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残業代の計算方法|1時間あたりの単価と割増率(25%・35%・50%)

残業代は、たった1本の式で出せます。

残業代 = 1時間あたりの賃金 × 割増率 × 残業時間

難しいのは、この式の左のふたつです。1時間あたりの賃金は「月給 ÷ 30日 ÷ 8時間」ではありませんし、割増率は「25%と35%を足す」場面と「足してはいけない」場面があります。この2つを間違えると、そのまま未払い残業代になります。

この記事では、給与計算の担当者が電卓で検算できるところまで、実数で通します。

1時間あたりの賃金の出し方(結論)

月給制の場合、1時間あたりの賃金は「月給 ÷ 1か月あたりの平均所定労働時間」で出します。「30日で割る」でも「実際に働いた時間で割る」でもありません。

1時間あたりの賃金 = 月給 ÷ 1か月あたりの平均所定労働時間
1か月あたりの平均所定労働時間 = (365日 − 年間休日日数) × 1日の所定労働時間 ÷ 12

根拠は労働基準法施行規則19条1項4号です。「月によつて定められた賃金については、その金額を月における所定労働時間数(月によつて所定労働時間数が異る場合には、一年間における一月平均所定労働時間数)で除した金額」と書かれています。月の所定労働時間は月ごとに変わる(2月は少なく、3月は多い)ので、実務ではほぼ必ず年間平均を使います。

実例:年間休日120日・1日8時間・月給30万円

  1. 年間の所定労働日数 = 365日 − 120日 = 245日
  2. 年間の所定労働時間 = 245日 × 8時間 = 1,960時間
  3. 月平均所定労働時間 = 1,960 ÷ 12 = 163.33時間
  4. 1時間あたりの賃金 = 300,000円 ÷ 163.33時間 = 1,836.73… = 1,837円

最後の 1,836.73円 → 1,837円 の切り上げは、通達(昭63.3.14 基発150号)が認めている端数処理です(50銭未満は切捨・50銭以上は切上)。詳しくは端数処理の章で。

この人が月20時間の時間外労働(25%増)をしたなら、残業代は

1,837円 × 1.25 × 20時間 = 45,925円

となります。×1.25 は「賃金の1.0+割増の0.25」です。残業時間分の賃金がまだ払われていない(=月給に含まれていない)ので、1.25倍を払います。

「割増賃金は0.25倍だけ払えばよい」ケースもある 所定労働時間を超えたが、法定労働時間(1日8時間・週40時間)には収まっている時間(法定時間内残業)は、1.0倍(通常の賃金)で足ります。割増は法律上の義務ではありません。たとえば所定が9:00〜17:00(休憩1時間=7時間)の会社で18:00まで働いた場合、17:00〜18:00の1時間は1.0倍、18:00以降が1.25倍です。

年間休日が5日違うと、単価はいくら変わるか

この式のこわいところは、年間休日日数がそのまま単価に効くことです。1日8時間・月給30万円で並べます。

年間休日年間の所定労働時間月平均所定労働時間1時間あたりの賃金
105日2,080時間173.33時間1,731円
110日2,040時間170.00時間1,765円
115日2,000時間166.67時間1,800円
120日1,960時間163.33時間1,837円
125日1,920時間160.00時間1,875円

105日と125日で、同じ月給30万円でも1時間あたり144円(8.3%)違います。年間休日カレンダーを作り直したのに、給与計算の単価を更新し忘れる——これが実務で最も多い取りこぼしです。

「月給」から除外できる手当は7つだけ

ここが最大の落とし穴です。上の式の「月給」は、額面の総支給額ではありません。割増賃金の基礎となる賃金から除外できる手当が決まっています。

そして、その手当は法律で限定列挙されています。労働基準法37条5項(家族手当・通勤手当)と労働基準法施行規則21条(1号〜5号)で、次の7つだけです。

#除外できる賃金根拠
家族手当労基法37条5項
通勤手当
別居手当労基則21条1号
子女教育手当労基則21条2号
住宅手当労基則21条3号
臨時に支払われた賃金労基則21条4号
1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)労基則21条5号

