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介護休業給付金 — 67%は附則の暫定措置、上限366,222円と対象家族7区分の境界

結論から言うと、介護休業給付金は「休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%」で計算し、対象家族1人につき通算93日・3回まで受け取れます。1か月(30日)あたりの上限は366,222円で、これは令和8年8月1日に356,574円から改定されたばかりの額です。

ただし、この「67%」は雇用保険法の本則に書かれた率ではありません。本則である61条の4第4項は、今も「百分の四十」と書かれています。67%は附則12条が「当分の間」と断ったうえで読み替えているもので、いつまで続くのかは条文に書かれていません。

もうひとつ、上限額の計算に使う賃金日額は、本人の年齢に関係なく「45歳以上60歳未満」の額に固定されます。61条の4第4項が17条4項の年齢区分を「第二号ロ」に読み替えているためで、28歳でも58歳でも同じ上限です。育児休業給付金は同じ仕組みで「第二号ハ」(30歳以上45歳未満)に固定されるので、同じ人が休んでも、介護のほうが上限が月33,768円高くなります。以下、順に確認します。

介護休業給付金とは — 支給単位期間ごとに払われる

介護休業給付金は、雇用保険の被保険者が対象家族を介護するために休業したときに支払われる給付です。根拠は雇用保険法61条の4第1項で、同項のかっこ書きにより短期雇用特例被保険者と日雇労働被保険者は対象から外れます。

支給の単位になるのが「支給単位期間」です。61条の4第3項は、これを休業開始日、または各月でその日に応当する日(休業開始応当日)から、翌月の休業開始応当日の前日までと定めています。7月10日に休業を始めたなら、7月10日〜8月9日、8月10日〜9月9日、というように月単位で区切っていくことになります。応当する日がない月は、その月の末日が応当日です。

ここで見落とされやすいのが、同じ3項が支給単位期間に区切る対象を「介護休業をした期間(当該介護休業を開始した日から起算して三月を経過する日までの期間に限る。)」と限定している点です。後述する93日という上限は「日数」で書かれているのに、こちらは「3か月」という月単位で書かれています。

項目内容根拠
支給率休業開始時賃金日額の67%(本則は40%)雇用保険法61条の4第4項・附則12条
支給の単位支給単位期間(休業開始応当日で区切る月単位)同61条の4第3項
上限(30日あたり)366,222円(令和8年8月1日〜)厚生労働省 LL080731保02
日数の上限対象家族1人につき通算93日同61条の4第6項2号
回数の上限対象家族1人につき3回同61条の4第6項1号
対象外の被保険者短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者同61条の4第1項

67%は本則ではない — 附則12条の「当分の間」

介護休業給付金の解説はどこも「賃金の67%」と書きますが、雇用保険法の本則を読むと、そこには67%という数字は出てきません。61条の4第4項が定めているのは「百分の四十に相当する額とする」です。

67%の出どころは附則です。雇用保険法附則12条(介護休業給付金に関する暫定措置)は、次のように書いています。

介護休業を開始した被保険者に対する第六十一条の四第四項の規定の適用については、当分の間、同項中「百分の四十」とあるのは、「百分の六十七」とする。

つまり現在の67%は、本則を附則が上書きしている状態です。ここで問題になるのが「当分の間」に終期が書かれていないことです。同じ雇用保険法の附則でも、附則4条(特定理由離職者を特定受給資格者とみなす措置)には「令和九年三月三十一日までの間にある」という期限が明記されています。附則12条には、そうした日付がありません。

将来の改正で変わる予定があるかも確認しました。e-Gov 法令API には、令和6年法律第26号による2028年10月1日施行予定の未施行版が登録されています。この未施行版を取得して61条の4と附則12条の本文を現行施行版と突き合わせたところ、どちらも一字一句同じでした(本文のハッシュ値が一致)。現時点で、67%を変える立法は成立していません。

「67%はいつまで?」の答え期限は条文に書かれていません。「当分の間」としか書かれておらず、2028年10月1日施行予定の未施行版でも同じ文言のままです。ただし「当分の間」である以上、法改正で変わりうる性質の率だという点は、本則が40%であることとあわせて押さえておくところです。

