ガソリン税の税率・適用時期|廃止前後と沖縄の特例
2026年10月28日現在の製造場移出・保税地域引取では、ガソリン税は1L当たり28.7円です(沖縄の軽減対象・免税等を除く)。ガソリン税と呼ばれるのは、揮発油税と地方揮発油税の合計です。石油石炭税と消費税は別に確認します。
確認基準日は2026年10月28日です。下の表は、製造場からの移出・保税地域からの引取りに適用される税率の参照表です。給油時のレシートを分解する計算表ではありません。購入時の仕訳・精算はガソリン代の勘定科目で説明しています。
廃止前後のガソリン税額表
沖縄の軽減対象・輸出等の免税を除き、製造場からの移出・保税地域からの引取時期で区分します。表の廃止直前は2025年12月30日まで、廃止後は2025年12月31日以後のうち確認基準日現在を示します。税額は各税目とも1L当たりです。
| 区分 | 揮発油税 | 地方揮発油税 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 廃止前(当分の間税率) | 48.6円 | 5.2円 | 53.8円 |
| 廃止後(本則税率) | 24.3円 | 4.4円 | 28.7円 |
出典:国税庁「揮発油税等の特例税率の廃止について」。公表表のキロリットル当たり税額をリットル当たりに換算しています。
令和7年法律第81号の第1条・附則第1条により、ガソリンの特例税率規定は2025年12月31日施行で削除されました。揮発油税等は存続しています。
境目は製造場からの移出・保税地域からの引取りです。国税庁も、廃止日に移出がある製造者は、その月の申告で適用税率を分けるよう案内しています。小売店で給油した日だけから、上流で適用された税率を決めることはできません。
沖縄の軽減税率は別に確認する
表は、沖縄県内の製造場又は保税地域から移出・引取りされる対象揮発油について、2025年12月31日から2027年5月14日までの期間を示します。輸出等の免税は除き、税額は1L当たりの揮発油税等の合計です。
| 対象 | 揮発油税等の合計 |
|---|---|
| 沖縄の軽減対象揮発油 | 24.9円 |
出典:国税庁の税率表、沖縄県「揮発油税等の軽減措置」。給油地だけで軽減の適用を判断せず、沖縄県の石油価格調整税はこの合計に含めません。
税金は誰が、どの段階で納めるか
以下はガソリンに関係する国税の基本的な課税段階です。みなし製造・みなし移出、輸出等の免税、控除・還付といった特則は省き、国内の通常の移出と輸入時の引取りを整理しています。
| 税目 | 国内分の課税段階・納税義務者 | 輸入分の課税段階・納税義務者 |
|---|---|---|
| 揮発油税 | 揮発油を製造場から移出した製造者 | 揮発油を保税地域から引き取る者 |
| 地方揮発油税 | 揮発油を製造場から移出した製造者 | 揮発油を保税地域から引き取る者 |
| 石油石炭税(原油・石油製品) | 原油を採取場から移出した採取者 | 原油・石油製品を保税地域から引き取る者 |
根拠:揮発油税法3条、地方揮発油税法5条、石油石炭税法4条。地方揮発油税も国税で、地方に財源を譲与するために課されます。
石油石炭税は、原油・石油製品の区分では、採取場からの原油移出又は保税地域からの原油・石油製品引取りに、特例を含め1L当たり2.8円の税率が適用されます(確認基準日現在、免税等を除く)。
根拠:租税特別措置法90条の3の2。国内で原油を精製して販売するたびに、ガソリン全量へ改めて同じ税を課すという意味ではありません。
ガソリン税相当額も消費税の計算に含める
国内の通常のガソリン販売では、ガソリン税や石油石炭税の相当額を含む販売価額が消費税の計算対象になります。これらはメーカー等が納税義務者となる税金で、販売価額の一部を構成するためです。
根拠:国税庁「No.6313 酒税、たばこ税などの個別消費税の取扱い」、消費税法28条。購入会社がガソリン税相当額を独自に差し引いて、消費税を計算する扱いではありません。
軽油引取税の扱いをそのままガソリンに当てはめないようにします。軽油を購入する場合の販売者・税額区分の条件や仕訳は、ガソリン代記事の軽油の節で確認できます。
請求書の税込・税抜と消費税額を計算する補助金と法定税率は分けて読む
補助金の変更は、法定税率の変更とは別です。廃止法の経過措置でいう特定補助金も、国が揮発油の卸売価格を抑える目的で交付する補助金と定義されています。
燃料費の予算や前月比較では、給油量と購入単価を記録し、税制変更と補助制度の変更を分けて確認します。税額の減少幅を、そのまま店頭価格の値下がり幅や自社の経費削減額と決めないことが要点です。
確認する順序:ガソリン税は移出・引取時期で税率を確認し、沖縄の軽減対象は別表で見る。購入時はガソリン税相当額を消費税の計算から外さず、補助金や店頭価格とは分けて扱います。
よくある質問
暫定税率が廃止されると、ガソリン税はなくなりますか?
なくなりません。廃止されたのは当分の間税率で、揮発油税と地方揮発油税は本則税率で引き続き課税されます。沖縄の軽減対象や免税等は別に確認します。
給油した日で廃止前後の税率を選びますか?
給油日だけでは選べません。ガソリン税の切替えは製造場からの移出・保税地域からの引取時期で判断します。小売店で購入した日と、これらの時期を区別します。
ガソリン税相当額を引いてから消費税を計算できますか?
国内の通常のガソリン販売では、引くことはできません。揮発油税等はメーカー等が納税義務者となる税で、販売価額の一部として消費税の計算に含まれます。
出典
- 国税庁「揮発油税等の特例税率の廃止について」
- 参議院「租税特別措置法及び東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律」
- e-Gov法令検索「揮発油税法」「地方揮発油税法」「石油石炭税法」「租税特別措置法」「消費税法」
- 財務省「自動車関係諸税・エネルギー関係諸税の概要」
- 沖縄県「揮発油税等の軽減措置」
- 国税庁「No.6313 酒税、たばこ税などの個別消費税の取扱い」
本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は税務署・税理士にご確認ください。