VGTの経費率・分配金とNAV実績|株式分割を調整して確認
VGTは、米国の情報技術株の指数への連動を目指すETFです。費用は経費率、運用成果は分配再投資のNAV収益率、現金収入は分配履歴で分けて確認します。
このページは米国上場のVGT本体を対象とする確定実績表です。株式分割をまたぐ分配単価も、同じ株数基準に直して読みます。NASDAQ100やFANG+との順位付け、購入先の紹介は扱いません。
米ドル建てNAVの再投資実績
VGTのNAVは1株当たりの純資産価額で、取引所での売買価格とは異なります。
VGTの2026年9月30日を終点とする米ドル建てNAV収益率です。分配金と譲渡益分配を再投資した、投資者の税引前・ファンド費用控除後の平均年率を示します。出典は同日基準のファクトシートです。
| 対象期間 | 平均年率 |
|---|---|
| 1年(2025年9月30日~2026年9月30日) | 35.19% |
| 3年(2023年9月30日~2026年9月30日) | 35.04% |
平均年率は、期間全体の成果を複利の年平均で表す値です。毎年同じ率で増えたことや、期間全体の累積利益を示すものではありません。
公表NAV実績は分配再投資・投資者の税引前・ファンド費用控除後なので、経費率をもう一度引いたり、分配金を別に足したりすると二重計算になります。
NAVは米国東部時間の取引終了時を基準とする値です。市場価格での売買、投資者の税・仲介手数料、為替交換費用を含む実際の手取りとは異なります。円での手取りは、為替レートの変動の影響を受けます。
目論見書の経費率と費用の範囲
VGTの経費率は、ファンド運営費用を投資価額に対する年率で示す指標です。購入時だけの手数料でも、分配金から差し引く税率でもありません。
VGTの2025年12月19日付・2026年6月30日追補の目論見書にある年間運営費用の年率です。投資者の仲介手数料等とファンド内の売買費用は含みません。
| 項目 | 投資価額に対する年率 |
|---|---|
| 管理費用(Management Fees) | 0.08% |
| その他費用(Other Expenses) | 0.01% |
| 合計(Total Annual Fund Operating Expenses) | 0.09% |
ファンド内の売買費用は年間運営費用の表に含まれませんが、運用実績には影響します。また、投資者が取引所で売買するときの仲介手数料や売値・買値の差は、ファンドの経費率とは別に確認する項目です。
現在の経費率を過去全期間へさかのぼって当てはめたり、投資者の総負担率とみなしたりしないようにします。実際の費用は保有中の資産額や適用された費用率にも左右されます。
VGTの年次報告書は2025年9月1日~2026年8月31日が対象です。年次報告書の費用・成績と、上の月末ファクトシートの実績は、期間の区切りが違います。
株式分割をまたぐ履歴の読み方
VGTは2026年4月21日を効力日として、1株を8株にする株式分割を行いました。Vanguardの分割発表では、この日から分割後の価格で取引を始めるとしています。
VGTの商品ページには、過去の株価データは分割調整されないとの注記があります。株数基準の違う価格をそのまま比べると、分割を損失と取り違えるおそれがあります。公表リターンは、分割自体の影響を受けない値として示されています。
VGTの分割だけを反映し、売買・再投資・価格変動を含めない換算なら、分割前100株は分割後800株に相当します。株数の増加そのものが運用利益になるわけではありません。
公表分配額と分割後の換算額
VGTの分配履歴は当時の単価で読みます。分割後の単価だけを見て過去より減ったと判断せず、同じ株数基準に直して確認します。
VGTの2025年10月1日~2026年9月30日に権利落ちしたIncome分配です。単位は税引前・米ドルで、当時の1株当たり公表単価と分割後1株相当の換算単価を並べました。換算は売買・分配再投資なしの継続保有を仮定し、分割前の単価を分割比率で割っています。支払日は現地支払日です。
| 権利落ち日 | 現地支払日 | 当時の公表単価 米ドル/株 | 分割後換算単価 米ドル/株 |
|---|---|---|---|
| 2025-12-17 | 2025-12-19 | 0.757000 | 0.094625 |
| 2026-03-24 | 2026-03-26 | 0.743800 | 0.092975 |
| 2026-06-24 | 2026-06-26 | 0.138400 | 0.138400 |