愛知労働局の資料は、この点をはっきり書いています。「これらは制限的に列挙されているものであり、これらに該当しない賃金は全て算入しなければなりません」

つまり、役職手当・皆勤手当・資格手当・精勤手当・営業手当などは、リストに無いので除外できません。残業代の基礎に含めます

名称ではなく「実質」で判断される

さらに重要なのが、次の一文です。福岡労働局の「労働基準法のあらまし」より。

「割増賃金の計算の基礎に含まれるかどうかは、名称ではなく内容により判断されます」 「家族手当」という名前でも、実質が家族手当でなければ除外できません。就業規則に書いた手当名は、判断の材料になりません。

具体的にどうなるかを表にします。

手当除外できる(=残業代の基礎に含めない)除外できない(=残業代の基礎に含める)
家族手当 扶養家族の人数・有無に応じて支給(配偶者1万円+子5千円/人 など) 全員に一律支給(扶養の有無に関係なく一律1万円)
住宅手当 住宅に要する費用に応じて算定(家賃の◯%、家賃5〜10万円なら2万円・10万円超なら3万円 など) 費用に関わらず定額(賃貸なら一律2万円・持家なら一律1万円/全員一律1万円)
通勤手当 通勤距離・通勤に要する費用に応じて支給(定期代の実費 など) 距離・費用に関係なく全員一律支給
役職手当
資格手当
皆勤手当
——(限定列挙に無いので、そもそも除外不可) 常に含める

住宅手当の線引きは、厚生労働省が具体例まで示しています。「住宅の形態ごとに一律に定額で支給する(賃貸は2万円、持家は1万円)」「全員に一律に定額で支給する」ものは、除外される住宅手当にあたらないとされています。

この間違いは、いくらの未払いになるか

月給30万円(年間休日120日・1日8時間)の内訳が、こうだったとします。

項目金額割増賃金の基礎
基本給250,000円含める
役職手当20,000円含める(限定列挙に無い)
家族手当(扶養人数に応じて支給)15,000円除外できる
通勤手当(定期代の実費)10,000円除外できる
住宅手当(全員に一律定額5,000円含める(実質が住宅手当でない)
合計300,000円基礎は 275,000円

正しい基礎は 275,000円(=300,000 − 15,000 − 10,000)です。

正しい計算よくある誤り
(役職手当・住宅手当も除いてしまう)
割増賃金の基礎275,000円250,000円
1時間あたりの賃金1,684円
275,000 ÷ 163.33
1,531円
250,000 ÷ 163.33
月20時間の残業代(25%増)42,100円38,275円
差額3,825円 / 年 45,900円 の未払い(1人あたり)

従業員20人なら、年間92万円の未払いです。しかも賃金請求権の消滅時効は3年(当分の間の経過措置)なので、遡って請求され得ます。

割増率の早見表(組み合わせが本番)

割増率そのものは、覚えれば済みます。難しいのは重なったときです。

種類割増率根拠
時間外労働(法定労働時間=1日8時間・週40時間を超える部分)25%以上労基法37条1項+割増賃金令
時間外労働のうち月60時間を超える部分50%以上労基法37条1項ただし書
深夜労働(22時〜翌5時)25%以上労基法37条4項
法定休日労働35%以上労基法37条1項+割増賃金令
時間外 + 深夜50%以上(25+25)労基則20条1項
月60時間超 + 深夜75%以上(50+25)労基則20条1項
法定休日 + 深夜60%以上(35+25)労基則20条2項
法定休日 + 時間外35%のまま
(重複しない)
労基則20条に規定が無い
単独で発生する割増 時間外(月60時間以下) 時間外 25 25% 以上 時間外(月60時間超) 時間外 50 50% 以上 深夜(22時〜翌5時) 深夜 25 25% 以上 法定休日 休日 35 35% 以上 重なったら足す 時間外 + 深夜 時間外 25 深夜 25 50% 以上 月60時間超 + 深夜 時間外 50 深夜 25 75% 以上 法定休日 + 深夜 休日 35 深夜 25 60% 以上 足さない ← ここが最大の誤解 法定休日に8時間超 休日 35 時間外 25 35% のまま 法定休日の労働に「時間外」の概念はない。12時間働いても、全部が1.35倍。 労基則20条が定める重複は「時間外+深夜」と「休日+深夜」だけで、「休日+時間外」は無い。
割増率は深夜とは足すが、休日と時間外は足さない。「法定休日に8時間を超えて働いたから35+25=60%」は誤りで、正しくは35%のまま。深夜(22時〜翌5時)に及んだ場合だけ、休日35%+深夜25%=60%になる。

