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確定申告のやり方|初めての準備・作成・提出・納税の流れ

結論から言うと、確定申告は「準備→作成→提出→納税」の4段階で進める手続です。還付になる場合は、最後が納税ではなく入金の確認になります。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作れても、保存しただけでは提出したことになりません。e-Taxの受信通知、郵送の記録、実際の納付まで確認して初めて一連の作業が終わります。

この記事は、日本に住む個人が自分の所得税・復興特別所得税を申告する場合の全体の流れを扱います。会社員の控除追加と、個人事業主の初回申告では準備の量が違いますが、進む順序は同じです。期限の一覧は確定申告はいつまで?、証明書の添付・提示・保存の区分は確定申告の必要書類で確認できます。

年分も最初に揃えます。令和8年分とは、2026年1月1日から12月31日までに生じた所得の申告です。2026年春に行った通常の確定申告は令和7年分であり、同じ「2026年の申告」でも計算に使う制度が違います。本文は2026年9月7日時点で確認できる制度を基に、令和8年分への準備を説明しています。

確定申告は4段階で進め、提出と納付を別々に終える

確定申告は、1年間の所得に対する税額を計算し、給与や報酬から先に引かれた源泉徴収税額、あらかじめ納めた予定納税額との差を精算する手続です。売上を税務署に報告するだけでも、控除の申請だけでもありません。その年に申告に含めるべき所得を一つの申告書にまとめます。

① 準備:年分・所得・控除を整理申告が必要か、還付を受けるか ② 作成:収入から税額を計算源泉徴収・予定納税も入力 ③ 提出:e-Tax・郵送・窓口受付日時や送付記録を確認 ④ 納税になる納付手続と完了確認 ④ 還付になる処理状況と入金確認 申告データの保存だけでは提出未完了
どの提出方法でも、申告書を作る作業と税金を納める作業は別です。還付の場合も、受取口座と入金の確認が残ります。
段階ここで決めること次へ進める状態
準備対象年分、所得の種類、控除、提出方法数字の出所と使う資料が揃う
作成所得・控除・源泉徴収・予定納税の入力納付額または還付額と、その理由を確認できる
提出e-Tax、郵送、窓口のいずれかで送る提出先、年分、受付・送付の記録が残る
納税・還付確認納付手続または還付口座の確認引落し・決済・入金を確認できる

たとえば、年間の所得税等が12万円、既に引かれた源泉徴収税額が9万円、予定納税がないとすると、差額の3万円を納めます。反対に年間税額が7万円なら、2万円が還付される計算です。これは精算の仕組みを示す仮定の例で、12万円や7万円という年税額が収入だけで決まるわけではありません。

準備の最初に、申告義務と還付の希望を分ける

最初に、給与だけなのか、事業・副業・年金・保険金の受取があるのかを確認します。個人事業主は事業所得を計算し、所得控除や税額控除を適用した結果から申告義務を判断します。会社員は年末調整で所得税の精算が済むことが多いものの、それだけで申告不要と決めることはできません。

国税庁No.1900が示す、給与所得者で確定申告が必要となる区分は次の7つです。還付となって申告義務がない場合を除きます。二か所給与の区分には申告不要の例外があるため、表の直後に条件を記載しています。

区分確認する内容
給与収入が多い年間の給与収入が2,000万円を超える
給与が一か所で給与以外の所得がある給与全部が源泉徴収対象で、給与・退職以外の所得合計が20万円を超える
給与が二か所以上給与全部が源泉徴収対象で、年末調整されなかった給与収入と給与・退職以外の所得の合計が20万円を超える
同族会社の役員等その会社から貸付金の利子や資産の賃貸料を受け取る
災害による源泉徴収の猶予等災害減免法による源泉徴収の猶予等を受けている
給与の支払者に源泉徴収義務がない源泉徴収義務のない者から給与等を受け取る
退職所得の税額が不足する正規の方法で計算した退職所得の税額が源泉徴収額を上回る

二か所以上の給与については、給与収入の合計から所得控除の合計額を差し引いた金額が150万円以下で、かつ給与・退職以外の所得合計が20万円以下なら、申告不要となる例外があります。この判定で差し引く所得控除には、雑損控除・医療費控除・寄附金控除・基礎控除を含めません。副業先の給与を、経費を引いた事業所得と同じ方法で20万円判定に入れるのは誤りです。

