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年末調整の還付金はいつ・いくら?令和8年分は還付が増える理由

結論から言います。年末調整の還付金は、12月または1月の給与と一緒に振り込まれるのが一般的です。法律上、年末調整は「その年最後に給与等の支払をする際」に行うと決まっている(所得税法190条)ため、12月の給与と同時が原則です。ただし実務では1月の給与に回す会社、賞与と一緒に払う会社、現金で手渡しする会社もあります。振込日は会社ごとに違うので、最後は給与規程か経理担当に確認してください。

そして、この記事の本題です。令和8年分の年末調整は、税制改正の影響で、例年より還付が多くなる人が非常に多くなります。令和8年度税制改正で基礎控除と給与所得控除が引き上げられたのに、毎月の天引きは11月まで改正前の税額表のままだからです。差額は12月の年末調整でまとめて戻ってきます

この記事の結論
  • 還付金の受取時期は12月の給与と一緒が原則(所得税法190条・191条)。1月給与・現金手渡しの会社もある
  • 還付が起きるのは、毎月の源泉徴収が税額表による「概算」だから。生命保険料控除もiDeCoも住宅ローン控除も毎月の天引きには入っていない
  • 令和8年分は基礎控除が最大36万円上乗せされるため、年収500万円・独身で還付が約3万円増える(年収600万円なら約3.7万円)
  • 還付額の目安は「控除額 × あなたの所得税率」。生命保険料控除4万円でも、税率5%の人に戻るのは約2,000円
  • 還付金に所得税も住民税も社会保険料もかからない(払いすぎた税金が戻るだけで、所得ではない)

還付金はいつ振り込まれる?(結論と、確かめ方)

年末調整は、法律上「その年最後に給与等の支払をする際」に行います(所得税法190条)。払いすぎていた分は、その支払時に徴収すべき所得税に充当し、それでも余る分を還付します(同191条)。

したがって12月の給与と一緒に振り込まれるのが原則です。ただし、年末調整の計算が12月の給与計算に間に合わない会社もあるため、実務では次のようなパターンがあります。

会社のパターン還付金を受け取る時期給与明細での見え方
12月の給与で精算(最も多い)12月の給与日「年末調整還付金」「年調過不足税額」などの名目で手取りが増える
12月の賞与で精算12月の賞与日賞与明細に還付額が乗る
1月の給与で精算翌年1月の給与日1月分の源泉徴収税額がマイナス、または還付欄が立つ
給与とは別に支給会社が決めた日現金手渡し/別途振込。給与明細に出ないこともある
会社は「自腹」で還付しているわけではありません 還付の原資は、会社が年末調整を行った月分として税務署に納付する源泉徴収税額です。そこから各人の過納額を差し引いて還付します(国税庁タックスアンサー No.2675)。だから「会社にお金がないから還付できない」は、原則として通りません。

自分の還付額を確かめる方法(源泉徴収票との突き合わせ)

源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄は、年末調整で確定した1年分の税額です。毎月引かれた金額の合計ではありません。したがって、次の引き算で還付額(または追徴額)が分かります。

還付額 = 給与明細の「源泉所得税」12か月分(+賞与分)の合計 − 源泉徴収票の「源泉徴収税額」
※ マイナスになったら、それは追徴(不足額の徴収)です

源泉徴収票の各欄の意味は、源泉徴収票の見方で1枚まるごと解説しています。

なぜ還付が起きるのか(毎月の天引きは「概算」だから)

毎月の給与から引かれている所得税は、国税庁の「給与所得の源泉徴収税額表」を引いて求めた概算額です。「その月の社会保険料控除後の給与額」と「扶養親族等の数」だけで決まる、粗い見積りにすぎません。

この表は、あなたの1年間の事情をほとんど知りません。

毎月の源泉徴収(税額表)が 見ているもの ・その月の給与額(社会保険料を引いた後) ・扶養親族等の数(申告書に書いた人数) ・給与所得控除ぶん(概算) ・基礎控除 58万円ぶん(概算) これだけ。ほかは一切見ていない (月々の表は毎年12月の事情を知らない) 年末調整で「初めて」 反映されるもの ・生命保険料控除・地震保険料控除 ・小規模企業共済等掛金控除(iDeCo) ・住宅ローン控除(2年目以降) ・年の途中の扶養・配偶者の異動 ・配偶者控除/配偶者特別控除の確定額 ・基礎控除の加算  (令和8年分は104万円まで上乗せ) 12月に合算 この差が「還付」または「追徴」になる
毎月の税額表は、その月の給与額と扶養人数しか見ていない。保険料控除もiDeCoも住宅ローン控除も、年末調整で初めて登場する。だから12月に一度だけ「本当の税額」を計算し直し、差額を精算する。

