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中間申告 — 提出しなくても「提出があったものとみなす」。ただし任意の中間申告だけは逆に消える

結論から言うと、中間申告は「出すか出さないか」を選べる制度ではありません。中間申告書を提出すべき法人がその提出期限までに提出しなかった場合、その提出期限において、前期の実績で計算した中間申告書の提出があったものとみなすと定められています(法人税法73条、消費税法44条)。書類を出さなかったことで税額が発生しなくなるのではなく、出さなかったその日に税額が確定します。あとは納めるか、延滞税を払うかの二択になります。

ところが1か所だけ、まったく逆に働く条文があります。消費税の「任意の中間申告」(消費税法42条8項)です。こちらは期限までに提出しなかった場合、制度の適用をやめようとする旨の届出書を提出したものとみなされます(同条11項)。税額が確定するのではなく、制度から外れます。そして消費税法44条は、みなし提出の対象からこの場合を明示的に除いています(「第四十二条第十一項の規定の適用を受ける場合を除く」)。同じ「期限までに出さなかった」という事実から、正反対の結論が出るということを、条文自身が書き分けています。

もう一つ、実務でよく効くのに見落とされている点があります。「48万円」「400万円」「4,800万円」「20万円」という、どの解説にも出てくる境目の数字は、条文のどこにも書かれていません。法律が書いているのは別の数字で、それらは前の事業年度(前年)がちょうど12か月だったときにだけ一致する言い換えです。設立1期目が短い会社では答えが変わります。以下、条文を追いながら整理します。

結論 — 出さないという選択肢は用意されていない

中間申告について最初に押さえるべきは、制度の作りが「申告書を出す義務」と「税額を納める義務」に分かれていることです。この2つは連動していません。

法人税法73条は、次のように定めています。

法人税法73条(中間申告書の提出がない場合の特例)

中間申告書を提出すべき内国法人である普通法人がその中間申告書をその提出期限までに提出しなかつた場合には、その普通法人については、その提出期限において、税務署長に対し第七十一条第一項各号(前期の実績による中間申告書の記載事項)に掲げる事項を記載した中間申告書の提出があつたものとみなして、この法律の規定を適用する。

消費税法44条もほぼ同じ構造です。

消費税法44条(中間申告書の提出がない場合の特例)

中間申告書を提出すべき事業者がその中間申告書をその提出期限までに提出しなかつた場合(第四十二条第十一項の規定の適用を受ける場合を除く。)には、その事業者については、その提出期限において、税務署長に同条第一項各号、第四項各号又は第六項各号に掲げる事項を記載した中間申告書の提出があつたものとみなす。

どちらも「提出があつたものとみなす」であって、「提出しなければ免除する」ではありません。国税庁も、中間申告書を期限までに提出しない場合には「直前の課税期間の実績により計算した消費税額が直ちに確定することになります」と書いています。

そして納付のほうは別の条文が受け持っています。消費税法48条は、中間申告書を提出した者はその申告書の提出期限までに該当する金額に相当する消費税を国に納付しなければならない、と定めています。みなし提出でも「提出した」ことになるので、納付期限は提出期限と同じ日です。つまり期限を過ぎた時点で、申告も納付も同時に遅れている状態になります。

ここが実務の分かれ目

「今期は業績が悪いので中間は払わない」という判断は、この制度の中には存在しません。払う額を減らしたい場合の正規のルートは、後述する仮決算による中間申告で、これは期限内に手続きすることが前提です。期限を過ぎるとみなし提出が先に成立してしまい、仮決算という選択肢そのものが消えます。

誰に来るのか — 消費税は前期48万円超、法人税は前期20万円超

実務でまず知りたいのは「うちに中間申告は来るのか」でしょう。一般に、次のように整理されます。

税目中間申告が必要になる目安そのほかの要件
消費税前の課税期間の確定消費税額が48万円超(地方消費税を含まない国税分)免税事業者は対象外。課税期間の特例(3か月・1か月に短縮する届出)を使っている事業者も対象外
法人税前事業年度の法人税額が20万円超事業年度が6か月を超える普通法人が対象。設立後最初の事業年度は対象外(適格合併により設立された場合を除く)

