税金・経理・補助金ツールズ

住宅ローン控除の必要書類|初年度の取得先・添付省略チェックリスト

住宅ローン控除の初年度は、計算明細書・年末残高の資料・登記資料・契約書を主な書類としてそろえます。住宅の種類に応じた証明書も加えて、確定申告します。給与所得者も、初年度は確定申告が必要です。

このページは2026年入居の書類収集を中心に、取得先と「提出するもの・入力に使うもの」を整理しています。調書方式を使う場合の年末残高の確認方法と契約書の添付は、借入先への申請・準備の節で確認できます。

控除額は住宅ローン減税の計算方法、適用できるかの判定は住宅ローン控除の要件、翌年以後の年末調整は勤務先に出す控除申告書で確認できます。

初年度の基本書類と取得先

初年度は住宅取得の基本資料を集め、計算明細書を作成します。増改築では取得対価の代わりに工事費の資料を使い、工事証明を加えます。

初年度の申告準備でそろえる基本資料
書類取得先使い方
申告書・
明細書
国税庁の様式案内・作成コーナー必要事項を入力・記入して提出。連帯債務の付表は該当者が追加
残高資料借入先の金融機関等・国税当局証明書方式は年末残高等証明書を添付。調書方式は下の節で確認
登記事項証明書取得時の登記書類も確認。法務局添付の代替方法あり。床面積・取得年月日等を確認
売買・請負契約書自宅の契約書類。売主・施工会社にも照会取得対価等を示す写しを添付。調書方式では一定の省略あり
給与の源泉徴収票勤務先申告書を作るために使用。確定申告書への添付・提示は不要

土地購入の借入金も控除対象に含める場合は、土地の登記資料と売買契約書の写しも確認します。マンションなどで家屋の登記事項証明書に敷地権の表示がある場合は、家屋の証明書で土地の登記資料に代えることができます。

確定申告書と住宅借入金等特別控除額の計算明細書は、国税庁の様式一覧から申告年分に合うものを選びます。作成コーナーを使う場合は、画面の案内に沿って入力すると必要な明細書を作成できます。

本人確認や送信の準備は申告方法に合わせて進めます。電子申告の準備はe-Taxによる確定申告の手順で確認してください。

新築・中古・増改築で追加する書類

住宅の区分に応じて、契約書と残高の資料に加える書類を選びます。契約書と残高の資料だけでは、住宅の区分を証明しきれません。特殊な取得・改修を含む全件の一覧は、各行の国税庁の案内で確認できます。

取得・工事の区分別に確認する主な追加資料
区分主な追加資料確認先
新築・建売認定・省エネ性能の証明書類。その他の住宅は経過措置を示す資料も確認売主・施工会社、国税庁の新築等の案内
中古建築時期・耐震基準の資料。認定・省エネ区分を使うなら性能証明も追加売主・証明発行者、国税庁の中古住宅の案内
買取再販増改築等工事証明書。給水管・排水管・雨水浸入防止部分の一定工事は保険付保証明書も追加売主、国税庁の買取再販の案内
増改築工事費の資料と増改築等工事証明書等。工事類型により使える証明が異なる施工会社・証明発行者、国税庁の増改築の案内

一般の中古住宅を、売主が業者という理由だけで税法上の買取再販区分にしないでください。

中古の耐震資料は取得前に確認する

古い中古住宅は、既に耐震基準を満たす住宅か、取得後に耐震改修する住宅かで書類が分かれます。耐震基準適合証明書、耐震評価のある建設住宅性能評価書の写し、一定の保険の付保証明書など、使える書類と調査等の時期を国税庁の中古住宅の提出書類で確認します。

取得日までに耐震改修を申請した要耐震住宅では、居住日までの適合証明と申請書等に、工事請負契約書の写しを添えます。申告時に証明書を取り寄せれば足りると考えず、購入前から売主・証明発行者に確認してください。

増改築は見積書だけで終わらせない

住宅ローン控除の対象となる増改築等では、費用の額を示す請負契約書の写し等と、対象工事であることを示す書類を分けて用意します。

国税庁の「控除の対象となる増改築等」のうち、増築・改築・一定の大規模な修繕等の類型では、増改築等工事証明書のほか、建築確認済証の写し又は検査済証の写しを使える場合があります。他の工事類型に、この代替をそのまま当てはめないでください。

住宅性能の証明書を選ぶ

次の表は、2026年入居の新築等の認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の書類一覧です。性能証明には調査等の時期の条件もあるため、入居時期別の表と併せて確認します。

