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カフェテリアプランとは?課税・非課税の判定表と導入の手順

カフェテリアプランは、会社が付与したポイントの範囲で、従業員が福利厚生のメニューを選ぶ制度です。制度名だけで非課税にはなりません。課税判定の確認手順は、次の節で整理します。

この記事では、会社の経理・人事担当者向けに、課税判定の分岐とメニュー別の確認表をまとめます。福利厚生費全般の勘定科目や仕訳は、福利厚生費の基準と仕訳で確認できます。

仕組みとポイントの使い方

会社は利用できるメニューとポイントの枠を設け、従業員は自分に必要なサービスを選びます。食事、住まい、健康管理、旅行などを同じ制度で扱っても、税務上の扱いまで同じになるわけではありません。

国税庁の照会例では、全従業員に年間50,000ポイント(50,000円相当)を付与し、残高の翌年度繰越しと現金精算は認めていません。これは照会例の設計であり、一般の会社の付与額や失効時期を定める基準ではありません。

導入時には、付与日、利用期限、対象者、対象費用、申請に必要な証憑、残高の扱いを規程にまとめると運用しやすくなります。利用者向けの案内と、経理が審査する条件表を同じ内容にそろえる運用例です。

給与課税は制度全体とメニューに分ける

先に確認するのは、ポイントを現金に換えられる設計かどうかです。国税庁は、換金性のあるプラン、または職務上の地位や報酬額に比例してポイントを付与するプランについて、全体を課税対象としています。

一方、均等付与で換金できず、メニューに利用要件があり、サービスの代替金も支給されない国税庁の照会例では、ポイント付与時ではなく、実際に利用して受けるサービスの内容に応じて課税・非課税を判断します。

換金性、または地位・報酬に比例した付与がある?ある → プラン全体が課税対象 ない 均等付与・換金不可・代替金なし・利用要件付き利用したサービスの内容ごとに課税を確認 メニュー別の判定表へ
国税庁のポイント付与の照会例に沿った確認順。メニュー名だけでは非課税を決めません。

個人旅行の補助と施設の一律割引は別

個人が負担する旅行、レジャー用品、映画・観劇などの費用をポイントで補填する場合、国税庁の旅行費用等の照会例では、利用したポイント相当額が利用時の給与課税の対象です。

同じ照会例でも、契約施設の一般料金からの割引は、全従業員等が一律に受けられるものであれば課税しなくて差し支えないとされています。その割引と、さらにポイントを使って受ける個人費用の補助を分けて管理します。

利用したメニューが課税対象であることと、ポイント自体に換金性があってプラン全体が課税対象になることは、別の判断です。

次表は、地位・報酬比例ではない均等付与で換金できず、メニューに利用要件があり、サービスを受けられない代わりの金銭も支給しないプランを前提とする確認表です。数値は国税庁の令和8年4月1日現在の案内によるもので、非課税の主な条件を示します。

メニュー非課税の条件・課税になる境界経理で確認するもの
通常の現物食事本人が食事価額の半分以上を負担し、会社負担が月7,500円以下(税抜・10円未満切捨て)。食事価額、本人徴収額、月の会社負担。国税庁の食事の案内
従業員への社宅貸与毎月、本人から賃貸料相当額の半分以上を徴収すれば差額は非課税。現金住宅手当や本人契約の家賃負担は給与。会社の貸与契約と本人負担、固定資産税の課税標準額等。国税庁の社宅の案内
会社企画の社員旅行旅行の内容・期間・職場単位の参加割合と、下の注記を確認して判定。企画立案・主催者・目的・規模・行程・参加割合、会社と参加者の負担額・割合。不参加者への金銭、役員限定・取引先接待等・私的旅行・金銭選択も確認。国税庁の旅行の案内
健康管理の人間ドック一般的な人間ドック程度で、一定年齢以上の希望者全員が受診でき、受診者全員の費用を負担する照会例は非課税。対象者の規程、検診内容と費用負担。国税庁の人間ドックの照会例
福利厚生施設の利用会社が施設運営費等を負担して生じる利益は、著しく多額の場合や役員限定の場合を除き非課税扱い。利用対象者と利益の内容。所得税基本通達の用役提供等
個人旅行・映画等の補助個人の趣味・娯楽費をポイントで補填する照会例は、利用したポイント相当額を利用時の給与として課税。施設の共通割引と追加ポイント補助の内訳。国税庁の旅行費用等の照会例

表は主な条件の確認用です。通常の食事の要件を外れると、限度超過額だけでなく会社負担額が給与になります。食事価額は、購入品では購入金額、自社調理では材料費・調味料などの直接費を使います。委託食堂で同じ評価を使える条件は、国税庁の食事価額の説明で確認できます。

主な例外として、残業・宿日直の食事や、深夜勤務者への夜食に代わる金銭は別扱いです。社宅では職務上の都合で貸与する場合に例外があり、役員社宅の計算も別です。従業員に貸与する借上社宅も、実際の家賃ではなく賃貸料相当額の算式を使います。新築等で課税標準額が未設定なら、類似住宅等の課税標準額に比準する価額で従業員社宅の賃貸料相当額を計算します。詳しい数値基準は福利厚生費の数値基準の一覧、従業員社宅の算式は社宅の賃貸料相当額にまとめています。