加えて、賞与にかかる所得税は「前月の給与」を基準に税率を決めています(賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表)。前月がたまたま残業の少ない月だった、逆に多かった、というだけで賞与の税額はズレます。

こうしたズレを、年に一度まとめて清算するのが年末調整です。払いすぎていれば還付、足りなければ追徴(不足額の徴収)になります。

実際の数字で見る(年収500万円・独身・令和8年分)

下の図は、東京都・協会けんぽ・40歳未満・扶養なし・賞与なし(年収を12等分)の人を、国税庁の令和8年分・月額表と協会けんぽの令和8年度料率で実際に計算したものです。

0 5万円 10万円 15万円 毎月 天引きされた合計 146,640円 12,220円 × 12か月 = 税額表による「概算」 年末調整で計算した本当の税額 92,900円 +30,200円 23,540円 令和8年分の年調年税額 (基礎控除104万円で計算) 改正がなければ 123,100円 12月に精算 還付 53,740円 うち30,200円は 税制改正による上乗せ
年収500万円・独身・扶養なし・生命保険料控除なしでも、令和8年分は53,740円が還付される。毎月の天引きは基礎控除58万円ぶんしか織り込んでいないのに、年末調整では基礎控除104万円で計算し直すからだ。税制改正がなければ還付は23,540円だったので、改正による上乗せは30,200円。(東京都・協会けんぽ・40歳未満・賞与なし・他の控除なしの前提で、令和8年分月額表と令和8年度料率から算出)
無料ツール:源泉徴収税額 計算機(令和8年分) 国税庁の「給与所得の源泉徴収税額表(令和8年分)月額表」を引いて、毎月いくら天引きされているかを自動計算。甲欄・乙欄、扶養親族等の数に対応。12か月分を足せば、年末調整で戻る額の見当がつきます。

令和8年分は還付が増える(税制改正の影響を実数で)

ここが今年いちばん大事なところです。令和8年度税制改正で、基礎控除と給与所得控除が引き上げられました(原則として令和8年分以後の所得税に適用)。ところが国税庁は、あらましの中でこう明記しています。

国税庁「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」より令和8年11月までの給与等及び公的年金等の源泉徴収事務に変更は生じません。
「令和8年分の給与等の源泉徴収事務においては、令和8年12月に行う年末調整の際に、引上げ後の基礎控除額及び改正後の『年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表』に基づいて1年間の税額を計算し、改正前の『源泉徴収税額表』によって計算した源泉徴収税額との精算を行います。」

つまり、こういうことです。

何がどれだけ増えたのか

基礎控除は、合計所得金額に応じて次のように引き上げられました。給与収入が475万2,000円〜665万5,556円の人は、基礎控除が一気に36万円増えます(68万円 → 104万円)。

合計所得金額給与収入だけの場合改正前
(令和8年分)
改正後
(令和8・9年分)
増加額
132万円以下206万円以下95万円104万円+9万円
132万円超 336万円以下206万円超 475万1,999円以下88万円+16万円
336万円超 489万円以下475万1,999円超 665万5,556円以下68万円+36万円
489万円超 655万円以下665万5,556円超 850万円以下63万円67万円+4万円
655万円超 2,350万円以下850万円超 2,545万円以下58万円62万円+4万円

※ 所得税法86条の基礎控除額62万円(改正前58万円)に、租税特別措置法41条の16の2による加算額を加えた額。加算は居住者のみ。令和10年分以後は104万円・67万円の枠が縮小されます(132万円以下は99万円、それ以外は62万円)。

あわせて、給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円に引き上げられました(令和8・9年分。給与収入220万円までの人に効きます)。

年収別・「税制改正で増える還付額」の試算

下の表は、令和8年度税制改正がなかった場合と比べて、年末調整の還付がいくら増えるかを実際に計算したものです(東京都・協会けんぽ・40歳未満・独身・扶養なし・賞与なし・他の所得控除なしの前提)。