受け取れる条件 — みなし被保険者期間12か月

61条の4第1項は、初回の介護休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上あることを要件としています。「みなし被保険者期間」は、休業を開始した日を「被保険者でなくなった日」とみなして14条を適用したときに計算される被保険者期間に相当する期間です(同条2項)。要するに、離職したと仮定して失業給付の受給資格を見るのと同じ数え方をします。

この2年間には例外があります。同項のかっこ書きにより、疾病・負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けられなかったときは、その日数を2年に加算します(加算後の期間が4年を超えるときは4年が上限)。省令で定める理由は、施行規則101条の18が出産・事業所の休業・事業主の命による外国勤務・教育訓練休暇などを挙げています。

有期雇用の人にはもうひとつ条件があります。施行規則101条の16第4号(および育児・介護休業法11条1項ただし書)は、「介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに、その労働契約が満了することが明らかでない者」であることを求めています。契約が更新される場合は更新後の契約で判定します。

ここは読み方に注意が要ります。「契約が続いていること」ではなく、「93日+6か月」という具体的な地点を越えて契約満了が確定していないことが条件です。9月1日に休業を始めるなら、判定する地点は翌年6月2日になります。

条件内容根拠
被保険者期間初回の休業開始日前2年間に、みなし被保険者期間が通算12か月以上雇用保険法61条の4第1項・2項
2年間の延長病気・けが等で30日以上賃金を受けられない期間があれば加算(上限4年)同61条の4第1項かっこ書き
有期雇用の特則休業開始予定日から93日を経過する日+6か月までに契約満了が明らかでないこと施行規則101条の16第4号
就業日数支給単位期間に就業したと認められる日数が10日以下施行規則101条の16柱書

対象家族は7区分 — 義理の家族は「配偶者の父母」まで

61条の4第1項が「対象家族」として挙げているのは、実は4つだけです。配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)、父母、子、配偶者の父母。ここに、父母と子について「これらの者に準ずる者として厚生労働省令で定めるものを含む」というかっこ書きが付いています。

その省令が雇用保険法施行規則101条の17で、「法第六十一条の四第一項の厚生労働省令で定めるものは、被保険者の祖父母、兄弟姉妹及び孫とする」と定めています。合わせて7区分になります。

区分対象家族根拠
本人の側父母、子、祖父母、兄弟姉妹、孫61条の4第1項+施行規則101条の17
配偶者配偶者(事実婚を含む)61条の4第1項
配偶者の側配偶者の父母のみ61条の4第1項

ここが実務で間違えやすい境界です。「準ずる者」のかっこ書きは「父母及び子」に付いていて、「配偶者の父母」には付いていません。しかも施行規則101条の17は主語を「被保険者の祖父母、兄弟姉妹及び孫」と明記しています。つまり配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹は対象家族に入りません。義理の家族で対象になるのは、配偶者の父母(義父母)だけです。

労働法の側の定義とずれていないかも確認しました。育児・介護休業法2条4号の対象家族の定義は、雇用保険法61条の4第1項の定義と一字一句同じで(両方の条文を取得して該当部分のハッシュ値を照合した結果、一致)、同法施行規則3条が定める「準ずる者」も祖父母、兄弟姉妹及び孫で同じです。会社を休める家族と、給付が出る家族は一致します。

もうひとつ、「要介護状態」の定義も押さえておきます。育児・介護休業法2条3号と同施行規則2条を合わせると、負傷・疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態を指します。

介護保険の「要介護認定」とは別のものです条文が定めているのは「2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態」であって、介護保険の要介護1〜5の認定を受けていることではありません。認定を受けていなくても、この状態にあると判断されれば対象になりえます。逆に、認定を持っていることが自動的に要件を満たす証明になるわけでもありません。

支給額の計算と、令和8年8月1日の改定

計算式は「休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%」です。順に見ていきます。

休業開始時賃金日額は、休業を開始した日の前日を「離職の日」とみなして17条を適用した額です(61条の4第4項)。17条1項により、直前6か月間に支払われた賃金の総額を180で割った額になります。ここで17条1項のかっこ書きが「臨時に支払われる賃金及び三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く」としているため、賞与は入りません

支給日数は、通常の支給単位期間は30日です(61条の4第4項1号)。介護休業を終了した日が属する支給単位期間だけは、休業開始応当日から終了日までの実日数になります(同項2号)。