月60時間超の50%は、中小企業にも適用済み

「月60時間超は50%だが、中小企業は猶予されている」——これはもう古い情報です。厚生労働省のリーフレットのとおり、2023年(令和5年)4月1日から、中小企業にも50%が適用されています。数年前に作られた解説記事や、更新していない給与計算の設定が、いまも25%のままになっていることがあります。

月給30万円(1時間あたり1,837円)の人が、月80時間の時間外労働をした場合。

正しい計算60時間超も25%にしてしまうと
60時間まで1,837 × 1.25 × 60h = 137,775円1,837 × 1.25 × 80h
= 183,700円
60時間を超えた20時間1,837 × 1.50 × 20h = 55,110円
合計192,885円183,700円(9,185円の不足
60時間のカウントに、法定休日労働は入れない 厚生労働省のリーフレットは、はっきりこう書いています。「月60時間の時間外労働時間の算定には、法定休日に行った労働時間は含まれませんが、それ以外の休日に行った労働時間は含まれます」
つまり土曜(所定休日)の労働は60時間に算入し、日曜(法定休日)の労働は算入しない——ここでも「法定休日は別枠」という原則が効いています。
そもそも、残業をさせられる上限がある(36協定) 36協定を結んでも、時間外労働は原則月45時間・年360時間まで(労基法36条4項)。特別条項を結んでも、年720時間以内・月100時間未満(休日労働を含む)・複数月平均80時間以内(休日労働を含む)・月45時間超は年6回までが上限です(同条5項・6項)。60時間超の50%を払えばいくらでも働かせてよい、ということではありません。
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法定休日と所定休日は別物(土曜出勤は35%ではない)

実務でいちばん混乱するのがここです。「休日出勤=35%」ではありません。

法定休日所定休日(法定外休日)
意味労基法35条が義務づける休日。週1日(または4週4日)会社が上乗せで定めた休日。週休2日制の土曜など
ここで働いたら休日労働(35%以上)休日割増は無い。週40時間を超えた分が時間外(25%以上)
8時間を超えたら35%のまま(時間外は加算しない)1日8時間を超えた分も25%(月60時間超なら50%)
月60時間のカウント含めない含める

山梨労働局も、所定休日の労働は「その週の労働時間によりますが、25%増し」と説明しています。土曜出勤に35%を払うのは、法律上は払い過ぎです(もちろん、就業規則で35%と約束しているなら、その約束に従って払います)。

週休2日制(日曜=法定休日/土曜=所定休日)・1日8時間の会社 月〜金の5日間で、すでに週40時間(法定労働時間)に達している 35% 割増なし(1.0倍) 25% 休日労働 8h 8h 8h 8h 8h 8h 時間外 8h 法定休日 所定労働日(計40時間) 所定休日 土曜(所定休日)の労働は、休日割増35%ではない。月〜金ですでに週40時間に達しているため、 その週の労働時間が40時間を超える分として時間外25%になる(月60時間のカウントにも入る)。
同じ「休日出勤」でも、日曜(法定休日)は35%、土曜(所定休日)は25%。土曜が25%になるのは「休日だから」ではなく「週40時間を超えたから」であり、その週に欠勤があって週40時間に届かなければ割増なし(1.0倍)になることもある。
どちらが法定休日か、就業規則で特定していますか 週休2日制で法定休日を特定していないと、土日どちらの労働が35%なのかが決まりません。山梨労働局も「法定休日がいつなのかを就業規則などで明確にしておくことが望まれます」とし、特定しないと「いつが休日労働になるかわかりにくくなり、割増賃金の計算にも困ることになるかもしれません」と注意しています。
給与計算の担当者が最初に確認すべきは、賃金台帳ではなく就業規則の休日の条文です。