どちらも新しく設立した会社の1期目には来ません。中間申告の税額は「前期の実績」から計算する仕組みなので、そもそも前期がない期には計算のしようがないからです。個人事業者の消費税についても同じで、事業を開始した日の属する課税期間は対象から除かれています(消費税法42条1項かっこ書き)。

消費税の48万円が国税分だけの金額である点は、間違えやすいところです。国税庁のタックスアンサーは表の注記で「地方消費税額は含みません」と2か所に明記しています。税率10%の内訳は国税7.8%・地方2.2%なので、納付書や決算書で見ている「消費税及び地方消費税」の合計額をそのまま48万円と比べると、判定を誤ります。

その48万円・20万円は条文に書かれていない

ここからが、多くの解説が触れない一段です。48万円も20万円も、法律の条文には出てきません。条文が書いているのは、次の数字です。

条文条文が書いている金額何と比べる金額かよく言われる言い換え
消費税法42条6項ただし書24万円以下なら不要前課税期間の確定消費税額 ÷ 月数 × 6前期48万円以下
消費税法42条4項ただし書100万円以下なら不要前課税期間の確定消費税額 ÷ 月数 × 3前期400万円以下
消費税法42条1項ただし書400万円以下なら不要前課税期間の確定消費税額 ÷ 月数(×1)前期4,800万円以下
法人税法71条1項ただし書10万円以下なら不要前事業年度の法人税額 ÷ 前事業年度の月数 × 中間期間の月数前期20万円以下

条文の数字は、いずれも「1回の中間申告で納める額」に対する基準です。よく見る48万円・400万円・4,800万円・20万円は、それを前期の年税額に引き直した数字で、前の事業年度(前年)がちょうど12か月だったときにだけ一致します。国税庁も表の注記で「直前の課税期間が12か月に満たない場合は、計算方法が異なります」と断っています。

数字で見る — 前期が12か月でないと答えが変わる

設立1期目が7か月で、その期の法人税額が15万円だった会社を考えます。2期目は12か月です。

「前期20万円以下だから中間申告は不要」と考えると誤りになります。条文どおりに計算すると、15万円 ÷ 7か月 × 6か月 = 約128,571円 です。端数処理をどちらに倒しても10万円を超えるので、この会社には中間申告の義務があります。20万円という言い換えは、割る数が12であることを前提にしています。

なお、月数は暦にしたがって計算し、1か月に満たない端数が出たときは1か月として扱います(法人税法71条4項、消費税法42条12項)。7か月と10日なら8か月ではなく、7か月と数える部分と端数の1か月を足して扱う、という意味ではなく、端数が生じたらそれを1か月に切り上げるという規定です。

消費税の中間申告 — 回数が3段階で変わる

消費税の中間申告でもう一つ独特なのが、前期の税額によって申告と納付の回数そのものが変わる点です。法人税は6か月経過時点の1回だけですが、消費税は年1回・年3回・年11回に分かれます。

前の課税期間の確定消費税額(国税分・地方消費税を含まない) 48万円以下 原則 中間申告なし 48万円超〜400万円以下 年1回 400万円超〜4,800万円以下 年3回 4,800万円超 年11回 1回あたりの中間納付税額(国税分) 前期の確定消費税額 × 6/12 前期の確定消費税額 × 3/12 前期の確定消費税額 × 1/12 48万円以下でも、届出を出せば年1回できる = 任意の中間申告(消費税法42条8項) ※ 上の金額はいずれも国税分。納付時は、これに 22/78 を掛けた地方消費税を併せて納めます。 ※ 免税事業者、課税期間の特例(3か月・1か月)を適用している事業者、設立1期目の法人は対象外です。
前の課税期間の確定消費税額(国税分)による中間申告の回数。境目の金額は前の課税期間が12か月の場合。左端の「48万円以下」からは、届出によって任意の中間申告へ移る道がある(点線)。

