eMAXIS Slim TOPIX vs 日経平均|指数の違いと同じ期間の値動きを比較
2023年9月11日〜2026年9月11日に100万円を運用した税引前の評価額は、TOPIX型が約182万円、日経平均型が約207万円でした。信託報酬の上限率が同じでも、投資先と比率が違えば値動きは大きく変わります。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)とeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)は、同じ運用会社の日本株インデックスファンドです。信託報酬の上限はどちらも税込年0.143%以内(段階制)です。比較の中心は、手数料よりも連動する指数の違いです。日経平均型で有価証券を貸し付けた場合の追加分は、総経費率の節で説明します。
同じ期間の100万円を、分配金再投資で比較する
| 項目 | eMAXIS Slim TOPIX | eMAXIS Slim日経平均 |
|---|---|---|
| 比較期間 | 2023-09-11〜2026-09-11 | 2023-09-11〜2026-09-11 |
| 累積騰落率 | +82.38% | +107.10% |
| 年率換算(複利) | +22.17% | +27.46% |
| 100万円の終了時評価額(売却前) | 1,823,810円 | 2,071,023円 |
| 比較期間内の最大下落率 | -23.98% | -25.48% |
| 直近1年の騰落率 | +30.73% | +46.51% |
直近1年は2025-09-11〜2026-09-11。最大下落率は比較期間内のそれまでの高値から、その後の安値までの下落を日次で測定。設定来の最悪値や将来の損失上限ではありません。年率は複利換算で、比較期間の暦日数(1,096日)を365.25日で割った年数(3.00年)で計算しています。毎年同率だったという意味ではありません。
TOPIXは浮動株の時価総額、日経平均は選ばれた銘柄の株価を基礎にする
TOPIXは日本の株式市場を広く対象にする指数で、市場で流通する株式の時価総額を基礎に比率を決めます。日経平均は東証プライム市場から選ぶ原則225銘柄の株価を使う株価平均型です。日経平均は単に「時価総額上位225社の平均」ではありません。
TOPIXは構成見直しの移行期にあり、次期ルールでは全市場区分を母集団に、流動性基準で定期入替を行います。
次期TOPIXの初回の定期入替は2026年10月、2回目は2028年10月の予定です。
次期TOPIXの初回入替で継続採用されない銘柄は、四半期ごとに8段階で指数内の比率を下げますが、2027年10月の再評価で継続基準を満たせば低減を停止します。継続基準の数値と計算方法は、JPX「TOPIXの見直し」に載っています。
日経平均の構成銘柄は固定ではなく、定期的な見直しで市場流動性(取引の活発さ)と業種間のバランスを踏まえて採用・除外が決まります。東証プライム市場の企業を時価総額順に並べて選ぶ仕組みではありません。
同じ会社が両指数に入っていても、組入比率が一致するとは限りません。特定企業の株価が大きく動いたときに、それぞれの指数へ与える影響が違います。
どちらのファンドも配当込みの指数への連動を目指します。ニュースで見る配当を含まない日経平均の上昇率と、配当を運用に取り込むファンドの上昇率を直接比べ、「指数を超えた分が運用の上手さ」と判定することもできません。
目論見書の料率と、運用報告書の実績を分けて見る
| 項目 | eMAXIS Slim TOPIX | eMAXIS Slim日経平均 |
|---|---|---|
| 信託報酬(税込年率・貸付時の追加分を除く) | 0.143%以内(段階制) | 0.143%以内(段階制) |
| 総経費率(実績・年率) | 0.14481% | 0.14550% |
| 総経費率の対象期間 | 2025/4/26〜2026/4/27 | 2025/4/26〜2026/4/27 |
| 連動対象 | TOPIX(配当込み) | 日経225(配当込み) |
| 指数の算出方法 | 浮動株時価総額加重型 | 株価平均型(原則225銘柄、入替時に一時的に225銘柄未満の場合あり) |
| 決算/投資形態 | 年1回/マザーファンド経由 | 年1回/マザーファンド経由 |
総経費率には、購入時手数料、売買委託手数料、有価証券取引税は原則として含まれません。対象期間、年率表示、含まれる費用の範囲をそろえて読む必要があります。
表の総経費率は、交付目論見書の(参考情報)欄に載っている、直近の運用報告書の作成対象期間の実績値です。2本とも同じ欄にある詳細な値で、小数第2位までの表示はどちらも0.14%です。
総経費率の差は100万円あたり年約7円の目安