新築等の住宅性能を示す書類
住宅区分提出する書類の組合せ
長期優良
既存以外
認定通知書等の写しと、該当区分の住宅用家屋証明書又は認定長期優良住宅建築証明書。変更認定時は変更認定通知書に差し替え、地位承継時は承認通知書の写しを追加
長期優良
既存区分
認定通知書等の写し。変更認定時は変更認定通知書に差し替え、地位承継時は承認通知書の写しを追加
低炭素建築物認定通知書の写し+(該当区分の住宅用家屋証明書又は認定低炭素住宅建築証明書)。変更認定時は変更認定通知書の写しに代える
みなし低炭素住宅用家屋証明書(特定建築物用)

通常の長期優良・低炭素建築物で使う住宅用家屋証明書は写しも提出できます。長期優良の「既存区分」は、認定通知書の区分で確認します。省エネ基準適合住宅で検査済証を使う場合は、次の節で確認日・交付日の条件を確認してください。

住宅用家屋証明書は市区町村、認定通知書は認定した都道府県・市区町村等、建設住宅性能評価書は登録住宅性能評価機関、性能証明書や建築証明書は建築士等が発行します。取得時の書類を確認し、不足分を売主・施工会社に照会すると、依頼先を整理できます。

建設住宅性能評価書は、断熱等性能と一次エネルギー消費量の両方が、利用する住宅区分の等級条件を満たす必要があります。等級の組合せは国税庁の住宅区分に応じた提出書類で照合してください。「設計住宅性能評価書」と取り違えないよう、書類名も確認します。

中古・買取再販の認定住宅では、売主名義又は買主名義の指定や、使用する証明書の組合せが新築と異なります。上の表だけで判断せず、中古・買取再販それぞれの住宅区分の欄で確認してください。

入居年と証明書の時期を確認する

証明書は、申告までに手元にあるだけでは足りない場合があります。調査終了日・評価日・確認日・交付日を、入居時期と取得区分に合わせて確かめます。

次の表は2026年入居の新築ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅で、住宅省エネルギー性能証明書又は所定の等級を満たす建設住宅性能評価書の写しを使う場合の時期条件です。検査済証を選べるのは省エネ基準適合住宅です。その家屋の新築に係り、2025年4月1日以後に建築確認を受けたことを証するものに限ります。

2026年入居・新築住宅の証明時期
入居時期必要な時期
2026年1月1日〜
3月31日
調査終了・評価・交付が2027年4月1日前
2026年4月1日〜
12月31日
調査終了・評価・交付が家屋の取得の日前

調査終了は住宅省エネルギー性能証明書、評価は建設住宅性能評価書について確認します。新築の表を中古の証明時期に流用しないでください。

過去年分の申告や中古・買取再販では、新築等・買取再販・中古の案内にある「添付書類の取得時期等」を、実際の入居日で選びます。

新築の「その他の住宅」の経過措置を使う場合も、建築確認や建築時期を示す確認済証・検査済証・登記事項証明書等が必要です。面積によって使える証明が異なるので、国税庁の「その他の住宅の場合の提出書類」も確認してください。

年末残高は証明書方式と調書方式で分ける

年末残高の確認方法は、証明書方式と調書方式で異なります。借入先にどの方式で申告するかを確認します。証明書が届かないことだけでは、調書方式かどうかは分かりません。

年末残高を確認する経路 証明書方式金融機関から証明書残高を入力証明書を添えて申告調書方式金融機関へ適用申請残高情報又は返済計画表等明細書等を作成して申告
図の調書方式は、実務上、2024年1月1日以後に入居した人が対象です。金融機関が税務署へ調書を提出します。本人の確定申告が不要になる仕組みではありません。

証明書方式では、金融機関等から交付される住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書を使います。証明書方式の借入先が複数なら、それぞれの証明書を確認します。

調書方式は、実務上、2024年1月1日以後に入居した人が対象です。対応する金融機関等へ適用申請書を提出し、国税当局の年末残高情報で残高を確認します。情報を受け取れない場合は、手元の返済計画表等を基に直接入力します。申請書に記載するのはマイナンバー等です。金融機関の方式によってはe-Taxの利用者識別番号を使います。

マイナポータル連携で年末残高情報を取得・自動入力するには、e-Taxからの情報取得を希望する事前準備が必要です。準備の時期により、情報が格納される時期は異なります。手順は国税庁の調書方式の案内に沿って進めます。

土地と建物などで複数の借入れがあり、一部が調書方式に対応していない場合は、その非対応の借入分の年末残高等証明書も提出します。調書方式でも計算明細書や住宅区分の証明書は残ります。

登記資料・契約書の添付を省略できる場合

登記事項証明書は、一定の方法で添付に代えることができます。調書方式では、条件を満たすと一定の契約書の写しも添付を省略できます。

登記事項証明書の添付に代わる方法

土地・建物の登記事項証明書は、計算明細書への不動産番号の記載、又は登記事項証明書の写しの添付で代えることができます。これは登記資料の扱いで、性能証明書や契約書まで省略できるという意味ではありません。