ここで所得の合計から除外するものもあります。申告しないことを選んだ上場株式等の配当・非上場株式の少額配当、源泉徴収あり特定口座内の上場株式等の譲渡所得、特定公社債の利子と、源泉分離課税の預貯金・一般公社債等の利子、抵当証券等の金融類似商品の収益、一定の一時払養老保険の差益です。保険は保険期間等が5年以下のものと、5年超でも5年以内に解約したものが対象となる区分です。

給与収入500万円を一か所から受け、給与全部が源泉徴収対象の会社員を例にします。副業の売上30万円、直接必要な経費12万円なら、副業所得は18万円です。この条件だけなら20万円以下の申告不要制度を検討できます。ただし医療費控除を受けるために確定申告するなら、その18万円も含めて申告します。20万円は申告義務の判定基準で、所得を消す控除ではありません。所得税の申告が不要でも住民税の申告が必要となる場合があり、自治体の案内を別に確認します。

申告義務がない人でも、年の途中で退職して年末調整を受けていない、医療費控除を受ける、住宅ローン控除を初めて受ける場合は、還付申告につながることがあります。これらは入口の例で、控除の適用はそれぞれの要件によります。源泉徴収税額が0円で予定納税もしていないなら、控除が増えたという理由だけで所得税の還付金が発生するわけではありません。

資料は、入力に使う数字と提出する書類を分けて整理する

準備では、資料を大量に集めるよりも、その資料のどの数字を使うかを決めることが先です。源泉徴収票は給与の収入と源泉徴収税額を確認する資料、帳簿は事業の売上・経費・資産を集計する資料、控除証明書は控除の対象と金額を確認する資料です。添付が要らない資料でも、入力には必要なことがあります。

申告する人の例作成前に固める数字つまずきやすい点
会社員で医療費控除を追加給与収入、源泉徴収税額、対象医療費と補填額会社で年末調整した控除を重ねて計上する
初めて申告する個人事業主売上、経費、棚卸、減価償却、事業と家事の区分銀行入金だけを売上にして未収分を落とす
会社員で副業もある本業の給与と、副業の所得区分ごとの収入・支出給与の副業と業務委託の副業を同じ欄に入れる
満期保険金を受け取った受取金額、本人負担の払込保険料、同年の一時所得銀行に入った保険金をそのまま所得とする

事業の申告では、青色申告決算書または収支内訳書を先に仕上げ、その所得を確定申告書へ反映させます。売上500万円と経費200万円なら差額は300万円ですが、棚卸や減価償却、家事分の除外が未処理なら、その300万円を完成した所得として扱えません。会計ソフトと通帳が一致することと、税務上の所得が正しいことは別の確認です。

一方、給与だけの人が事業用の会計ソフトを導入する必要はありません。源泉徴収票と追加する控除の資料から、作成コーナーで申告書を作る流れになります。事業所得がある人も、会計ソフトで帳簿・決算書を作り、申告書は国税庁の作成コーナーで作るという分担が可能です。転記するときは収入と所得の欄を取り違えないようにします。

提出方法はこの段階で決めておきます。e-Taxを使うなら、マイナンバーカードを用いる認証方法、対応する端末、暗証番号の利用可否を先に確認します。マイナポータル連携で取得できる資料を使う場合も、連携の設定と取得対象の確認を申告当日に初めて行うと、入力以前の段階で止まりやすくなります。

書類の一覧や保存年数をこのページで再掲すると、手順が見えにくくなります。必要書類の記事で、自分が使う控除について「入力に使う・添付する・提示できる・手元に保存する」を確認したら、このページの作成手順へ戻ると整理しやすくなります。

作成コーナーでは、年分・収入・控除・精算額の順に確認する

国税庁「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って申告書と必要な明細書を作成できます。画面の名称や配置は年分・端末・申告内容で変わるため、ボタンの位置を暗記するよりも、今どの数字を入力しているかを把握するほうが確実です。

  1. 対象年分と作る申告書を選ぶ。通常の個人の所得税申告では、所得税の申告書を作成します。消費税や贈与税の申告が必要な人は、それぞれ別の申告書を作ります。
  2. 提出方法を選び、本人の情報を確認する。e-Taxで送るか、印刷して書面で提出するかを決め、氏名・住所・提出先を確認します。
  3. 所得の種類ごとに収入と支出を入力する。給与は源泉徴収票、事業は決算書、一時所得は保険会社等の支払資料を使います。
  4. 所得控除と税額控除を入力する。年末調整済みの内容と追加する内容を照合し、同じ支払を二重に計上しないようにします。
  5. 源泉徴収税額と予定納税額を確認する。先に払った税金を正しく反映し、納付額または還付額を確認します。
  6. 申告書の内容を確認し、保存して提出へ進む。書面なら印刷と添付、e-Taxなら送信と受信通知の確認が続きます。