月給30万円(賞与を除く)の人が30日休んだ場合で計算してみます。

手順計算結果
休業開始時賃金日額300,000円 × 6か月 ÷ 18010,000円
支給日数通常の支給単位期間30日
支給額10,000円 × 30日 × 67%201,000円

この賃金日額には上限と下限があります。17条4項が定める額は18条により毎年8月1日に自動的に変更され、前年度の平均給与額の変動が反映されます。したがって17条4項に書かれている13,370円〜16,340円という数字は平成27年度を基準にした原型であって、現に適用される額ではありません令和8年8月1日に改定されたばかりの額は次のとおりです。

項目令和7年8月1日〜令和8年8月1日〜
支給限度額(30日あたり)356,574円366,222円
休業開始時の賃金月額 上限532,200円546,600円
休業開始時の賃金月額 下限90,420円96,090円

賃金月額の上限546,600円は、30日で割ると賃金日額18,220円です。これに30日と67%を掛けると546,600 × 0.67 = 366,222円で、支給限度額と一致します。

上限が実際に効く例を見ます。月給60万円の人の賃金日額は600,000 × 6 ÷ 180 = 20,000円ですが、18,220円に切り下げられます。支給額は366,222円となり、上限がなければ20,000 × 30 × 67% = 402,000円だったところ、35,778円少なくなります

育児休業給付金と上限が違う理由 — 「ロ」と「ハ」

ここが、この給付でいちばん知られていない仕組みです。17条4項2号は、賃金日額の上限を受給資格者の年齢で4つに分けています。

離職の日における年齢条文上の額(平成27年度基準の原型)
60歳以上65歳未満15,590円
45歳以上60歳未満16,340円
30歳以上45歳未満14,850円
30歳未満13,370円

ところが61条の4第4項は、17条を適用するにあたって「同条第四項中『第二号に掲げる額』とあるのは『第二号ロに定める額』とする」という読み替えを置いています。年齢による分岐そのものを消して、全員を「ロ」(45歳以上60歳未満)に固定しているのです。28歳で介護休業を取っても、58歳で取っても、上限は同じです。

そして育児休業給付金を定める61条の7第4項は、同じ位置で「第二号ハに定める額」と読み替えています(出生時育児休業給付金の61条の8第4項も「ハ」です)。介護は「ロ」、育児は「ハ」。この1文字の違いが、上限額の差になって表れます。

令和8年8月1日以後の実額で比べると、次のようになります。

項目介護休業給付金育児休業給付金(67%の期間)
読み替え先17条4項2号(45歳以上60歳未満)17条4項2号(30歳以上45歳未満)
賃金月額の上限546,600円496,200円
賃金日額の上限18,220円16,540円
支給限度額(30日)366,222円332,454円

差は月33,768円です。同じ人が同じ月給で休んでも、介護のほうが上限が高い。理由は本人の年齢でも家族構成でもなく、条文がどちらの号を指しているかだけです。

月給60万円の人が30日休んだときの給付額 賃金日額 20,000円 × 30日 × 67% = 402,000円 のはずが、上限で切られる 上限がなければ 402,000円 介護休業給付金 読み替え先 ロ 366,222円 育児休業給付金 読み替え先 ハ 332,454円 同じ月給・同じ日数でも、介護と育児で上限が 33,768円 違う(令和8年8月1日以後の額)
賃金日額の上限は年齢で4区分あるが、介護休業給付金は「ロ」、育児休業給付金は「ハ」に読み替えで固定されるため、本人の年齢に関係なく上限が異なる。
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休業中に賃金が出たとき — 80%が境目

介護休業中に会社から賃金が支払われることがあります。その場合の調整を定めているのが61条の4第5項です。基準になるのは「休業開始時賃金日額 × 支給日数」の80%です。

給付が67%なので、賃金が13%以下であれば合計しても80%に届かず、減額されません。13%を超えたところから減額が始まり、80%で給付がゼロになります。先ほどの月給30万円(賃金日額10,000円・支給日数30日=300,000円)の例で確かめます。