| 2026-09-23 | 2026-09-25 | 0.146500 | 0.146500 |
分配額はVGT商品ページのPrice & distributionsの公表履歴を使用しています。国内口座の税引後入金額・入金日とは区別し、個別の受取額は取引明細で確認します。
同じVGTの権利落ち期間の合計です。2025年10月1日~2026年9月30日の税引前・米ドル額を、分割後の株数基準で示します。対象の保有分を売買・分配再投資なしで継続保有し、税・手数料・投資者の端数処理前とした計算です。
| 分割後の保有株数相当 | 税引前分配合計(米ドル) |
|---|---|
| 1株相当 | 0.472500 |
| 100株相当 | 47.250000 |
分配履歴をたどるときは、権利落ち日の列で対象期間をそろえます。暦年の受取総額や年次報告書の対象年度とは集計の区切りが違うため、そのまま一致させることはできません。過去の分配額は将来の支払額を保証しません。
実績と取引明細を照合する順序
- 運用成果を見るときは、NAV・再投資の有無・通貨・対象期間をそろえます。
- 現金の受取を確認するときは、権利落ち日ごとの公表単価に、その当時の対象株数を対応させます。
- 分割をまたぐ比較では、単価と株数の両方を同じ基準へ直します。
- 手取りは、取引明細の税金・手数料・為替換算と分けて確認します。
主なリスクは、株価の変動、情報技術セクターへの集中、少数の発行体の値動きによる影響、指数への追随のずれ、市場価格とNAVの差などです。VGTには元本割れがあり、過去の成績は将来の利益や損失の上限を示しません。
指数の投資対象はVGT目論見書のPrincipal Investment Strategiesで確認できます。NASDAQ100やFANG+の比較は、FANG+とNASDAQ100の投資対象・費用の比較へ分けています。
積立額と仮定の年率から将来額を計算する計算ツールへ入力する年率は仮定です。本記事の過去実績がそのまま続く前提にはしないでください。
よくある質問
VGTの分割前後で分配金はどう比較しますか?
同じ株数基準へ換算して比較します。分割前の公表単価に当時の株数を掛けるか、単価と株数を両方とも分割後の基準へ直します。分割前の単価と分割後の株数をそのまま掛けると、受取額を過大に計算します。
公表NAVリターンに分配金を足してよいですか?
足すと二重計算になります。VGTの公表NAVリターンは分配金と譲渡益分配を再投資した、投資者の税引前・ファンド費用控除後の実績です。分配金を現金で受け取る場合の値上がり率や、円換算の手取りとは異なります。
VGTの経費率を公表NAVリターンから引きますか?
引く必要はありません。VGTの公表NAVリターンはファンド費用控除後です。ただし、投資者の仲介手数料や税金なども含めた手取りの収益率を表すものではありません。
表の支払日は日本の口座へ入金される日ですか?
いいえ。VGTの表は現地支払日と税引前の米ドル分配額を示しています。国内口座での入金日・税引後の金額とは区別し、実際の取引明細で確認してください。
出典
- Vanguard「Vanguard Information Technology ETF Fact sheet」2026年9月30日基準(VGTのNAV実績・平均年率・再投資と費用の注記)
- Vanguard「VGT Summary Prospectus」2025年12月19日付・2026年6月30日追補(費用・投資対象・主なリスク)
- Vanguard「VGT Annual Shareholder Report」2026年8月31日終了年度(報告期間・費用の説明)
- Vanguard「VGT商品ページ」Price & distributions(権利落ち日・現地支払日・分配額・分割注記)
- Vanguard「Vanguard Announces Share Splits for Five Equity Index ETFs」(VGTの分割比率と効力日)
- 日本証券業協会「為替変動リスク」(外貨建て商品と円換算の違い/移管前の金融教育コンテンツ)
月末実績・分配履歴は公表後、費用は目論見書・年次報告書の更新時に確認し、分割も更新対象とします。
本記事は一般的な情報提供を目的とし、特定の金融商品の取得・売買を勧めるものではありません。個別の売買判断や投資配分の助言は扱いません。数値は記載した期間の過去の実績であり、将来の運用成果を示しません。費用・運用方針は変更されるため、最新の目論見書をご確認ください。個別の税務・労務相談には応じられません。