法定休日に深夜まで働いた場合(実例)

1時間あたり1,837円の人が、法定休日に 9:00〜24:00(休憩1時間)で働いた場合。実労働14時間、うち22:00〜24:00の2時間が深夜です。

時間帯時間数割増率金額
9:00〜22:00(休憩1時間を除く)12時間1.35(休日35%)1,837 × 1.35 × 12 = 29,759円
22:00〜24:002時間1.60(休日35%+深夜25%)1,837 × 1.60 × 2 = 5,878円
合計14時間35,637円

12時間働いても、8時間を超えた4時間に25%を上乗せしません。すべて1.35倍です。上乗せしてしまうと、この例では1,837×0.25×4=1,837円の払い過ぎになります。

端数処理はどこまで許されるのか

賃金には全額払いの原則(労基法24条)があります。1円でも切り捨てれば原則は違反です。ただし、事務の便宜のために通達が例外を認めています

根拠は「賃金計算の端数の取扱い」(昭和63年3月14日 基発第150号)。この通達が認めているのは、次の3つだけです。

基発150号が「法24条・37条違反として取り扱わない」とした端数処理
  • 1か月における時間外労働・休日労働・深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合 → 30分未満は切捨・30分以上は1時間に切上
  • 1時間あたりの賃金額および割増賃金額に円未満の端数が生じた場合 → 50銭未満は切捨・50銭以上は1円に切上
  • 1か月における時間外・休日・深夜の各々の割増賃金の総額に1円未満の端数が生じた場合 → 上と同じ処理

通達がこれを認めた理由も明記されています。「次の方法は、常に労働者の不利となるものではなく、事務簡便を目的としたものと認められるから」。ここが決定的です。切り上げがセットになっている(=労働者に有利にも働く)から適法なのであって、切り捨てだけを行うのは認められません

やってよい端数処理・違法な端数処理

取扱い可否
1か月の時間外労働の合計が 20時間40分 → 21時間として計算30分以上を切上適法
1か月の時間外労働の合計が 20時間20分 → 20時間として計算30分未満を切捨適法
1時間あたりの賃金 1,836.73円 → 1,837円50銭以上を切上適法
1日ごとの残業時間を15分単位で切り捨てる(17分の残業を15分にする)日ごとの切捨違法
1か月の時間外労働の合計を、常に切り捨てる(20時間50分→20時間)切上げが無い違法

通達が認めたのは「1か月における合計」に対する端数処理であって、日ごとの端数処理ではありません。1日ごとに切り捨てると、実際に働いた時間の賃金が毎日消えていきます。

「毎日15分未満切り捨て」がいくら消すか 1日あたり平均10分を切り捨て、月20日出勤なら、月200分(3時間20分)が消えます。1時間あたり1,837円・25%増なら月7,654円年間で約9万2千円。これがそのまま未払い残業代です。
タイムカードの丸め設定は、導入時にベンダーが入れたまま誰も見ていないことが多いところです。

なお、同じ通達は遅刻・早退についても「5分の遅刻を30分の遅刻として賃金カットをするというような処理は、労働の提供のなかつた限度を超えるカット(25分についてのカット)について、賃金の全額払の原則に反し、違法である」としています。切り捨ての方向は、残業でも遅刻でも許されません。