支払われた賃金賃金+給付金80%相当額給付金
0円201,000円240,000円201,000円
39,000円(13%)240,000円240,000円201,000円
50,000円251,000円240,000円190,000円(240,000 − 50,000)
240,000円(80%)240,000円0円(不支給)

注意したいのは減額されても手取りの合計は減らないことです。賃金50,000円の行では、給付が11,000円減る代わりに賃金が50,000円入るので、合計は240,000円で80%の水準に張り付きます。80%を超えて支払われた場合に、給付がその分だけ削られる仕組みだと理解しておくと読み違えません。

93日・3回の数え方と、申請の期限

61条の4第6項は、次のいずれかに当たる介護休業には給付金を支給しないと定めています。

  1. 同一の対象家族について4回以上の介護休業をした場合における4回目以後の介護休業
  2. 同一の対象家族についてした介護休業ごとの日数を合算して93日に達した日後の介護休業

育児・介護休業法11条2項は、同じ内容を「申し出ることができない」側から書いています(3回の介護休業をした場合/介護休業日数が93日に達している場合)。休業を取る権利の側と、給付が出る側で、上限は一致しています。

数え方で押さえておくのは、この93日と3回が「対象家族1人につき」であることです。父の介護で93日を使い切っても、母の介護についてはまた93日・3回を使えます。ただし同じ人について取り直すことはできません。

なお、93日を使い切っても介護休暇は別枠で残ります。介護休暇は育児・介護休業法16条の5が定める1年度あたり5労働日(対象家族が2人以上なら10労働日)の休暇で、条文の章も違えば日数も違う別の制度です。通院の付添いやケアマネジャーとの面談のように、まとまった休業までは要らない用事はこちらで取ることになります。ただし介護休暇には給付金に当たる制度がありません。就業規則で無給と定めていれば、休んだぶんの収入を補う仕組みは存在しないことになります。名前が1文字違うだけで扱いが大きく変わるので、子の看護休暇(看護等休暇)と介護休暇の記事で日数・時間単位・賃金の扱いを整理しています。

「93日」と「3か月」は別の条文に書かれた別の単位です休業できる日数の上限は93日という日数ですが(61条の4第6項2号)、支給単位期間に区切る対象は「介護休業を開始した日から起算して三月を経過する日までの期間」という月単位で書かれています(同条3項)。3か月が何日になるかは開始日によって90日〜92日と変わるため、1回で長期間まとめて取る場合は、末尾の数日の扱いを事前にハローワークへ確認しておくのが安全です。分割して取る場合はこの論点は生じにくくなります。

申請の実務で最初に確認したいのが就業日数です。施行規則101条の16の柱書は、給付の対象を「支給単位期間において公共職業安定所長が就業をしていると認める日数が10日以下であるもの」に限っています。休業中に少し出社する運用は珍しくありませんが、ある支給単位期間で11日以上就業すると、その期間は支給されません。この10日という数字は法律ではなく省令にあります。

次に期限です。施行規則101条の19第1項は、「当該休業を終了した日の翌日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日まで」に申請書を提出しなければならないと定めています。9月30日に休業を終えたなら、翌日は10月1日、2か月を経過する日は12月1日、その属する月の末日=12月31日が期限です。

ここは育児休業給付金と運用が違うところです。介護休業給付金は、休業が終わってからまとめて申請します。条文も「休業を終了した日(当該休業に係る最後の支給単位期間の末日をいう。)以後の日において雇用されている場合に」と書いており、休業中に支給単位期間ごとに請求していく形にはなっていません。

提出書類は101条の19第1項各号が列挙しています。

書類
休業開始時賃金証明票
介護休業申出書
住民票記載事項証明書その他、対象家族の氏名・続柄・性別・生年月日を証明できる書類
出勤簿その他、休業の開始日・終了日・休業日数を証明できる書類
賃金台帳その他、支給単位期間に支払われた賃金の額を証明できる書類
休業後の雇用の継続が予定されていることを証明できる書類(有期雇用の人のみ)

提出先は事業所の所在地を管轄する公共職業安定所で、原則として事業主を経由します。ただし同項ただし書は、やむを得ない理由により事業主経由が困難なときは経由せずに提出できるとしています。会社が手続きに応じてくれない場合の逃げ道が条文に書かれている、ということです。