今回の総経費率は対象期間が同じです。0.14550%から0.14481%を引くと0.00069ポイントで、100万円を1年間一定額保有する単純な目安は6.9円となります。約3年の実績で生じた約25万円の評価額差を、この経費率差で説明することはできません。
信託報酬0.143%は段階制で最も高い区分の率で、純資産の区分によって料率が下がります。有価証券を貸し付けた場合の追加分は、この率に含みません。
- eMAXIS Slim TOPIX:交付目論見書には、品貸料についての記載がありません。
- eMAXIS Slim日経平均:有価証券の貸付の指図を行った場合は、信託報酬に追加分があります(交付目論見書)。
- 品貸料はファンドの収益として計上され、その一部を委託会社と受託会社が受け取ります。
- 追加分は、ファンドの品貸料およびマザーファンドの品貸料のうちファンドに属するとみなした額の49.5%(税抜45.0%)以内です。
総経費率は過去の実績なので、目論見書のこの率と機械的に差し引いて「その他費用」を算出することも避けます。その他費用は資料に表示された内訳を確認します。
この期間は日経平均型が上回りましたが、両方とも途中で20%を超える下落がありました。上の表の直近1年も含めて過去の姿を示しているだけで、次の3年に同じ差が続くという予測ではありません。
計算条件と、この比較からは分からないこと
楽天証券の週間買付金額10位のeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)に対し、同社の日経平均型を比較相手にしました。日本株というテーマと運用会社をそろえ、指数の違いを読みやすくしています。
2026年9月13日に取得した日次データのうち、2本ともデータがある日だけで比較しました。2本とも2023年9月11日より前からデータがあるため、起点は2023年9月11日です。終点も、片方だけ新しい日は採用していません。
出典に記載した運用会社の公式サイトが提供する基準価額データから、税引前分配金を再投資した実績を比較しました。日次の表示精度に伴う端数があるため、小さな金額差は概算として読んでください。
終了時評価額は100万円×終点の再投資基準価額÷起点の再投資基準価額で計算しています。運用中に基準価額から差し引かれた信託報酬等を、もう一度引いていません。投資者の購入・換金時の負担と税金は計算に含めていないため、口座の種類や負担の有無によって、実際に受け取る手取り額と異なる場合があります。
開始日を変えれば実績差も変わります。費用、投資対象、下落率を示すところまでとし、総合順位や購入判断にはまとめていません。総経費率は次の運用報告書が公表された時点で、実績比較は四半期ごとに期間を更新する対象です。
積立額と仮定の年率から将来額を計算するシミュレーターに入れる年率は仮定です。過去の実績が将来も続く前提にはしないでください。
よくある質問
TOPIX型と日経平均型は手数料で選べますか?
手数料の差は小さいです。信託報酬の上限はどちらも年0.143%以内(段階制・貸付時の追加分を除く)で、同じ期間の総経費率の差も0.00069ポイントでした。比べるなら、連動指数の構成や配分の違いを見る必要があります。
2本とも持つと、日本株への分散はどう変わりますか?
構成銘柄が重複するため、分散が単純に2倍になるわけではありません。2本を組み合わせると各企業への比率が変わりますが、2本とも日本株式市場の影響を受けます。
日経平均の構成銘柄は時価総額の大きい順ですか?
単純な時価総額順位ではありません。日経が選定した銘柄の株価を使って計算する株価平均型の指数で、TOPIXの浮動株時価総額加重方式と異なります。
出典
- JPX:TOPIXの見直し
- 日本経済新聞社:日経平均株価 算出要領(構成銘柄の定期見直し・選定基準)
- 三菱UFJアセットマネジメント:eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)。目論見書・第9期報告書・CSV
- 三菱UFJアセットマネジメント:eMAXIS Slim国内株式(日経平均)。目論見書・第9期報告書・CSV
- JPX:TOPIXの対象と算出方式
- 日本経済新聞社:日経平均の対象と算出方式
- 楽天証券:全銘柄ランキング・週間買付金額(2026/9/7〜9/11)。対象選定の記録であり推奨順位ではありません
本記事は一般的な情報提供を目的とし、特定の金融商品の取得・売買を勧めるものではありません。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言を行うものでもありません。数値は記載した期間の過去の実績であり、将来の運用成果を示しません。費用・運用方針は変更されるため、最新の交付目論見書をご確認ください。
資料確認日: 2026年9月13日。運用会社の交付目論見書・運用報告書・基準価額データ。