入力でよく起きるのは、源泉徴収後の振込額を収入とする誤りです。請求した報酬が10万円で、源泉徴収により入金がそれより少なくなっていても、売上の出発点は通常、差引前の報酬です。源泉徴収された金額は、売上から消すのではなく、税額を精算する側に入力します。取引先の支払明細と通帳の両方を見る理由はここにあります。

もう一つは、所得控除と税額控除の混同です。所得控除は税率を掛ける前の所得から差し引き、税額控除は計算した税額から差し引きます。医療費を10万円入力したから還付が10万円増える、という関係ではありません。作成コーナーの計算結果が想定と違うときは、入力した金額が収入・所得・所得控除・税額控除のどこに属するかから見直します。

確定申告書の第一表は所得と税額の集計、第二表は所得の内訳や控除等の詳細を確認する場所です。土地・建物や株式の譲渡所得では第三表、損失の申告では第四表を使う場合があります。自分で表を追加する前に、所得の種類を正しく選び、作成コーナーが作る申告書一式を確認する流れになります。

納付額が極端に大きい場合は、売上を所得として入れていないか、経費が反映されているか、給与を重複入力していないか、源泉徴収税額と予定納税額を落としていないかを確認します。還付額が大きいときも同じです。自動計算が正しくても、入力した元の数字の意味が違えば結果は変わります。

提出方法は3つ。提出日を決める記録が違う

申告書はe-Tax、郵送、税務署の窓口で提出できます。書面で出す場合も作成コーナーで入力・印刷できるため、「手書きか電子入力か」と「どう提出するか」は別の選択です。比較すべきなのは、認証や印刷の準備、期限までの提出記録、追加書類の扱いです。

提出方法提出日・日時の確認終わったと判断する前に見るもの
e-Tax受信通知に表示される受付日時年分、税目、提出先、受付番号、エラーの有無
郵便・信書便通信日付印に表示された日適切な送付方法、宛先、添付書類、差出しの記録
税務署の窓口税務署に提出した日開庁日時、提出先、申告書と必要な添付書類

郵送の扱いには、国税通則法22条という明文があります。同条の本文は次のとおりです。

納税申告書(当該申告書に添付すべき書類その他当該申告書の提出に関連して提出するものとされている書類を含む。)その他国税庁長官が定める書類が郵便又は信書便により提出された場合には、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日(その表示がないとき、又はその表示が明瞭でないときは、その郵便物又は信書便物について通常要する送付日数を基準とした場合にその日に相当するものと認められる日)にその提出がされたものとみなす。

つまり、対象となる郵便・信書便なら、税務署に届いた日ではなく通信日付印の日が基準になります。期限当日の日付印で差し出し、税務署に翌日以後届く場合と、期限翌日の日付印になる場合では結論が変わります。ポストに入れた時刻だけでは、その日の日付印になるとは限りません。最終取集後の投函は特に注意が必要です。

通信日付印がない、または不鮮明なら即座に無効になるという条文でもありません。括弧書きには、通常要する送付日数を基準に相当する日を認める規定があります。ただし初めからその認定に頼る理由はなく、差出しの記録と申告書の控えを残すほうが、後の確認が容易です。

確定申告書は信書です。国税庁No.2036は、第一種郵便物または信書便物として送付し、荷物扱いで送らないよう案内しています。通信日付印の扱いはすべての配送サービスに広がるものではありません。料金や追跡の有無だけで配送サービスを選ばず、信書を送れる方法か確認します。

e-Taxには郵便の通信日付印を当てはめません。国税庁は、メッセージボックスに格納される受信通知で、申告データが税務署に到達したことを確認できると案内しています。送信ボタンを押した画面だけでなく、受信通知に記載された受付日時と税目・年分を確認します。データ保存、PDFの出力、送信エラーの表示は受付完了の証拠になりません。

窓口提出では、申告相談の受付と書類提出を混同しないようにします。相談を受けてから作成したい場合は、会場・入場整理券・受付時間の確認が別に必要です。完成した申告書を出すだけでも、提出先や開庁時間を調べてから向かいます。具体的な年分ごとの期限と休日の扱いは期限の記事で確認できます。

納付方法を決め、申告後に支払手続を実行する

申告書の提出後に税務署から納付書や納税通知書が届くのを待つ、という流れではありません。国税庁は、そのようなお知らせはしないと案内しています。所得税等の納付は法定納期限までに手続し、振替納税を利用する場合は所定の申込みを済ませて指定の振替日に引き落とします。

