残業代(割増賃金)計算機
月給と年間所定休日から1時間あたりの単価を求め、時間外(25%)・1か月60時間超(50%)・法定休日(35%)・深夜(上乗せ25%)の残業代を計算します。固定残業代を超えた差額も出します。
この計算機の見方
単価は「その月の所定労働時間」で割ってはいけません
月給制の1時間あたりの単価は、月給を「1年間における1月平均所定労働時間数」で割って求めます(労働基準法施行規則19条1項4号)。(365日 − 年間所定休日日数)× 1日の所定労働時間 ÷ 12 です。その月の所定労働時間で割ると、営業日の少ない月ほど単価が上がってしまい、同じ1時間の残業なのに月によって残業代が変わります。
★基礎から除ける手当は「7つ」だけです(限定列挙)
割増賃金の基礎となる賃金から除けるのは、家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)の7つだけです(労働基準法37条5項+施行規則21条)。これは限定列挙なので、役職手当・資格手当・皆勤手当・精勤手当・地域手当は、どんな名前でも基礎に算入しなければなりません。基礎賃金が1万円違えば、残業20時間分でおよそ765円変わります。
さらに、列挙された手当でも名前ではなく実態で判断します。扶養家族の人数に関係なく全員へ一律に払う「家族手当」は家族手当ではないので、基礎に算入します(住宅手当も同じ)。
★1か月60時間を超えた時間外は50%。ただし休日労働は数えません
1か月60時間を超えた時間外労働の割増率は50%です(労働基準法37条1項ただし書)。2023年4月1日から中小企業にも適用されています。ただし、この60時間に法定休日の労働は入りません。条文が数えるのは「延長して労働させた時間」=時間外労働であり、休日労働は「延長」ではないからです。一方、法定外休日(会社が決めた休み)の労働は、法定労働時間を超える限り時間外労働なので60時間に入ります。
所定労働時間内の深夜労働は、上乗せ25%だけです
法律が「割増賃金」と呼ぶのは上乗せ分だけで、支払総額ではありません。時間外労働1時間の支払額が単価の125%になるのは、上乗せ25%に加えてその1時間の労働そのものの対価100%が別に発生するからです。所定労働時間内の深夜労働は、対価100%が月給に既に含まれているので、上乗せ25%だけを払います。ここを125%で計算すると、月給制の人の深夜手当を5倍に見積もることになります。
よくある質問
残業代の1時間あたりの単価はどう計算しますか?
月給を「1年間における1月平均所定労働時間数」で割ります(労働基準法施行規則19条1項4号)。1月平均所定労働時間数は(365日−年間所定休日日数)×1日の所定労働時間÷12で求めます。年間所定休日120日・1日8時間なら月平均163.33時間なので、月給30万円の人の単価は1,836.73円です。その月の所定労働時間で割るのではありません(月によって単価が変わってしまうため)。
残業代の基礎になる賃金から除ける手当は何ですか?
家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)の7つだけです(労働基準法37条5項、労働基準法施行規則21条)。これは限定列挙なので、役職手当・資格手当・皆勤手当・精勤手当・地域手当などはどんな名前でも基礎に算入しなければなりません。さらに列挙された手当でも名前ではなく実態で判断し、扶養家族の人数に関係なく全員へ一律に払う「家族手当」は家族手当ではないため基礎に算入します。
月60時間を超える残業の割増率50%は中小企業にも適用されますか?
適用されます。1か月60時間を超えた時間外労働の割増率50%は、2023年4月1日から中小企業にも適用されています(それ以前は猶予されていました)。なお、この60時間に法定休日の労働時間は入りません。労働基準法37条1項ただし書が数えるのは「延長して労働させた時間」=時間外労働であり、休日労働は「延長」ではないためです。
固定残業代(みなし残業)をもらっていれば、残業代は払われなくてよいのですか?
いいえ。固定残業代は割増賃金の前払いにすぎないため、実際の割増賃金が固定残業代を超えた月は、その差額を別に支払わなければなりません。また固定残業代そのものは割増賃金であって「通常の労働時間の賃金」ではないので、1時間あたりの単価を計算するときの基礎賃金には含めません。含めてしまうと単価が高く出ます。
関連するツール・記事
残業代の計算方法|1時間あたりの単価と割増率(25%・35%・50%)(この計算機の解説記事)
固定残業代(みなし残業)とは?
社会保険料計算機(残業代が増えると社会保険料も上がります)
源泉徴収税額 計算機(残業代を含めた給与から引かれる所得税)