年収控除の増加額
(基礎控除+給与所得控除)
所得税率改正で増える還付額
200万円+15万円5%約 4,000円
300万円+16万円5%約 8,100円
400万円+16万円5%約 8,200円
500万円+36万円10%→5%約 30,200円
600万円+36万円10%約 36,700円
700万円+4万円20%約 8,100円
800万円+4万円20%約 8,100円
1,000万円+4万円20%約 8,100円

※ 100円未満は端数処理の影響で前後します。賞与がある人、扶養がいる人、生命保険料控除などがある人は金額が変わります。

いちばん得をするのは「年収475万〜665万円」の層です 基礎控除の増加額が36万円と突出しているのは、合計所得336万円超489万円以下(=給与収入475万2,000円〜665万5,556円)の帯だけです。この帯から1円でも外れると増加額は16万円または4万円に落ちます。年収がこの範囲にある人は、12月の給与明細を必ず確認してください。

もう1つの改正:扶養に入れる家族の年収ラインが「123万円 → 136万円」に

基礎控除・給与所得控除の引上げに伴い、扶養親族・同一生計配偶者の所得要件も緩和されました(合計所得58万円以下 → 62万円以下)。給与収入だけの家族なら、123万円以下 → 136万円以下まで扶養に入れます。

ここが落とし穴:黙っていると適用されません この改正は、源泉徴収事務では令和8年12月1日以後に支払う給与等から適用されます。そして国税庁は、「この改正により新たに扶養親族等の要件を満たすこととなった親族等に係る扶養控除等の適用を受けるためには『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』等の提出が必要となります」と明記しています。
アルバイトの子や配偶者の年収が123万円超136万円以下に収まっている人は、扶養控除等(異動)申告書を出し直さないと、扶養控除(一般で38万円)を受け損ねます。書き方は年末調整の書き方を参照してください。

還付金はいくら?「控除額 × 税率」で見当をつける

還付額を暗算する式は、実はとても単純です。

還付額 ≒ 所得控除の額 × あなたの所得税率 × 1.021
※ 1.021 は復興特別所得税(2.1%)ぶん。税率は「課税所得」に対する限界税率です

「控除額がそのまま戻ってくる」わけではありません。ここを勘違いしている人がとても多い。控除は「税率をかける前の所得」を減らすものなので、戻るのは控除額に税率をかけた分だけです。

課税所得(=所得控除を引いた後)所得税率控除1万円あたり
戻ってくる額
生命保険料控除4万円
(満額)で戻る額
195万円以下5%約 510円約 2,042円
195万円超 330万円以下10%約 1,021円約 4,084円
330万円超 695万円以下20%約 2,042円約 8,168円
695万円超 900万円以下23%約 2,348円約 9,393円
900万円超 1,800万円以下33%約 3,369円約 13,477円
「保険に入れば税金がたくさん戻る」は誤解です 生命保険料控除(新契約・一般)は、年間の支払保険料が8万円を超えると一律4万円で頭打ちです(国税庁 No.1140)。つまり年8万円払っても、控除は4万円。さらにそこへ税率をかけるので、税率5%の人に戻るのは約2,000円にすぎません。
年8万円払って2,000円戻る——これが実際の姿です。節税目的だけで保険に入る合理性は、ほとんどありません(保障そのものが必要かどうかで判断してください)。

生命保険料控除の計算式(新契約・平成24年1月1日以後の契約)

年間の支払保険料等控除額
2万円以下支払保険料等の全額
2万円超 4万円以下支払保険料等 × 1/2 + 1万円
4万円超 8万円以下支払保険料等 × 1/4 + 2万円
8万円超一律 4万円

※ 一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3区分それぞれで計算し、合計12万円が上限です(No.1140)。旧契約(平成23年12月31日以前)は上限5万円・合計10万円の別表になります。

住宅ローン控除だけは桁が違います(所得控除ではなく「税額控除」) 生命保険料控除などが「所得を減らす」控除(所得控除)なのに対し、住宅ローン控除は計算した税額そのものから直接引く「税額控除」です。年末残高の0.7%がまるごと税額から引かれるので、残高3,000万円なら21万円。所得税から引ききれない分は住民税からも引かれます。還付額が数十万円になるのは、たいてい住宅ローン控除2年目以降の人です(1年目は確定申告が必要)。