納付方法利用前の準備・条件完了確認と注意点
振替納税新規利用は納期限までに口座振替依頼書を提出国税庁指定の振替日に引落し。残高を確認する
ダイレクト納付利用届出と口座登録が必要登録だけでは未納。e-Taxで納付指示を行う
インターネットバンキング・ATM対応する金融機関・納付情報を用意銀行側の操作まで完了し、利用明細を確認する
クレジットカード専用サイトから手続。1,000万円未満かつカード利用限度内決済手数料が別途必要。納期限までに納付手続を完了する
スマホアプリ納付税額30万円以下。e-Taxを経由して専用サイトへアプリ残高と納付結果を確認する
コンビニ納付・QRコード納付税額30万円以下。納付用QRコードを作成QRコードの作成だけでは未納。店頭で現金納付する
金融機関・税務署の窓口納付書と現金等を用意領収証書を保存。窓口の取扱時間に注意する

初回に間違えやすいのは、振替納税とダイレクト納付です。どちらも預貯金口座を使いますが、振替納税は国税庁が定めた日に引き落とす制度、ダイレクト納付はe-Taxで納付の指示をする方法です。口座を登録しただけで両方が使えるわけではありません。ダイレクト納付は書面による届出から利用可能になるまで1か月程度かかると案内されているため、期限直前の新規登録では間に合わない場合があります。

納付額3万円の例なら、対応する銀行やアプリの準備が済んでいるか、領収証書が必要か、決済手数料を負担するかで方法を選べます。30万円を超える税額では、スマホアプリ納付やQRコードによるコンビニ納付の上限に注意が必要です。支払額の大きさを先に確認してから、利用できる方法を絞ります。

振替納税の引落日を翌年も同じ月日と決めつけないことも大切です。2026年春の令和7年分所得税等は、納期限が3月16日、振替日が4月23日でした。この日付を2027年に提出する令和8年分の予定表へコピーすることはできません。最新の指定日は国税庁「税金の納付」期限の記事で年分を揃えて確認します。

残高不足で振替ができなかった場合、引落日からだけ延滞税を数えるわけではありません。国税庁の案内では、元の納期限の翌日から完納日までが対象です。引落し予定を設定した状態と、実際に引き落とされた状態を分けて確認する必要があります。

納期限までに全額を納めることが難しい場合は、所得税等の延納や納税の猶予を検討する手続があります。延納の割合・期限は延納の説明へ譲ります。支払えないから申告書を出さない、という対応では申告と納付の両方が未完了になるため、二つを分けて整理します。

還付は目安を過ぎたら処理状況と口座を確認する

国税庁は、確定申告期の還付の支払手続におおむね1か月から1か月半程度、自宅や税理士事務所等からe-Taxで提出した還付申告には3週間程度という目安を示しています。これは処理の目安で、申告日から必ずその日数で入金されるという約束ではありません。

同じ人が訂正申告を含め複数回申告している、書類に不備がある、別送する書面がある場合は、e-Taxでも3週間程度の処理の対象外です。還付が遅いという理由だけで同じ申告書を再送すると、確認が増えることがあります。まず受信通知により受け付けられていることを確認し、その後に還付金の処理状況を見る順番です。

e-Taxの利用者識別番号があれば、書面で提出した還付申告も処理状況を確認できる場合があります。e-TaxソフトのWEB版へログインし、マイページの還付・納税関係から確認します。処理状況がまだ表示されない段階と、還付が認められなかった場合は同じではありません。

口座への振込みでは、申告者本人の氏名のみの口座を指定します。国税庁は、屋号が含まれる名義では振り込めないと案内しています。公金受取口座を利用する場合も、登録済みかを確認し、申告書で利用を指定します。新たに登録することと、登録済み口座を使うことを取り違えないようにします。

令和8年分は、改正後の控除が反映済みかを確認する

令和8年度税制改正では、基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正が行われました。これらは令和8年12月1日施行で、令和8年分以後の所得税に適用されます。年の最後の1か月分だけの変更ではなく、対象年分の年間税額に関わる変更です。

居住者の令和8年分・令和9年分の基礎控除は、所得税法86条と租税特別措置法41条の16の2を合わせて読むと、次のようになります。合計所得金額は給与収入や売上そのものではありません。