よくある質問

Q. 介護休業給付金はいくらもらえますか?

A. 休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の67%です。休業開始時賃金日額は、休業を開始した日の前日を離職の日とみなして雇用保険法17条を適用した額で、直前6か月の賃金総額を180で割って求めます。賞与など3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は含みません。支給日数は通常の支給単位期間で30日です。月給30万円の人が30日休んだ場合、10,000円×30日×67%で201,000円になります。ただし令和8年8月1日以後は1か月あたり366,222円が上限です。

Q. 支給率の67%はいつまで続きますか?

A. 条文に期限は書かれていません。雇用保険法の本則である61条の4第4項は今も「百分の四十」と定めており、67%は附則12条が「当分の間」と断って読み替えているものです。同じ雇用保険法でも附則4条には令和9年3月31日という期限が明記されていますが、附則12条には日付がありません。e-Gov法令APIで2028年10月1日施行予定の未施行版を確認しても、61条の4と附則12条の本文は現行と同一で、67%を変える改正は成立していません。

Q. 配偶者の祖父母や、配偶者の兄弟姉妹の介護も対象になりますか?

A. 対象になりません。雇用保険法61条の4第1項が対象家族として挙げているのは配偶者・父母・子・配偶者の父母で、「これらの者に準ずる者として厚生労働省令で定めるものを含む」というかっこ書きは父母と子に付いています。その省令である施行規則101条の17は「被保険者の祖父母、兄弟姉妹及び孫」と主語を明記しているため、祖父母・兄弟姉妹・孫は本人の側だけが対象です。義理の家族で対象になるのは配偶者の父母だけになります。

Q. 介護保険の要介護認定を受けていないと対象になりませんか?

A. 要介護認定は要件ではありません。育児・介護休業法2条3号と同法施行規則2条が定める「要介護状態」は、負傷・疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態を指します。介護保険の要介護1から5までの区分とは別の基準です。認定を受けていなくてもこの状態にあれば対象になりえますし、逆に認定があることが自動的に要件を満たす証明になるわけでもありません。

Q. 休業中に会社から給料が出ると給付金は減りますか?

A. 支払われた賃金が休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の13%を超えると減り始めます。雇用保険法61条の4第5項は、賃金と給付金の合計がその額の80%以上になるとき、給付金を80%相当額から賃金を引いた額にすると定めています。給付が67%なので、13%までなら合計が80%に届かず減額されません。賃金だけで80%以上になるときは、その支給単位期間は不支給です。なお減額されても賃金と給付金の合計は80%の水準に保たれます。

Q. 育児休業給付金と上限額が違うのはなぜですか?

A. 条文が指している年齢区分が違うためです。雇用保険法17条4項2号は賃金日額の上限を年齢で4区分に分けていますが、61条の4第4項は介護休業給付金についてこれを「第二号ロに定める額」(45歳以上60歳未満)に読み替え、61条の7第4項は育児休業給付金について「第二号ハに定める額」(30歳以上45歳未満)に読み替えています。どちらも本人の実年齢による分岐を消しているため、同じ人でも上限が変わります。令和8年8月1日以後は介護が366,222円、育児が332,454円で、差は月33,768円です。

Q. 介護休業給付金はいつ申請すればよいですか?

A. 休業が終わってから申請します。雇用保険法施行規則101条の19第1項は、休業を終了した日の翌日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日までに申請書を提出すると定めています。9月30日に休業を終えた場合は12月31日が期限です。育児休業給付金のように支給単位期間ごとに請求していく形ではありません。提出は原則として事業主を経由しますが、やむを得ない理由で経由が困難なときは、同項ただし書により事業主を経由せずに提出できます。

出典

この記事は一般的な情報提供であり、個別の事案についての助言ではありません。本記事で確認したのは雇用保険法・同施行規則および育児・介護休業法・同施行規則の条文と、厚生労働省が公表する令和8年8月1日以後の支給限度額までで、公共職業安定所長の認定の運用(就業日数の数え方や要介護状態の判断など)、賃金日額の算定が困難な場合に厚生労働大臣が定める算定方法、事業主が講じる措置の細目までは含みません。実際の支給の可否や金額は管轄のハローワークが判断します。個別の手続きについてはハローワークまたは社会保険労務士にご確認ください。

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