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旧NISAの非課税期間が終わるとどうなる?2022年購入分の取得価額と税額を検算

結論から言うと、一般NISAで2022年に買った株式・投資信託(2022年の非課税管理勘定の分)は、2026年12月31日まで非課税です。一般NISAの2022年の勘定の分を売らずに残すと、2027年1月1日に課税口座へ移ります。移る先は、依頼書を出さなければ同じ営業所の特定口座(なければ一般口座)です。

移った分は、移った日の価額で取得したものとみなされます。後で売ったときの譲渡益は、売った金額からこの価額と手数料などを引いて計算するので、非課税の間の値上がりには税金がかかりません。2024年からの新しいNISAへは移せません。

買値より安い価額で移った場合も、売ったときの譲渡益・譲渡損は買値ではなく移った日の価額から計算します(設例と税額の検算)。

早見表:勘定の年で決まる非課税の終わり

次の表は、2019〜2023年に設けた勘定ごとの、非課税で持てる最後の日です。一般NISA(非課税管理勘定)は勘定の年の年初から5年、つみたてNISA(累積投資勘定)は20年を経過する日まで非課税です(措置法37条の14第1項)。

勘定の年一般NISAの非課税の終わり一般NISAが課税口座へ移る日つみたてNISAの非課税の終わり
2019年2023年12月31日2024年1月1日2038年12月31日
2020年2024年12月31日2025年1月1日2039年12月31日
2021年2025年12月31日2026年1月1日2040年12月31日
2022年2026年12月31日2027年1月1日2041年12月31日
2023年2027年12月31日2028年1月1日2042年12月31日

ロールオーバーした一般NISAの分は、移した先の勘定の年の行で見ます。2017年に買って2022年の勘定へ移した分は、2022年の行です。

数えるのは買った日ではなく勘定の年です。2022年の勘定に残っている分は、1月に買った分も12月に買った分も、一般NISAの非課税が2026年12月31日に終わります。

一般NISAの2022年の勘定の分は2027年1月1日にどの口座へ移るか

一般NISAの2022年の勘定に残っている分は、手続きをしなくても2027年1月1日に課税口座へ移ります。売却はされず、口座が変わるだけです。移る先は、施行令25条の13第8項が次のように決めています。

2024年からの新しいNISAへは移せません。金融庁も「非課税期間終了後、NISAに移管(ロールオーバー)することはできません」と案内しています。新しいNISAで持つには売って買い直すことになり、その買付けは新しいNISAの枠を使います。

新しいNISAの年間枠・生涯枠の残りを計算する

取得価額は移った日の価額になる

課税口座へ移った分は、移った時の価額(条文の「払出し時の金額」)で同じ銘柄を取得したものとみなされます(措置法37条の14第4項)。買った時の値段は、移った後の税金の計算には使いません。

価額の決め方は施行令25条の13第4項にあります。期間満了で移る上場株式の価額は、移った日のその銘柄の終値です(なければ気配値、どちらもなければ前で最も近い日の値)。2027年1月1日の移管で当日の終値も気配値もなければ、取得価額は、それより前でその銘柄の終値か気配値が出た最も近い日の値になります。ふつうは2026年の最後の取引日の終値です。

投資信託のように取引所で売買されないものは、同じ項の別の区分で価額が決まります。考え方の全体はNISAと確定申告の「払い出すと、その日の値段で買い直したことになる」にまとめています。

移る時点の含み益・含み損は、税の上では消える

移る時の値上がり分に税金はかかりません。逆に、移る時の値下がり分は損失として使えません。移った後に売ったときの譲渡益・譲渡損は、売却額から移った日の価額と手数料などを引いて計算します。

設例A(手数料なし)の価額の動きと課税される範囲 100万円 2022年 買付 非課税(2026年12月31日まで) 80万円 2027年1月1日 移管 =取得価額 110万円 30万円 2027年 売却
設例A(上場株式・特定口座へ移管・2027年に売却・手数料なし)。課税されるのは移管の日の価額80万円から売却額110万円までの30万円で、買値100万円との差の10万円ではない。