合計所得金額基礎控除額
489万円以下104万円
489万円超655万円以下67万円
655万円超2,350万円以下62万円
2,350万円超2,400万円以下48万円
2,400万円超2,450万円以下32万円
2,450万円超2,500万円以下16万円
2,500万円超0円

104万円は、本体の62万円に特例の42万円を足した額です。令和8年・令和9年は給与所得控除の最低保障額が74万円となる特例もあります。給与収入のみ178万円で他の所得がない単純な例では、給与所得は178万円−74万円=104万円で、基礎控除104万円を差し引くと課税所得は0円になります。住民税や社会保険の基準まで178万円になるわけではありません。

手続への影響は、控除額の暗記よりも年末調整で既に改正が反映されたかにあります。令和8年12月1日以後の年末調整で改正後の控除が適用されていれば、その改正だけを理由に確定申告する必要はありません。別に副業所得や控除追加があるかを確認します。

国税庁の改正Q&Aは、年の中途の海外転勤、死亡による退職、休業・休職のまま年末まで復職しなかった人について、11月30日以前に居住者として最後の給与を受け、その際に年末調整を受けた場合を挙げています。この場合、改正後の控除は年末調整に反映されておらず、適用を受けるための確定申告等が必要になります。中途退職して年末調整を受けていない人も同様です。

施行前に死亡・出国に伴う準確定申告を済ませた人には、施行後の更正の請求による対応も用意されています。これは通常の翌年の確定申告と異なる手続なので、対象者は国税庁Q&AのQ6-1からQ6-3を確認します。古い年分の用紙を使う際の特別な入力案内を、通常の令和8年分申告にそのまま当てはめないことも必要です。

最後は申告書・受付記録・納付結果を一組で残す

作業の終わりには、申告書一式、入力の根拠となった資料、受信通知や郵送の記録、納付または還付の記録を年分ごとにまとめます。翌年のためだけでなく、今回の申告内容を後から確認するためです。申告書のPDFだけでは実際に送信したか分からず、受信通知だけでは全ての入力内容を確認できないことがあります。

間違いに気づいたときは、提出前なら入力を修正し、提出後なら期限内か期限後か、税額が増えるか減るかで手続を分けます。期限後に税額を多く納めていたことが分かった場合は更正の請求、税額が不足していた場合は修正申告を検討します。控除の追加だけを別の新規申告として送るのではなく、その年分の申告全体を確認します。

初めての申告の確認点:対象年分を選ぶ、所得を全て整理する、収入と所得を分ける、源泉徴収・予定納税を反映する、受付を確認する、納付または還付を確認する。この順番に沿えば、書類の準備だけで止まったり、送信後の納付を忘れたりすることを防ぎやすくなります。

医療費控除を併せて申告する場合は、控除額の目安を計算する

よくある質問

Q. 初めてでも自分で確定申告できますか?

A. 給与や控除の資料、事業の決算書を用意し、国税庁の作成コーナーで画面に沿って入力する方法があります。所得区分や特例の適用に判断が必要な場合は、その箇所の根拠を先に確認します。自動計算は入力した資料の正しさまでは保証しません。

Q. e-Taxで送ったら税金も自動で引き落とされますか?

A. 申告書の送信だけでは納付は完了しません。振替納税の申込みが済んでいるか、ダイレクト納付の指示をしたか、別の方法で納付するかを確認します。口座の登録完了と実際の引落しも別に確認します。

Q. 郵送は期限当日に税務署へ届く必要がありますか?

A. 郵便または信書便による申告書の提出では、通信日付印に表示された日が提出日とみなされます。ポストへ入れた日と日付印の日が一致しない場合があるため、期限当日の最終取集後の投函には注意が必要です。

Q. 副業所得が20万円以下でも入力しますか?

A. 所得税の申告不要制度に該当して申告しない場合と、医療費控除等のため確定申告をする場合は扱いが違います。申告する場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告します。源泉分離課税や申告不要を選択した一定の株式所得の扱いは別です。

Q. 還付申告も通常の申告期間まで待ちますか?

A. 申告義務のない人の還付申告は、対象年の翌年1月1日から5年間提出できます。ただし期限内申告が要件の特例を使う場合は、その期限を守る必要があります。具体的な期限と例外は本文からリンクした期限の記事で説明しています。

Q. 令和8年分の控除改正を受けるには全員が申告しますか?

A. 改正後の控除が年末調整で反映された給与所得者は、その改正だけを理由に確定申告する必要はありません。年の中途の退職・休職・海外転勤等で反映されていない場合は、改正後の控除を受けるための申告等を確認します。

出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は税務署・税理士にご確認ください。

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