表示)にもとづく一般的な情報であり、個別の事案に対する助言ではありません。文書がどの号の課税文書に当たるか(所属の決定)や記載金額の計算は、実際の文書の記載内容によって異なる場合があります。判断に迷う場合は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。