還付が多い人・追徴になる人(12月の給料が減った理由)

「12月の給料が思ったより少なかった」と検索してこの記事に来た人へ。年末調整は、還付だけでなく追徴(不足額の徴収)にもなります。どちらになるかは、次のように分かれます。

還付が多くなる人追徴(払う側)になる人
・生命保険・地震保険に入っている
住宅ローン控除2年目以降
・iDeCo・小規模企業共済の掛金がある
・年の途中で扶養が増えた(結婚・出産)
・年の途中で給与が下がった(減給・休職)
・国民年金保険料を自分で払った(学生の子の分など)
令和8年分は、上の事情が何もなくても還付が出ます
・年の途中で扶養が減った(子の就職・結婚)
配偶者の収入が増えて配偶者控除が消えた
・扶養が減ったのに扶養控除等(異動)申告書を出し直していない
・賞与が前月の給与に比べて急に大きかった
・社宅の家賃負担など、給与以外の経済的利益がまとめて課税された

追徴の実数例(年収600万円・扶養2人 → 0人)

配偶者と子を扶養に入れて毎月の天引きをしていたが、年の途中で子が就職し、配偶者の収入も増えて、年末には扶養が0人になったケースです(前提は先ほどと同じ)。

項目金額
毎月の天引き(甲欄・扶養2人で計算)11,640円 × 12か月 = 139,680円
年末調整で計算した本当の税額(扶養控除・配偶者控除なし)152,400円
12月に精算される額追徴 12,720円(給料から引かれる)
踏み込んだ一段:令和8年分は「扶養が1人減っただけ」なら、まだ還付になることが多い 上と同じ年収600万円の人でも、扶養が1人減っただけ(2人→1人)なら26,080円の還付1人→0人でも26,160円の還付になります。基礎控除の上乗せ(36万円 ≒ 36,700円ぶんの減税)が、扶養控除1人分の消滅(38万円 ≒ 38,800円)とほぼ拮抗するからです。
令和8年分に限っては、扶養が2人分以上消えないと追徴に転じにくい——これは今年だけの特殊事情です。来年以降は元に戻ります。
追徴で12月の手取りが激減する場合、翌年に繰り延べられます 年末調整の不足額を12月の給与から引くと、その月の税引後手取りが、1月〜11月の平均月額の70%未満になってしまう人は、会社が「年末調整による不足額徴収繰延承認申請書」をその年最後の給与日の前日までに税務署へ提出し、承認を受ければ、不足額を翌年1月と2月に繰り延べて徴収できます(国税庁 No.2675)。この制度を知らずに12月の手取りが吹き飛ぶ会社は少なくありません。

還付金に税金・社会保険料はかかるか

結論:かかりません。

住民税は「還付」ではなく「翌年度の税額が下がる」形で効きます 年末調整で精算されるのは所得税(+復興特別所得税)だけです。生命保険料控除などの情報は、会社が提出する給与支払報告書を通じて市区町村へ渡り、翌年6月から始まる住民税の税額に反映されます
つまり「所得税率5%だから2,000円しか戻らないのか」と思っても、翌年度の住民税も別途下がります(住民税の生命保険料控除は所得税とは別の上限額です)。年末調整の還付額だけを見て「控除の効果が小さい」と判断すると、住民税ぶんを見落とします。

還付されないケースと、その対処

① そもそも年末調整の対象外の人

次の人は、会社の年末調整を受けられません(国税庁 No.2665)。この場合、還付を受けるには自分で確定申告する必要があります。

年末調整の対象にならない人どうすればよいか
その年の給与総額が2,000万円を超える確定申告
扶養控除等(異動)申告書を提出していない人(=乙欄・丙欄で源泉徴収されている人)。2か所以上から給与を受けていて、他社に申告書を出している人も含む確定申告(2か所分を合算)
年の途中で退職し、年末までに再就職していない人(一定の例外を除く)確定申告
災害減免法により、その年の給与に対する源泉徴収について徴収猶予や還付を受けた人確定申告
非居住者