社員旅行は、内容・負担額などを総合的に判定します。期間・参加割合などの数値基準は、福利厚生費の一覧で確認できます。支店や工場ごとの旅行は、その職場を単位に参加割合を確認します。自己都合の不参加者に代わりの金銭を払うと、参加者にもその金銭相当額の給与支給があったものとされます。役員限定・接待・実質的な私的旅行・金銭と選べる旅行は、この社員旅行の扱いから外れます。

社会保険の報酬は所得税と別に判定

所得税で非課税でも、社会保険の報酬から除外できるとは限りません。厚生年金保険・健康保険の被保険者が勤務先から労働の対償として受ける現物給付は、通貨に換算して報酬に合算します。

日本年金機構の現物給与の案内では、食事・住宅は厚生労働大臣が定める価額を使い、自社製品などその他の現物は原則として時価に換算します。本社と支店が同じ適用事業所でも、支店等に勤務する人の現物給与には、支店等がある都道府県の価額を適用します。

カフェテリアプランという名称だけで報酬の対象・対象外を決めず、実際の給付内容を確認します。導入時の管理表には「所得税の課税区分」と「社会保険の報酬区分」を別々に設けると、給与計算へ引き継ぐ際の混同を防げます。

標準報酬月額を確認した後の社会保険料を計算する

導入手順と給与計算への受け渡し

導入準備は、メニューを契約する前に、誰が申請を確認して給与計算へ渡すかまで決めると進めやすくなります。以下は社内で検討するための運用例です。

  1. 既存制度と利用希望を整理する。食事、健康管理、住居など、既に会社が負担している費用を挙げ、制度が重ならないか確認します。
  2. 規程とメニュー別の条件表を作る。付与対象、ポイントの配分、利用期限、残高の扱い、証憑、承認者を決め、税と社会保険を別に確認します。
  3. 申請から給与連携まで試す。利用日・利用者・メニュー・補助額・本人負担・証憑・承認履歴を使い、課税額を給与計算へ渡せるか確かめます。
  4. 従業員へ案内して運用を始める。利用方法だけでなく、課税メニューでは給与計算に反映されること、申請の締めと差戻し時の対応も伝えます。
  5. 利用状況と不備を見直す。利用されないメニュー、申請の差戻し、期限直前の集中を確認し、次の規程・案内の改善点を決めます。

給与計算へ渡すデータの例

利用実績は、ポイント残高の一覧と課税額の一覧を分けて持つと確認しやすくなります。次の項目は引継ぎ用の例であり、法定の様式ではありません。

管理項目記録する内容の例
利用者・利用時点従業員番号、サービス利用日、申請日、承認日
ポイントと費用利用ポイント、換算額、本人負担、補助対象外の費用
判定と根拠メニュー、所得税の課税区分、社会保険の報酬区分、確認した規程と証憑
給与への反映給与計算へ渡す課税額・現物給与の評価額、受渡日、取消しや訂正の記録

外部へ運用を委託する場合も、受託先がどこまで審査し、会社がどのデータを受け取るかを契約前に確認します。給与計算の締めに間に合わない申請や、利用後の取消しにどう対応するかも引継ぎ項目に含めるとよいでしょう。

導入費用と運用上のメリット・負担

予算は、従業員へ付与するポイントの原資と、制度を運用する費用を分けて見積もります。以下は見積依頼時の確認例です。特定の金額を相場とするものではありません。

費目見積もりで確認すること
ポイント原資対象人数、付与額、利用実績との精算方法、未利用分や退職時の残高の扱い
導入時の費用規程・メニューの設計、初期設定、データ登録、給与システムとの接続作業
運用費用管理料、利用料、申請審査、問合せ対応、契約変更・解約時の費用
社内の作業証憑確認、給与連携、訂正、従業員への説明を誰が担当するか

制度の利点は、共通の予算枠の中で従業員が必要なメニューを選べることです。一方、利用できる店舗や施設が勤務地に偏ると、同じポイントでも使いやすさに差が出ます。ポイントの付与だけで満足度や定着が改善すると決めつけず、利用しなかった理由も確認します。

運用面では、メニューごとの証憑審査と給与連携が負担になります。メニューを増やす際は、選択肢の数とあわせて、申請の分かりやすさ、勤務場所や生活状況による使いやすさ、担当者が処理できるかを検討します。

よくある質問

余ったポイントを現金でもらう場合も非課税ですか?

ポイントを現金に換えられるなど換金性のあるプランは、国税庁の照会例では全体が課税対象です。未使用残高の扱いは会社の規程で確認します。

福利厚生のメニューなら旅行補助も非課税ですか?

個人旅行の費用をポイントで補填する国税庁の照会例は、利用したポイント相当額が利用時の給与課税の対象です。会社が企画する社員旅行や、全従業員等が一律に受ける契約施設の割引と区別します。

所得税で非課税なら社会保険も対象外ですか?

別に確認します。厚生年金保険・健康保険の被保険者に対する労働の対償の現物給付は、所得税の扱いだけでは除外できません。食事や住宅など、給付内容に応じて報酬への算入と評価を確認します。

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出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は税務署・税理士、社会保険の取扱いは年金事務所・社会保険労務士にご確認ください。

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