2027年に売ったときの税額を検算

設例A・Bの前提:国内の取引所の上場株式を一般NISAで2022年に100万円で買い、売らずに2027年1月1日に特定口座(源泉徴収あり)へ移り、2027年中に110万円で全部売ります。手数料はなく、同じ年にほかの株式等の損益や配当はないものとします。この設例の譲渡益(2027年の特定口座の上場株式)にかかる率は、所得税等15.315%と住民税5%です。

設例移管の日の価額(取得価額)売却額譲渡益・譲渡損所得税等住民税税金の合計
A:値下がりして移管80万円110万円益30万円45,945円15,000円60,945円
B:値上がりして移管130万円110万円損20万円0円0円0円
C:100万円で買った分を2026年12月31日までに非課税口座で売却(手数料なし)(移管なし)110万円益10万円(非課税)0円0円0円

設例A(手数料なし)は、買値100万円から見れば値上がりは10万円ですが、課税されるのは移管の日の80万円からの30万円です。源泉徴収ありの特定口座での設例Aの税額(手数料なし)は、所得税等が30万円×15.315%=45,945円、住民税が30万円×5%=15,000円です。

設例B(手数料なし)は逆に、買値から見て10万円上がっていても、税の上では20万円の損失です。金融機関を通して売った、この課税口座の上場株式等の損失は、確定申告で所定の手続きをすれば、同じ年の上場株式等の配当等(申告分離課税を選んだもの)と損益通算できます。金融機関を通して売った課税口座の上場株式等の損失で引ききれない分は、損失の年から毎年続けて所定の書類を付けて申告すれば、翌年以後3年、上場株式等の譲渡所得等と申告分離課税を選んだ配当等から引けます。

注:所定の手続き(適用を受ける旨の記載、付表・計算明細書の添付)は国税庁 No.1474 にあります。対象は、課税口座で金融機関を通して売った上場株式等の損失です。非課税口座の中の損失と相対取引の損失は対象外で、一般株式等の所得からは引けません。

所得税等の15.315%は、2027年からは所得税15%に、防衛特別所得税(所得税額の1%)と復興特別所得税(同1.1%、2047年まで)を足した率です。改正前の復興特別所得税2.1%と合計は同じなので、率は変わりません。

年末までに確かめておくこと

よくある質問

2022年に一般NISAで買った分は、何もしないとどうなりますか?

一般NISAの2022年の勘定の分は、2026年12月31日まで非課税で持てます。2027年1月1日に、NISA口座と同じ営業所の特定口座(なければ一般口座)へ移ります。売却はされず、移るだけです。

移った後の取得価額はいくらになりますか?

移った日の価額です。上場株式なら、2027年1月1日の移管の取得価額は、当日の終値も気配値もなければ、それより前でその銘柄の終値か気配値が出た最も近い日の値で、ふつうは2026年の最後の取引日の終値です。買った時の値段ではありません。

非課税期間が終わった分を新しいNISAへ移せますか?

移せません。金融庁は、非課税期間終了後にNISAへ移管(ロールオーバー)することはできないと案内しています。新しいNISAで持つには、売って買い直し、新しいNISAの枠を使います。

移った後に売って出た損失は、ほかの利益と相殺できますか?

できます。課税口座で金融機関を通して売った上場株式等の損失は、確定申告で所定の手続きをすれば、同じ年の上場株式等の配当等(申告分離課税を選んだもの)と損益通算できます。引ききれない分も、毎年続けて所定の書類を付けて申告すれば翌年以後3年繰り越せますが、一般株式等の所得からは引けません。手続きは国税庁 No.1474 にあります。非課税口座の中で売った損失はできません。

つみたてNISAで2022年に買った分も2026年末に終わりますか?

終わりません。つみたてNISAの2022年の累積投資勘定の分は、2041年12月31日まで非課税です。2026年末に終わるのは一般NISAの2022年の勘定の分です。

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出典

租税特別措置法・同施行令をe-Gov法令検索で、金融庁・国税庁の案内をそれぞれのページで確認して作成。

この記事は一般的な情報提供であり、個別の税務相談や、売買の時期・特定の金融商品を勧めるものではありません。実際の手続きや判断は、口座のある金融機関・税務署・税理士にご確認ください。

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