添付を省略しても、床面積・取得年月日等の入力は残ります。不動産番号と併せて登記内容も確認できる状態にしておきます。

調書方式の契約書は、条件と対象を確認

調書方式に対応する金融機関等に適用申請書を提出し、計算明細書にその旨を記載した場合は、一定の契約書の写しの添付を省略できます。

次の表は、この申請・明細記載の条件を満たした場合に、取得対価・工事費を示す契約書の写しについて添付省略できる主な区分です。別の事項を証明するために必要な契約書の添付とは分けて確認します。

調書方式での契約書の添付省略
取得・工事家屋の契約土地の売買契約
注文住宅などの新築請負契約は省略可省略不可
建売・中古・買取再販売買契約は省略可省略可
増改築請負契約は省略可この工事の対象外

土地先行取得の建築条件など、取得対価・工事費以外の事項を示す資料は、契約書の添付省略と分けて確認します。要耐震改修住宅を含む区分別の全一覧は、国税庁Q16「添付省略可能な契約書の写し」で確認できます。

契約書の写しの添付を省略した場合でも、確定申告期限等から5年間は、税務署等から提出又は提示を求められることがあるため保管します。添付省略は、契約書を処分してよいという意味ではありません。

補助金・贈与・連帯債務の追加確認

住宅区分の資料に加え、お金の出どころや借入れの形に応じた資料も確認します。

該当する人が追加する主な資料
該当する事情追加する資料
国・地方等の補助金等補助金決定通知書など、交付される額を証する書類
住宅取得資金の贈与税特例贈与税の申告書など、特例を受けた住宅取得等資金の額を証する書類の写し
連帯債務連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書(付表)
土地の先行取得等取得時期・借入先・建築条件に応じ、抵当権等又は建築条件を示す追加資料を確認

土地先行取得の追加資料は、すでに提出する家屋の登記資料等で必要事項が分かれば、重ねて用意しなくてよい場合があります。どの区分を使うかは、国税庁の「共通の提出書類」注を、購入と新築の順序・借入先・契約の建築条件で確認します。

ペアローンと連帯債務は同じではありません。夫婦それぞれが借りているのか、同じ債務を連帯して負っているのかを契約で確認し、本人の控除対象となる残高と取得対価を整理します。

主な追加確認として、債務の承継契約がある場合の契約書の写しや、子育て世帯等の上乗せに係る非居住親族の証明書類もあります。該当する場合は各住宅区分の国税庁の提出書類と注まで確認してください。

提出前のチェックリスト

提出前に、入居年に合う様式と、該当する資料がそろっているか確認します。添付を省略する書類と別に提出する書類も分けておきます。

例えば、調書方式の適用申請と明細記載を済ませた注文住宅で、土地の借入金も控除対象にする場合、家屋の請負契約書は省略できても土地の売買契約書は添付します。国・地方等の補助金を受けるなら交付額の資料、連帯債務なら付表も加える、という順に確認します。

書類がそろったら、提出方法に応じた添付書類の案内を読み、提出内容と受付の記録を残します。翌年以後に勤務先で控除を受ける年末調整対象者は、給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書の手続へ進みます。

取得・性能・残高の資料をそろえて住宅ローン控除を試算する

よくある質問

会社員でも初年度は確定申告しますか?

はい。初めて住宅ローン控除を受ける年分は、給与所得者も確定申告します。年末調整対象者の翌年以後の勤務先提出とは、使う書類が異なります。

源泉徴収票は添付しますか?

給与所得の源泉徴収票は、確定申告書への添付・提示は不要です。ただし、申告書を作るための資料として用意します。

調書方式なら必要書類はなくなりますか?

なくなりません。調書方式は年末残高の確認経路が変わりますが、計算明細書や住宅区分の証明書等は必要です。借入れの一部が調書方式に非対応なら、その借入分の残高証明書も提出します。

登記事項証明書は原本を添付しますか?

計算明細書に不動産番号を記載するか、登記事項証明書の写しを添付する方法で代えられます。床面積等の入力に必要な登記内容は確認しておきます。

省エネ住宅の証明書は申告前に取れば間に合いますか?

申告前の取得だけでは判断できません。新築・中古と入居時期により、調査終了・評価・交付等の時期の条件が異なります。売主や証明発行者へ、書類名と対象住宅に合う日付条件を確認してください。

次に読む

出典

この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。実際の適用・提出書類は所轄の税務署または税理士にご確認ください。個別の税務・労務相談には応じられません。

この内容をXで共有