納付するときは、国税分に加えて地方消費税を併せて納めます。地方消費税の中間納付税額は、国税分の中間納付税額の78分の22です(消費税率10%の内訳が国税7.8%・地方2.2%であることに対応します)。

数字で追う — 前期の消費税が国税780万円だった3月決算法人

前の事業年度(12か月)の確定消費税額が国税分で780万円だったとします。400万円超4,800万円以下なので年3回です。

  • 1回あたりの中間納付税額(国税) … 7,800,000 ÷ 12 × 3 = 1,950,000円
  • 併せて納める地方消費税 … 1,950,000 × 22 ÷ 78 = 550,000円
  • 1回あたりの納付合計 … 2,500,000円。これを年3回、合計750万円納めます

対象期間と期限は、4〜6月分が8月31日、7〜9月分が11月30日、10〜12月分が翌年2月28日(うるう年は29日)です。いずれも対象期間の末日の翌日から2か月以内です。

消費税の税込・税抜と端数処理を計算する

年11回のときだけ、1回目の期限の数え方が違う

年11回になると、事務負担が跳ね上がります。そして最初の1回だけ、期限の数え方が他と違います

原則は「中間申告対象期間の末日の翌日から2か月以内」ですが、法人の課税期間開始後の1か月分については、その課税期間開始の日から2か月を経過した日から2か月以内となります(消費税法42条1項)。3月決算法人なら、4月分の期限は5月31日ではなく7月31日です。

これは、前期の確定申告の期限(課税期間の末日の翌日から2か月以内=5月31日)を待たないと前期の確定消費税額が確定せず、中間納付額を計算できないためです。条文も、1回目の判定に使う金額の確定日を「当該課税期間開始の日から二月を経過した日の前日」と、わざわざ別立てで定めています。

結果として、7月31日に4月分と5月分の2回分の期限が重なります(5月分の期限は6月30日の翌日から2か月以内で7月31日)。年11回の初年度に納付を1回落とす事故は、ここで起きます。

個人事業者の年11回の場合は、国税庁の案内どおり1月から3月分をまとめて5月末日、4月から11月分はそれぞれ対象期間の末日の翌日から2か月以内です。なお、消費税の確定申告の期限の延長特例(法人)の適用を受けている場合は、この最初の期間の扱いがさらに変わります。

出さなくても「出したものとみなす」(法人税法73条・消費税法44条)

冒頭に書いたとおり、期限までに中間申告書を出さなかった場合の効果は「免除」ではなく「みなし提出」です。あらためて、実務上どうなるかを整理します。

逆に言えば、資金繰りが厳しいときこそ期限内に動く価値があります。期限内であれば仮決算という減額の手段が使えますが、期限を過ぎるとその手段が消えたうえで、前期実績の満額が確定するからです。

任意の中間申告だけは正反対 — 出さないと制度が消える

ここが、この制度でいちばん誤解されやすいところです。

前期の確定消費税額が48万円以下の事業者は、原則として中間申告の義務がありません。ただし届出書を出すことで、自主的に年1回の中間申告ができます(消費税法42条8項)。年1回まとめて納めるのが資金繰り上つらい場合に、半分を前倒しで納めておく、という使い方をされる制度です。

この任意の中間申告について、消費税法42条11項は次のように定めています。

消費税法42条11項

第八項の規定による届出書の提出をした事業者が、当該提出をした日以後にその末日が最初に到来する六月中間申告対象期間以後の六月中間申告対象期間に係る六月中間申告書をその提出期限までに提出しなかつた場合には、当該事業者は第九項の規定による届出書を当該六月中間申告対象期間の末日にその納税地を所轄する税務署長に提出したものとみなす。

