高額療養費 計算機
ひと月の医療費が高額になったとき、いくらまでが自分の負担で、いくら戻ってくるのかを計算します。限度額の区分を決めるのは年収ではなく「療養のあった月の標準報酬月額」です(健康保険法施行令42条1項)。世帯合算と多数回該当にも対応します。
高額療養費は「療養のあった月」の表で決まります(申請した月でも支給された月でもありません)。令和8年8月診療分から限度額が上がったので、月をまたぐと答えが変わります(区分ウ・医療費100万円の月で 87,430円 → 92,940円)。このツールが対応している診療年月には上限があります。それより後の月は額を出さずに止めます。令和8年8月の改正について
70歳以上は限度額の表そのものが別です(施行令42条3項・5項)。世帯単位の限度額に加えて、外来(通院)だけを個人ごとに見る上限があり、21,000円の足切りがありません(自己負担をすべて合算できます)。
給与明細の「標準報酬月額」が分かる方は、上の選択を切り替えて直接選ぶほうが正確です。社会保険料計算ツールでも等級を確認できます。
ひと月にかかった医療費 同じ月・同じ人・同じ病院ごとに1行。医療費は保険がきいた分の10割(窓口で払った額ではありません)を入れます。
世帯合算(任意) 同じ月に、ほかの病院にかかった分・家族が別の病院にかかった分があれば足してください。ひとつの病院等・ひとり・ひと月あたりの自己負担が21,000円以上のものだけが合算できます(施行令41条1項1号かっこ書き)。
★ 高額療養費の対象にならない費用 医療費に含めないでください(含めると戻る額が実際より多く出ます)。
この計算機が答えていること
区分を決めるのは年収ではありません。健康保険法施行令42条1項2号〜4号が判定に使うのは「療養のあった月の標準報酬月額」で、条文に「年収」も「報酬月額」も出てきません。標準報酬月額は等級表の階段なので、報酬月額が1円増えて等級が1つ上がるだけで区分が変わります。報酬月額514,999円なら区分ウ、515,000円なら区分イで、医療費100万円の月の自己負担は87,430円と171,820円——84,390円違います。給料の差は1円です。
世帯合算は21,000円未満を1円も拾いません。「21,000円を超えた部分だけを合算する」ではなく、21,000円未満の自己負担はまるごと対象外になります(施行令41条1項1号かっこ書き)。家族3人が別々の病院で20,000円ずつ、合計6万円払っていても、合算される額は0円です。この計算機は、どの行が合算され、どの行が外れたのかを1行ずつ表示します。
医療費が少ない月でも限度額は基準額を下回りません。条文は1%を計算する費用の額を「その額が二十六万七千円に満たないときは、二十六万七千円」と読み替えます。素直に「(医療費−267,000円)×1%」と計算すると、医療費が少ない月に限度額が80,100円より低く出てしまいます。
解説を読む:高額療養費の自己負担限度額と、区分が標準報酬月額で決まる仕組みよくある質問
高額療養費の限度額は年収で決まりますか?
いいえ。健康保険法施行令42条1項が判定に使うのは「療養のあった月の標準報酬月額」で、条文に年収も報酬月額も出てきません。標準報酬月額は等級表の階段なので、月給が1円増えて等級が1つ上がるだけで区分が変わります。報酬月額514,999円なら標準報酬月額50万円で区分ウ、515,000円なら53万円で区分イとなり、医療費100万円の月の限度額は87,430円と171,820円で84,390円違います。
家族の医療費は合算できますか?
70歳未満は、ひとつの病院等・ひとり・ひと月あたりの自己負担が21,000円以上のものだけを合算できます(施行令41条1項1号かっこ書き)。21,000円を超えた部分だけを足すのではなく、21,000円未満の自己負担はまるごと対象外です。家族3人が別の病院で20,000円ずつ払っても、合算される額は0円になります。
医療費が少ない月でも限度額は下がりますか?
下がりません。条文は1%を計算する費用の額について「その額が二十六万七千円に満たないときは、二十六万七千円」と読み替えるよう定めているため、医療費が起点額に満たない月の1%部分は0円になります。区分ウなら医療費が10万円でも限度額は80,100円のままで、80,100円を下回ることはありません。
多数回該当はいつから適用されますか?
暦年ではなく、その月から遡って直近12か月の中で高額療養費が支給された月が3か月以上あるとき、つまり4回目にあたる月からです(施行令42条1項各号ただし書)。区分ウは80,100円+1%から44,400円へ、区分エは57,600円から44,400円へ下がり、この2つの区分は多数回該当では同額になります。
差額ベッド代や食事代も高額療養費の対象になりますか?
なりません。入院時の食事療養・生活療養の自己負担は施行令41条1項が明文で除いており、差額ベッド代・先進医療の技術料・診断書料など保険がきかない費用も対象外です。窓口で払った総額をそのまま入れると、戻ってくる額が実際より多く出ます。
70歳以上の限度額もこの計算機で出せますか?
出せます。「療養を受けた方の年齢」で70歳以上を選ぶと、健康保険法施行令42条3項の世帯単位の限度額と、同条5項の「外来(通院)だけを個人ごとに見る上限」の二段階で計算します。まず外来の自己負担をその人ごとに外来上限で頭打ちにし、そのあとで入院分と合わせて世帯の限度額と比べます。適用した表と両方の上限額は結果画面に表示します。70歳以上には21,000円の足切りがなく、自己負担をすべて合算できる点も70歳未満と違います。なお現役並み所得者には外来だけの上限がありません。
関連する解説
- 高額療養費の自己負担限度額【令和8年】区分は年収でなく標準報酬月額で決まる限度額の区分を決めるのは年収ではなく標準報酬月額。報酬月額が1円違うだけで等級が上がり、医療費100万円のときの自己負担が87,430円から