ちなみに通達は、1か月の賃金支払額そのものについても端数処理を認めています(100円未満の端数を50円未満切捨・50円以上100円に切上、1,000円未満の端数を翌月に繰越)。ただしこちらは「就業規則の定めに基づき行うようにされたい」とされているので、規定なしで勝手にやってはいけません。

4〜6月の残業が、1年分の社会保険料を決める

残業代は、払って終わりではありません。社会保険料に跳ね返ります。

社会保険料の元になる標準報酬月額は、原則として4月・5月・6月に支払われた報酬の平均で決まり(定時決定)、その等級がその年の9月分から翌年8月分まで、1年間使われます。そして残業代(時間外手当)は、この「報酬」に含まれます

つまり——4〜6月にたまたま繁忙期が重なって残業が多かった人は、その後1年間、高い社会保険料を払い続けます。7月以降に残業がゼロになっても、保険料は下がりません。

残業代だけが増えても「随時改定」では下がらない 給与が大きく変わったときに等級を見直す随時改定(月額変更届)には、「固定的賃金の変動」という要件があります。基本給の改定・役職手当の新設・通勤手当の変更などが該当します。
残業代は固定的賃金ではありません。だから、残業代だけが増えても(減っても)随時改定の対象になりません。4〜6月に固定された等級は、翌年8月まで動かない——これが「4〜6月は残業を減らせ」と言われる理由です。
残業代の計算・5つの要点
  • 1時間あたりの賃金 = 月給 ÷ 月平均所定労働時間。年間休日120日・1日8時間なら163.33時間、月給30万円で1,837円
  • 基礎から除外できる手当は7つだけ(限定列挙)。役職手当・皆勤手当・資格手当は除外できない
  • 手当は名称ではなく実質で判断。全員一律の「家族手当」「住宅手当」は除外できない
  • 割増率は深夜とは足すが、法定休日と時間外は足さない(休日は8時間超でも35%のまま
  • 端数処理は1か月の合計に対してのみ。日ごとの切り捨ては違法(昭63.3.14 基発150号)

よくある質問

Q. 月平均所定労働時間は、うるう年でも365日で計算してよいですか?

A. うるう年は366日で計算します。年間休日120日・1日8時間なら (366−120)×8÷12 = 164.00時間となり、月給30万円の1時間あたりの賃金は1,829円(365日なら1,837円)です。毎年、年間カレンダーが確定した時点で単価を計算し直すのが正しい運用です。

Q. 通勤手当は残業代の基礎から除外できるのに、社会保険の報酬には含めるのですか?

A. そのとおりです。制度が違うので扱いも違います。通勤手当は、割増賃金の基礎からは除外できます(労基法37条5項)が、社会保険の標準報酬月額を決める「報酬」には含めます。同じ手当が、残業代では除外・社会保険では算入——という食い違いは正常です。

Q. 固定残業代(みなし残業)を払っていれば、それ以上は不要ですか?

A. いいえ。固定残業代が何時間分なのかを明示し、実際の残業がそれを超えた月は差額を支払う必要があります。「営業手当に残業代を含む」とだけ書いて時間数も金額も示していない場合、その手当は残業代とは認められず、割増賃金の基礎に算入されるおそれがあります(=二重に払うことになります)。

Q. 管理職には残業代を払わなくてよいのですか?

A. 労基法41条2号の「監督若しくは管理の地位にある者」(管理監督者)には、労働時間・休憩・休日の規定が適用されないため、時間外・休日の割増賃金は不要です。ただし深夜割増(25%)は適用除外になりません。また、肩書きが課長でも、権限・裁量・待遇の実態が伴わなければ管理監督者とは認められません(名ばかり管理職)。

Q. 残業代の請求は何年前まで遡られますか?

A. 賃金請求権の消滅時効は労基法上5年ですが、当分の間の経過措置により3年とされています(2020年4月1日以後に支払期日が到来する賃金)。つまり、直近3年分の未払い残業代は遡って請求され得ます。

出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は労働基準監督署・社会保険労務士にご確認ください。