9項の届出書とは、任意の中間申告制度の適用を受けることをやめようとする旨の届出書です。つまり出さなければ、やめる届出を出したことになる。税額が確定するのではなく、制度から静かに外れます。

そして冒頭で引いた消費税法44条は、みなし提出の対象から「第四十二条第十一項の規定の適用を受ける場合を除く」とかっこ書きで除外しています。2つの結論が衝突しないよう、条文自身が切り分けているわけです。国税庁も、任意の中間申告制度の場合は中間申告書の提出があったものとはみなされない(中間納付することができないこととなる)と注記しています。

中間申告書を 期限までに提出しなかった 中間申告の義務がある事業者 (前期の確定消費税額が48万円超) 任意の中間申告を選んだ事業者 (48万円以下・42条8項の届出済み) 提出があったものとみなす 前期実績の税額がその日に確定 消費税法44条・法人税法73条 やめる旨の届出があったとみなす 税額は確定せず、制度から外れる 消費税法42条11項 納期限も同日。翌日から延滞税 仮決算に切り替える道も閉じる 延滞税は生じない 再開したいときは改めて届出 消費税法44条は、かっこ書きで「第四十二条第十一項の規定の適用を受ける場合を除く」として両者を切り分けている。
同じ「期限までに提出しなかった」でも、義務のある事業者(左)と任意の中間申告を選んだ事業者(右)で結論が正反対になる。左は税額が確定して延滞税が走り、右は制度から外れるだけで税額は確定しない。

仮決算による中間申告 — 法人税と消費税で制限が違う

前期は好調だったが今期は落ち込んでいる、という場合に前期実績の満額を納めるのは資金繰りに響きます。その場合の正規のルートが仮決算による中間申告です。中間申告の対象期間を1事業年度(1課税期間)とみなして決算を組み、実際の税額で申告します。

ここで、法人税と消費税で制約が違います。同じ「仮決算」という言葉なので見落とされますが、条文の作りが異なります。

法人税(72条)消費税(43条)
前期実績を超える場合仮決算を使えない(72条1項ただし書)。仮決算の税額が前期実績で計算した金額を超えるときは、この限りでないと定められている条文にその制限はない
マイナスのとき欠損金額を記載して申告する。中間段階での還付は、災害損失金額がある場合など限られた定めによる還付は受けられない。国税庁は「仮決算により計算した税額がマイナスとなった場合でも還付を受けることはできません」と明記
そもそも義務がない場合10万円以下等で中間申告書の提出を要しない場合は、仮決算もできない(災害損失金額がある場合を除く)義務のない事業者は、まず42条8項の届出で任意の中間申告の対象になる必要がある
添付書類期間末日の貸借対照表、期間の損益計算書ほか(72条2項)対価の額および課税仕入れ等の税額の明細ほか(43条4項)
期限後どちらも不可。みなし提出が先に成立するため、期限後に仮決算による中間申告書を出すことはできない

法人税の72条1項ただし書は、仮決算を「減らす方向にだけ使える」制度にしていると読めます。仮決算のほうが多くなるなら前期実績で出せばよい、という整理です。一方、消費税にはこの制限が置かれていません。

実務上の注意として、仮決算は半期分の決算を1つ余分に組むことになります。中間納付額を減らせる金額と、決算作業の手間・費用を比べて判断されるのが一般的です。なお消費税では、仮決算を行う場合にも簡易課税制度の適用があります。

法人住民税・事業税は、法人税の中間申告にぶら下がっている

法人の場合、中間申告は法人税だけでは終わりません。地方税も同じタイミングで来ます。そしてその義務は法人税の中間申告義務に連動しています

地方税法53条1項は、法人税法71条1項等の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人は、その申告書の提出期限までに道府県民税を申告納付しなければならない、と定めています。条文が「…の規定により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人は」という形で法人税の申告義務にぶら下げているため、法人税法71条1項ただし書で中間申告が不要になれば、道府県民税の予定申告も出てきません。

