役員社宅の賃貸料相当額 計算ツール
役員に社宅を貸すとき、いくら家賃を受け取れば給与として課税されないか(賃貸料相当額)を計算します。所得税基本通達36-40・36-41の算式どおりに計算し、入力値はブラウザの外へ送信されません。
鉄筋コンクリート造の住宅は47年、木造は22年が目安です。
賃貸料相当額の計算式(3通り)
役員に社宅を貸したとき、役員から1か月あたり一定額の家賃(賃貸料相当額)を受け取っていれば給与として課税されません。算式は床面積による区分で分かれます。
| 区分 | 算式(月額) |
|---|---|
| 小規模な住宅 | ①建物の固定資産税の課税標準額 × 0.2% +②12円 × 総床面積㎡ ÷ 3.3 +③敷地の固定資産税の課税標準額 × 0.22% |
| 小規模でない・自社所有 | (イ 建物の課税標準額 × 12%[耐用年数30年超は10%] +ロ 敷地の課税標準額 × 6%)÷ 12 |
| 小規模でない・借上 | 上の自社所有の算式で出した額と、会社が支払う家賃の50%のいずれか多い金額 |
②は「坪あたり12円」です。床面積は㎡で入れて3.3で割り、坪に直してから12円を掛けます。㎡のまま12円を掛けると3.3倍になります。
小規模な住宅かどうかは床面積で分かれます。法定耐用年数が30年以下の建物は132㎡以下、30年を超える建物は99㎡以下が小規模な住宅です。耐用年数はこの床面積の境目と自社所有の場合の率(12%/10%)の2か所に効きます。
借上社宅は「家賃の50%」だけでは足りないことがある
借上社宅で最もよくある誤解が「会社が払う家賃の半分を役員から受け取れば足りる」というものです。通達は50%と固定資産税ベースの額のいずれか多い金額としているので、固定資産税ベースが上回る物件では50%では足りません。
足りない分は差額が役員給与として課税されます。源泉徴収漏れの方向の誤りなので、あとから指摘されると本税に加えて不納付加算税・延滞税の話になります。上のツールは両方を計算して、どちらが採用されたかを表示します。
給与として課税される範囲
| 状況 | 給与として課税される額 |
|---|---|
| 無償で貸与する | 賃貸料相当額の全額 |
| 賃貸料相当額より低い家賃を受け取っている | 賃貸料相当額と受け取っている家賃との差額 |
| 現金で住宅手当を支給する/入居者が直接契約している家賃を負担する | 全額(社宅の貸与と認められないため) |
3つ目が見落とされやすいところです。同じ金額を負担していても、会社が借りて役員に貸す形になっていなければ社宅の扱いになりません。
このツールが判定しないこと
このツールは入力した条件での計算例を出すもので、次の判定はしていません。
- いわゆる豪華社宅にあたるか — 床面積240㎡超のうち、取得価額・支払賃貸料・内外装の状況等を総合勘案して判定します。240㎡以下でもプール等の設備や役員個人のし好を著しく反映した設備があれば該当することがあります。該当する場合は通達の算式を使えず、通常支払うべき使用料が賃貸料相当額になります。
- 区分所有の建物の小規模判定 — 共用部分の床面積をあん分し、専用部分に加えたところで判定します。このツールは入力された床面積をそのまま使います。
- 使用人(従業員)への貸与 — 別の取扱い(No.2597)です。このツールは役員への貸与を前提にしています。
当サイトは税理士・社会保険労務士ではありません。実際の取扱いは顧問の税理士または所轄の税務署にご確認ください。
よくある質問
Q. 「会社が払う家賃の50%」を受け取れば大丈夫ですか?
A. 小規模な住宅にあたらない借上社宅では、50%と固定資産税ベースの額のいずれか多い金額が賃貸料相当額です。固定資産税ベースが上回る場合、50%では足りず差額が給与課税されます。小規模な住宅にあたる場合は別の算式で、50%とは無関係です。
Q. 小規模な住宅とはどのくらいの広さですか?
A. 法定耐用年数が30年以下の建物は132㎡以下、30年を超える建物は99㎡以下です。区分所有の建物は共用部分の床面積をあん分し、専用部分に加えて判定します。
Q. 住宅手当を現金で払うのではだめですか?
A. 現金支給の住宅手当や、入居者が直接契約している家賃の負担は社宅の貸与と認められず全額が給与課税されます。会社が借りて役員に貸す形にしていることが前提です。
Q. 固定資産税の課税標準額はどこで分かりますか?
A. 市区町村から届く固定資産税の課税明細書に載っています。借上で自社が所有していない場合は、所有者の同意を得て市区町村に固定資産課税台帳の閲覧を申請する方法があります。評価額と課税標準額は別の欄なので取り違えに注意してください。
Q. 賃貸料相当額より多く受け取ったらどうなりますか?
A. 給与課税される差額は生じません(マイナスにはなりません)。受け取った家賃は会社の収入になります。
出典
国税庁 タックスアンサー No.2600 役員に社宅などを貸したとき(令和7年4月1日現在法令等)。根拠法令等: 所得税法36条、所得税法施行令84条の2、所得税基本通達36-15・36-40〜41、平7課法8-1外。関連: No.2597 使用人に社宅や寮などを貸したとき。
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