再就職手当 計算機
失業保険(基本手当)を残したまま再就職したときにもらえる再就職手当の額を計算します。額は「基本手当日額 × 支給残日数 × 60%か70%」で、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%。3分の1に届かないと1円も出ません。支給要件も1つずつ確認できます。
加入期間の単純合計ではありません。除く期間は算定基礎期間の数え方へ。受給資格者証等で確認できます。
退職の理由で所定給付日数が決まり、支給率の分かれ目も動きます。日数の内訳は失業保険(基本手当)計算機で確認できます。
受給期間末日までに受けられる日数が上限です。数え方は支給残日数の数え方へ。
支給要件 当てはまるものにチェックしてください。1つでも欠けると支給されません。
教育訓練で給付制限が解除された場合も、この紹介の要件は外れません。
この計算機の見方
「3分の1以上」を満たさないと1円も出ません
再就職手当は、就職日の前日の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある人だけが対象です(雇用保険法56条の3第1項1号)。所定給付日数90日なら30日、120日なら40日が下限です。「以上」なので、ちょうど3分の1の日はもらえます。ここに届かないときは、あと何日残して就職する必要があったかを表示します。
1日遅く就職すると、基本手当1日分より大きな額を失うことがあります
支給率は、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上かどうかで70%と60%に分かれます(雇用保険法56条の3第3項1号)。この境目をまたぐと、残日数が1日減っただけで再就職手当が大きく落ちます。
失業保険を1日ぶん多く受け取れることを差し引いても損になる幅があり、計算結果にその差引の損を表示します。就職日を決められる立場なら、この境目の手前に寄せてください。
再就職手当の計算に使う「基本手当日額」には、失業保険とは別の低い上限があります
再就職手当の額は「基本手当日額 × 支給残日数 × 60%(または70%)」です。ただし、この式の基本手当日額には再就職手当専用の上限がかかります(雇用保険法56条の3第3項1号かっこ書き)。
令和8年8月1日適用額では、たとえば45〜59歳の基本手当日額の上限は9,110円ですが、再就職手当の計算では6,745円で頭打ちになります。この上限を知らずに計算すると、給料が高い人ほど大きく過大に見積もります。45歳・月給60万円・会社都合・勤続20年以上なら、約55万円の差が出ます。
支給残日数の数え方
支給残日数は、就職日の前日の時点で数えます。次の2つのうち少ない方を入力してください。
- 所定給付日数から、すでに支給を受けた日数を引いた日数
- 受給期間の末日までに受けられる日数
まだ1日も受け取っていなくても、受給期間末日までに受けられる日数が上限です。ハローワークの「雇用保険受給資格者証」で確認できます。
算定基礎期間の数え方
算定基礎期間は、雇用保険に入っていた期間の単純合計ではありません。次の期間を除きます(雇用保険法22条3項)。
- 1年を超える空白より前の期間
- 過去に受けた基本手当・特例一時金の資格に係る離職日以前の期間
- 教育訓練休暇給付金の休暇開始日前と対象休暇
- 育児休業給付金・出生時育児休業給付金の対象休業期間等
受給資格者証等で確認してください。
給付制限がある人の「紹介による就職」の要件
給付制限がある人が、待期満了後1か月の期間内に就職したときは、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることが要件です。1か月を過ぎていればこの要件はかかりません(施行規則82条1項2号かっこ書き)。
教育訓練で給付制限が解除された場合も、この紹介の要件は外れません。「制限が消えたのだから紹介も不要」と読むと、支給されない就職の仕方をしてしまいます。支給要件の根拠は、雇用保険法56条の3、施行規則82条・82条の2です。
給料が下がっていたら「就業促進定着手当」があります
再就職手当を受け取った人が、同じ事業主のもとで6か月以上雇用され、その6か月の賃金日額が離職前より低かったときは、差額分が就業促進定着手当として追加で支給されます(雇用保険法56条の3第3項1号かっこ書き)。
- この計算機が出せるのは上限額(基本手当日額 × 支給残日数 × 10分の2)だけです。
- 実際の支給額は「(離職前の賃金日額 − 再就職後6か月の賃金日額)× 賃金支払基礎日数」で決まります。
- 再就職後の賃金が下がっていなければ0円です。手元にない数字を推測で埋めることはしません。
6か月の給料が分かったら、就業促進定着手当 計算機で実際の支給額を計算できます。
上限額は毎年8月1日に変わります
再就職手当の日額上限は毎年8月1日に改定されます。この計算機は厚生労働省が公表している最新の額で計算しています。
上限は、雇用保険法16条の給付率区分の境界額(18条の自動変更対象額)に50%(60〜64歳は45%)を掛けて導かれるため、境界額と一緒に変わります。
よくある質問
再就職手当はいくらもらえますか?
「基本手当日額 × 支給残日数 × 60%」が基本で、支給残日数が所定給付日数の3分の2以上あれば70%に上がります(雇用保険法56条の3第3項1号)。ただしこの式に使う基本手当日額には再就職手当専用の上限があり、給料が高い人はそこで頭打ちになります。所定給付日数120日・基本手当日額6,307円の人が120日まるごと残して就職した場合は529,788円です。
60%と70%の分かれ目はどこですか?
支給残日数が所定給付日数の3分の2以上かどうかです。所定給付日数120日なら80日、90日なら60日が分かれ目で、ちょうど3分の2の日は70%です(条文が「3分の2以上」と書いているため)。1日遅らせて境目を下回ると支給率が60%に落ち、失業保険を1日ぶん多く受け取れることを差し引いても損になることがあります。
給付制限中に就職しても再就職手当はもらえますか?
もらえます。ただし待期満了後1か月の期間内に就職した場合は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者の紹介による就職であることが必要です(施行規則82条1項2号かっこ書き)。1か月を過ぎていれば、自分で見つけた就職でもかまいません。教育訓練を受けて給付制限が解除された場合も、この紹介の要件は外れません。
自分で会社を作った・フリーランスになった場合はもらえますか?
もらえます。事業を開始した場合は「事業により自立できるとハローワークが認めること」が要件になり(施行規則82条の2)、雇用保険の被保険者になる要件はかかりません。ただし待期7日間が満了した後に開業の準備・開始をしていることが必要です。
前の会社に戻った場合はどうなりますか?
支給されません。離職前の事業主に再び雇用されたときは対象外で、資本・資金・人事・取引で関係のある「関連事業主」に雇用された場合も同じです(施行規則82条1項3号)。
過去に再就職手当をもらったことがある場合は?
就職日前3年以内の就職について再就職手当または常用就職支度手当を受けていると、今回は支給されません(雇用保険法56条の3第2項・施行規則82条1項4号)。3年より前であれば、あらためて対象になります。
関連する解説
- 再就職手当はいくらもらえる?計算方法と支給条件【令和8年度】再就職手当=基本手当日額×支給残日数×60%(残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%)。日額には6,745円の上限があり高給の人ほど削られる。