上の計算機の式と、複利と単利のちがいをまとめます(一般的な計算方法の説明であり、特定の金融商品をすすめるものではありません)。
複利の計算式
複利は、ついた利息を元本に組み入れ、次からは利息にも利息がつく増え方です。年利 r・年 n 回の複利で t 年預けると、満期の元利合計は次の式で出ます。
元利合計 = 元本 ×(1 + r ÷ n)n × t
三井住友銀行の例では、100万円を年6%・年1回の複利で預けると、1年後は106万円、2年後は106万円に6万3,600円の利息がついて112万3,600円になります。この計算機に同じ条件を入れると、0年後から30年後までの残高が銀行の公表した表と1円単位で一致します(表は円未満を四捨五入しているので、この計算機も途中では丸めず、表示のときだけ四捨五入しています)。
複利と単利のちがい
単利は、最初の元本にだけ利息がつく増え方です。100万円・年6%なら、毎年6万円ずつ同じ額が増えます。複利は利息にも利息がつくので、期間が長いほど差が開きます。
三井住友銀行の表では、単利の残高が2倍(200万円)を超えるのは17年後の202万円ですが、複利は12年後に201万2,196円と2倍を超え、30年後には単利の280万円に対して574万3,491円になります。
1年だけ・年1回の複利なら、利息が組み入れられる前に満期になるので、単利と同じ金額になります(100万円・年6%なら、どちらも106万円)。
複利の回数(年1回・半年・毎月・毎日)
同じ年利でも、利息を組み入れる回数が多いほど少しだけ多く増えます。1回あたりの利率は年利を回数で割ったものです(年6%・毎月なら1か月0.5%)。100万円・年6%で1年後の元利合計を比べると、次のとおりです。
| 複利の回数 | 1回あたりの利率 | 1年後の元利合計 |
|---|---|---|
| 年1回 | 6% | 1,060,000円 |
| 半年ごと(年2回) | 3% | 1,060,900円 |
| 毎月(年12回) | 0.5% | 1,061,678円 |
| 毎日(年365回) | 6% ÷ 365 | 1,061,831円 |
実際の預金で何回組み入れるか(利払いの回数)は、商品ごとに決まっています。手元の商品の説明書で確かめてから選んでください。
72の法則(2倍になる年数)
72の法則は、72 ÷ 年利(%)で元本が約2倍になる年数を出す概算です。三井住友銀行の例では、年6%なら72 ÷ 6 = 12年、年3%なら72 ÷ 3 = 24年です。
正確な年数は、log 2 ÷(n × log(1 + r ÷ n))で出せます。年6%・年1回なら約11.9年で、銀行の表でも11年後(189万8,299円)はまだ2倍に届かず、12年後に2倍を超えます。年利が高くなるほど72の法則の概算はずれやすくなるので、この計算機は概算と正確な値を並べて出します。
毎月の積立を足すとき
毎月の積立額を入れると、元本に加えて毎月はじめに同じ額を入れ、入れた月から同じ年利・同じ複利の回数で増えるとして計算します。年1回の複利なら、1か月あたりの増え方は(1 + 年利)の12分の1乗で、積立シミュレーターと同じ計算です。単利と比べるときは、元本と各月の積立それぞれに、入れた月からの月数分だけ利息をつけます。
税金(20.315%)の引き方
預金の利息は、受け取るときに所得税・復興特別所得税15.315%と地方税5%、あわせて20.315%が差し引かれます(国税庁タックスアンサーNo.1310)。上場株式等の譲渡益も、所得税15%・住民税5%に、所得税の2.1%の復興特別所得税を加えた20.315%です(No.1463)。どちらも税金がかかるのは増えた分(利息・利益)だけで、元本にはかかりません。
令和9年分からは防衛特別所得税が創設され、復興特別所得税の税率が引き下げられますが、国税庁は両方の合計税率に変更はないとしています(No.1310)。
- 最後にまとめて引く: 満期の利益に20.315%を掛けた額(1円未満切捨て)を引きます。投資信託などを最後に売るときの考え方です。100万円・年6%・30年なら、利益4,743,491円に対して税金963,640円です。
- 利息を受け取るたびに引く: 利息から20.315%が引かれた残りだけが組み入れられるので、増え方そのものが小さくなります。預金の利息の考え方です。1回ごとの1円未満の端数処理は含めない概算です。
よくある質問
複利と単利はどれくらい差がつきますか?
期間が長いほど差が開きます。三井住友銀行の例(100万円・年6%・年1回)では、30年後に単利は280万円、複利は574万3,491円で、差は294万円あまりです。
年利を12で割って毎月の複利にしてよいですか?
「年利6%・毎月複利」のように、年利が年12回の組み入れを前提に決められている場合は12で割った0.5%が1か月の利率です。年1回の複利で年6%増えるものを毎月に直すときは、12で割らずに(1.06)の12分の1乗から1を引いた約0.487%になります。
毎月積み立てる投資信託のシミュレーションもできますか?
毎月の積立額を入れれば計算できます。信託報酬の差やNISA・特定口座の税金まで比べるなら積立シミュレーターを使ってください。
出典
三井住友銀行の公表した表(100万円・年6%・30年分)をこの計算機で1円単位まで再現し、税率は国税庁の公表資料で確認。
- 三井住友銀行「あまり知られていない複利の威力」
- 国税庁 タックスアンサー No.1310「利息を受け取ったとき(利子所得)」
- 国税庁 タックスアンサー No.1463「株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」
このページは一般的な計算方法の説明です。将来の利回りを示すものではなく、個別の金融商品の選び方・税務の相談への回答ではありません。