同条は、法人税法71条1項の規定により申告書を提出する義務がある法人(72条1項=仮決算が適用される場合を除く)を「予定申告法人」と定義しています。つまり仮決算を選ぶと「予定申告法人」ではなくなる、という書き分けがされています。

法人事業税についても、地方税法72条の26が「事業年度の期間が六月を超える法人等の中間申告納付」として、事業年度が6か月を超える法人に中間申告納付を求めています。

税率や均等割の扱いは自治体ごとに確認する

法人住民税・法人事業税は、標準税率をもとに自治体が条例で税率を定めます。均等割の月割の考え方を含め、予定申告の具体的な税額の算定は、各都道府県・市町村の案内で確認するのが確実です。この記事では地方税法上の義務の枠組みまでを扱っています。

中間納付の経理処理と、確定申告での精算

中間納付額はその期の税金の前払いであって、期の費用が増えるわけではありません。確定申告のときに年税額から差し引いて精算します。国税庁も任意の中間申告について「中間申告による納付税額がある場合には、確定申告の際にその納付税額が控除され、控除しきれない場合には還付されます」と説明しています。

経理処理は、一般に次のように行われます。

場面一般的な処理
法人税等の中間納付「仮払法人税等」などの資産科目で処理し、決算時に年税額と相殺する方法と、納付時に「法人税、住民税及び事業税」で費用処理し、決算で年税額に対する未払分を追加計上する方法がある。どちらでも期末の損益は同じになるが、期中の試算表の見え方が変わる
消費税の中間納付(税抜経理)「仮払金」「仮払消費税等」などで一旦資産計上し、決算で「仮受消費税等」と「仮払消費税等」を相殺して「未払消費税等」を算定する際に、中間納付済みの額を差し引く
消費税の中間納付(税込経理)納付時に「租税公課」で処理する方法が一般的。税込経理では消費税が損益に入るため、中間納付を租税公課で落としているかどうかで期中の利益が動く
還付になったとき確定申告で中間納付額のほうが多ければ還付される。還付加算金が付く場合、その部分は税金の還付そのものとは別に収益として扱う

試算表を月次で見ている場合、中間納付のあった月だけ利益が大きく凹んで見えることがあります。上の表のとおり、これは処理方法の選択によって生じるもので、事業の実態が変わったわけではありません。

納めなかったらどうなるか — 令和8年の延滞税は年2.8%

延滞税の割合は、国税通則法60条2項が年14.6%(納期限の翌日から2か月を経過する日までは年7.3%)と定めたうえで、租税特別措置法の特例により毎年見直されます。国税庁が公表している令和8年の割合は次のとおりです。

期間納期限の翌日から2か月を経過する日までそれ以後
令和6年1月1日〜令和6年12月31日2.4%8.7%
令和7年1月1日〜令和7年12月31日2.4%8.7%
令和8年1月1日〜令和8年12月31日2.8%9.1%

令和8年は、令和4年から4年続いた2.4%から上がっています。延滞税の割合は市中金利に連動して毎年決まる仕組みなので、「去年と同じ」という前提で概算すると外れます。

先ほどの例(1回あたりの納付合計250万円)で、納付が30日遅れた場合を機械的に計算すると、2,500,000 × 2.8% × 30 ÷ 365 = 約5,753円 です(実際には本税の1万円未満切捨てなど、国税通則法の端数計算の規定が入ります)。2か月を超えると年9.1%に上がるため、遅れが長引くほど単価が3倍以上になります

なお、令和8年の利子税および還付加算金の割合は1.3%です(令和7年は0.9%)。

間違えやすい点

よくある質問

Q. 中間申告書を出さないと、無申告加算税がかかりますか?

A. 中間申告書を提出期限までに提出しなかった場合は、その提出期限において前期の実績で計算した中間申告書の提出があったものとみなされます(法人税法73条・消費税法44条)。提出があったものとして扱われるため、実務上問題になるのは納付の遅れに対する延滞税です。国税通則法60条1項1号は、期限内申告書を提出した場合においてその申告書により納付すべき国税を法定納期限までに完納しないときに延滞税を納付しなければならないと定めています。