乙欄の人はむしろ多めに天引きされているので、確定申告すれば戻ってくる可能性が高いです。放置すると損をします。詳しい条件は年末調整はいつまで?にまとめました。

② 会社が還付してくれない場合

年末調整による過納額の還付は、会社の法律上の義務です(所得税法191条「給与等の支払者は、その過納額を還付する」)。「うちは還付しない」は通りません。

それでも還付されないときの打ち手は3つです。

踏み込んだ一段:会社が「還付しきれない」ときは、税務署から直接還付されます 還付の原資は、会社がその月に納付する源泉徴収税額です。ところが還付額が大きすぎて、納付する税額から引ききれないことがあります(従業員が少ない会社、廃業した会社など)。
この場合、会社は「源泉所得税及び復興特別所得税の年末調整過納額還付請求書兼残存過納額明細書」を所轄税務署長に提出し、税務署から還付を受けます(国税庁 No.2675)。退職者などで委任状を出せない人については、税務署から本人へ直接還付されます。「会社が潰れたから還付は諦める」必要はありません。

よくある質問

Q. 年末調整の還付金はいつ振り込まれますか?

A. 12月の給与と一緒に振り込まれるのが最も一般的です。法律上、年末調整は「その年最後に給与等の支払をする際」に行うと決まっているためです(所得税法190条)。ただし計算が間に合わない会社は1月の給与で精算し、現金で手渡しする会社もあります。振込日は会社ごとに違うので、給与規程か経理担当に確認してください。

Q. 令和8年分は、なぜ還付が増えるのですか?

A. 令和8年度税制改正で基礎控除と給与所得控除が引き上げられたのに、毎月の源泉徴収は11月まで改正前の税額表のまま行われるからです。国税庁も「令和8年11月までの給与等の源泉徴収事務に変更は生じません」「令和8年12月に行う年末調整の際に、引上げ後の基礎控除額に基づいて1年間の税額を計算し、改正前の源泉徴収税額表によって計算した源泉徴収税額との精算を行います」と明記しています。差額はまるごと12月に戻ります。

Q. 令和8年分の還付は、具体的にいくら増えますか?

A. 東京都・40歳未満・独身・扶養なし・賞与なしの前提で試算すると、年収500万円で約30,200円、年収600万円で約36,700円が上乗せされます。給与収入475万2,000円〜665万5,556円の人は基礎控除が68万円から104万円へ36万円も増えるため、増加額が最も大きくなります。年収700万円以上の人は基礎控除の増加が4万円にとどまるので、上乗せは約8,100円です。

Q. 還付金に税金や社会保険料はかかりますか?

A. かかりません。還付金は払いすぎた税金が戻ってくるだけで、新たな所得ではないためです。所得税も住民税もかからず、標準報酬月額の計算にも含めないので社会保険料も増えません。

Q. 生命保険料を年8万円払いました。いくら戻りますか?

A. 控除額は4万円(新契約・一般の上限)で、そこにあなたの所得税率をかけた額が戻ります。所得税率5%なら約2,042円、10%なら約4,084円、20%なら約8,168円です。「保険に入れば税金がたくさん戻る」というのは誤解で、年8万円払って戻るのは数千円です(ただし翌年度の住民税も別途下がります)。

Q. 12月の給料が減りました。なぜですか?

A. 年末調整で追徴(不足額の徴収)になった可能性が高いです。最も多いのは、年の途中で扶養親族が減ったのに毎月は扶養ありで少なく天引きしていたケースです。子の就職、配偶者の収入増などが典型です。なお不足額を引くと手取りが1月〜11月の平均の70%未満になる人は、会社が税務署の承認を受けて翌年1月・2月に繰り延べて徴収できます。

Q. 会社が還付金を払ってくれません。どうすればいいですか?

A. 過納額の還付は会社の法律上の義務です(所得税法191条)。まず会社に精算方法と時期を確認し、それでも応じない場合は会社の所轄税務署の源泉所得税担当に相談してください。自分で確定申告して取り戻すこともでき、還付申告なら翌年1月1日から5年間いつでも提出できます。

Q. 還付金の額は源泉徴収票のどこを見れば分かりますか?

A. 源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄は年末調整後に確定した1年分の税額なので、給与明細に書かれた毎月の源泉所得税(賞与分を含む)の合計から、この額を引けば還付額が分かります。マイナスになった場合は追徴です。

出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は税務署・税理士にご確認ください。