在留資格とは|就労可否と在留カードの確認表
外国人の就労可否は、在留資格名だけで決めず、カードの就労制限と資格外活動許可、必要な指定書を予定業務と照らして確認します。
資格外活動許可の確認箇所は、通常の在留カードなら裏面、特定在留カードなら表面です。特定在留カードは右下の追記欄に「就労不可」と記載される場合があるため、追記欄も確認します。
この記事は外国人を雇う会社向けの書類確認表です。個人の在留資格該当性や申請方法、採用可否の判断は扱いません。
在留資格と就労可否の関係
在留資格は、日本で行うことが認められる活動などの区分です。会社が仕事を任せる場面では、認められる活動と予定業務が合っているかを確認します。
就労の見方を整理すると、次のように分かれます。資格名は主な例で、全在留資格の一覧ではありません。
| 区分 | 主な在留資格の例 | 雇用時に確かめること |
|---|---|---|
| 認められた活動の範囲で就労 | 技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、技能 | 具体的な業務と認められる活動の対応 |
| 資格外活動許可の確認が必要 | 留学、家族滞在 | 許可の有無と、活動・時間・場所の制限 |
| 就労活動の制限がない | 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者 | 本人の書類とカードの記載 |
「留学」「家族滞在」の人のアルバイトは、資格外活動許可を受けた範囲で確認します。資格名だけを見て、無条件に働ける・働けないと処理しないようにします。
カードの確認箇所
通常の在留カードと特定在留カードで、資格外活動許可を探す面が異なります。先にカードの種類を確かめると、欄の見落としを減らせます。
| 書類 | 就労制限 | 資格外活動許可 |
|---|---|---|
| 通常の在留カード | 表面の「就労制限の有無」 | 裏面の「資格外活動許可欄」 |
| 特定在留カード | 表面の就労制限に加え、右下の追記欄も確認 | 表面の資格外活動の欄 |
特定在留カードは在留カードとマイナンバーカードが一体化したカードで、裏面はマイナンバー情報等の記載です。
就労制限の表示から確認先を選ぶ
カードの表示は、次に確認する書類を選ぶ手がかりです。下表は一般的な確認の順序で、採用可否の自動判定表ではありません。
| 表示 | 次の確認 |
|---|---|
| 就労制限なし | 就労内容に制限のない表示。特定在留カードは右下の追記欄も確認 |
| 在留資格に基づく就労活動のみ可 | 活動と予定業務を照合し、資格外活動許可の範囲も確認。特定技能は指定書も確認 |
| 指定書により指定された就労活動のみ可 | 特定活動の指定書で、個々に指定された活動を確認 |
| 就労不可 | 資格外活動許可の有無を確認し、許可があればその範囲を照合 |
「在留資格に基づく就労活動のみ可」の表示でも、資格外活動許可があれば、その許可の範囲で働ける場合があります。許可がある場合も、活動・就労時間・就労場所の制限を確認します。
資格外活動許可の読み方
資格外活動許可は、在留資格に基づく活動とは別に、許可された範囲の活動を確認するものです。欄の「許可」という語だけで確認を終えず、続く条件を読みます。
以下は事業主向け資料にある資格外活動許可の表示の種類です。欄の位置はカードの確認箇所の表を参照し、活動・時間・場所は本人の許可内容に照らします。
| 表示の種類 | 確認内容 |
|---|---|
| 時間と風俗営業の制限が書かれた許可 | 包括許可の原則週28時間以内は複数先の合計で確認し、風俗営業等の従事を除く |
| 教育・技術・人文知識・国際業務・技能の活動に限る許可 | 記載された活動・時間の範囲と、地方公共団体等との雇用契約を確認 |
| 資格外活動許可書を参照する許可 | 許可書に記載された活動の範囲を確認 |
表は確認項目を整理したものです。留学の資格外活動許可では、在籍する教育機関の長期休業中は一日八時間まで就労できます。具体的な許可の範囲は本人の許可書等で確認し、風俗営業等には従事できません。
社内の確認記録に残すこと
確認記録は「何を見て、何が未確認か」が分かる形にします。次の表は社内の記録例で、行政への申請様式ではありません。
| 記録する項目 | 架空の記入例 |
|---|---|
| 確認した書類 | 特定在留カードの表面、右下の追記欄 |
| 予定業務 | 店舗の接客と品出し |
| 就労制限・許可の表示 | 本人の書類の表示を転記。許可の時間と活動制限は別欄へ記録 |
| 追加確認 | 他のアルバイト先の勤務予定を本人に確認中 |
| 確認日・担当・未確認事項 | 担当者名、書類を見た日、回答待ちの事項を記録 |
例えば、本人が他の会社でもアルバイトをしているなら、自社のシフト表だけでは許可時間との照合が終わりません。他社分も含めた勤務予定を確認する欄を設けると、確認漏れを追えます。
在留カード等読取アプリケーションと番号失効情報照会を併用する方法も、事業主向け資料で案内されています。読み取った情報と券面が異なる、読み取れない、番号が失効しているなど、偽変造が疑われる場合は最寄りの地方出入国在留管理官署へ相談します。
勤務時間と割増賃金を計算する計算ツールは在留資格や資格外活動許可への適合を判定しません。
カードがない場合・判断がつかない場合
在留カードを持っていないことだけで、就労できないと決めることはできません。旅券に後日在留カードを交付する旨の記載がある人、外交・公用等の資格の人などは、旅券等で就労可否を確認する場合があります。
旅券があれば働けるという意味ではありません。留学・研修・家族滞在・文化活動・短期滞在の資格では、資格外活動許可がなければ就労できません。
監理措置や仮放免は在留資格ではなく、これらの対象者は原則として就労できません。監理措置には、退去強制令書発付前に限り、生計維持に必要な範囲で就労先を指定するなどの要件の下で、例外的に就労が許可される場合があります。
監理措置の就労可否は、本人の監理措置決定通知書の記載を確認します。監理措置・仮放免のいずれでも疑義があれば、地方出入国在留管理局へ問い合わせます。
よくある質問
在留資格名だけで、任せられる仕事が分かりますか?
資格名だけでは確認が終わりません。カードの就労制限、必要な指定書、資格外活動許可の範囲を予定業務と照合します。特定活動・特定技能は指定書も確認します。
資格外活動許可はカードのどこを見ますか?
通常の在留カードは裏面、特定在留カードは表面です。特定在留カードは右下の追記欄に「就労不可」と記載される場合があるため、追記欄も確認します。許可された活動・時間・場所の範囲を併せて読みます。
就労不可と書かれていたら、アルバイトもできませんか?
資格外活動許可があれば、その許可の範囲内で就労できる場合があります。カードの確認箇所で許可の有無を確認し、時間・活動・場所の制限まで照合します。
出典
カードの見方は出入国在留管理庁の事業主向け資料を参照しています。
- 出入国在留管理庁作成「外国人を雇用する事業主の皆様へ」(東京ハローワーク掲載)。在留カード・特定在留カードの見方、資格外活動許可、監理措置等の説明。
- 厚生労働省「外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認してください。」。就労可否の区分と主な資格の例。
この記事は一般的な情報提供であり、個別の事案に対する助言ではありません。在留資格への該当性、予定業務や資格外活動許可の範囲、必要な手続については、地方出入国在留管理局等へご確認ください。