Q. 設立1期目でも中間申告は来ますか?

A. 一般に来ません。法人税では、新たに設立された内国法人である普通法人のうち適格合併により設立されたもの以外のものの設立後最初の事業年度が、中間申告の対象から除かれています(法人税法71条1項)。消費税でも、新たに設立された法人のうち合併により設立されたもの以外のものの設立の日の属する課税期間が除かれています(消費税法42条1項)。中間納付額を前期の実績から計算する仕組みなので、前期がない期には計算のしようがないためです。

Q. 前期の消費税が60万円でした。中間申告は年1回で合っていますか?

A. その60万円が国税分だけの金額かどうかで変わります。判定に使う「確定消費税額」には地方消費税額を含みません。納付書の合計額が60万円だった場合、国税分はおよそ46万8千円(60万円 × 78 ÷ 100)となり、48万円以下なので原則として中間申告の義務は生じない計算になります。義務がない場合でも、届出書を出せば任意の中間申告(年1回)を選ぶことはできます(消費税法42条8項)。確定申告書のどの欄の金額を見ているかを確かめるのが確実です。

Q. 今期は赤字です。中間納付を減らせますか?

A. 仮決算による中間申告という方法があります(法人税法72条・消費税法43条)。中間申告の対象期間を1事業年度(1課税期間)とみなして決算を組み、実際の税額で申告する方法です。ただし期限内に提出する必要があり、期限を過ぎるとみなし提出が成立するため使えなくなります。また法人税では、仮決算で計算した税額が前期実績で計算した金額を超える場合には使えないと定められています(72条1項ただし書)。

Q. 消費税の仮決算がマイナスになったら還付されますか?

A. 中間申告の段階では還付されません。国税庁は、仮決算により計算した税額がマイナスとなった場合でも還付を受けることはできないと明記しています。消費税法43条1項4号も記載事項として「残額に相当する消費税額」を置いており、48条はその金額があるときに「当該金額に相当する消費税を国に納付しなければならない」と定める作りになっています。控除しきれない分の精算は確定申告で行われ、そこで控除しきれない場合には還付されます。

Q. 任意の中間申告をやめたいときは、どうすればよいですか?

A. 消費税法42条9項は、8項の届出書を提出した事業者が適用を受けることをやめようとするとき、または事業を廃止したときは、その旨を記載した届出書を提出しなければならないと定めています。なお同条11項により、任意の中間申告書を提出期限までに提出しなかった場合には、その6月中間申告対象期間の末日にやめる旨の届出書の提出があったものとみなされます。

Q. 法人住民税や事業税にも中間申告はありますか?

A. あります。地方税法53条1項は、法人税法71条1項等により法人税に係る申告書を提出する義務がある法人は、その申告書の提出期限までに道府県民税を申告納付しなければならないと定めています。法人事業税についても、地方税法72条の26が事業年度の期間が6か月を超える法人等の中間申告納付を定めています。法人税の中間申告義務に連動する作りなので、法人税で中間申告が不要であれば道府県民税の予定申告も出てきません。

Q. 中間納付した分は、経費になりますか?

A. 中間納付額は年税額の前払いにあたるもので、確定申告の際に年税額から控除され、控除しきれない場合には還付されます。法人税等については、一般に仮払法人税等などの資産科目で処理して決算時に年税額と相殺する方法と、納付時に費用処理して決算で調整する方法があり、いずれでも期末の損益は同じになります。消費税を税込経理している場合は、中間納付額を租税公課として処理する方法が一般的です。

出典

この記事は一般的な情報提供であり、個別の税務相談ではありません。税額や手続の判断は、事業年度・課税期間の月数、適用している特例、自治体の条例によって変わります。実際の申告にあたっては顧問税理士または所轄の税務署・自治体にご確認ください。

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