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雇用保険の手続き|事業所設置・入退社・変更の提出先と期限

初めて雇用保険の対象者を雇うときは、新たに成立する保険関係の届出を行います。雇用保険の事業所設置届と本人の資格取得届も揃えます。概算保険料の申告・納付は別に管理します。

以下は、強制適用の継続事業で、一般被保険者・高年齢被保険者を雇う事業主向けの確認表です。加入対象かは雇用保険の加入条件で先に確認できます。退職者本人の受給手続きは離職票の記事を参照してください。

初回に出す書類と期限

事業所の登録と、従業員本人の資格取得は別の届出です。設置届だけで本人の加入届も済んだことにはなりません。初回は、事業所の資料と本人の雇用資料を同じ時期に準備します。

新たに保険関係が成立する強制適用の継続事業の通常手続きです。この表の届出期限が土日・祝日・年末年始の行政機関の休日なら、翌開庁日が期限です。提出先の一元・二元の違いは次の表で確認します。

手続き期限・提出の時期提出時に確かめること
労働保険保険関係成立届保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内一元・二元の区分、労災と雇用の成立日
労働保険概算保険料申告書・一括納付保険関係が成立した日の翌日から起算して50日以内見込賃金、保険料、申告・納付の控え
雇用保険適用事業所設置届適用事業に該当した日の翌日から起算して10日以内成立届の事業主控と、設置の確認資料
雇用保険被保険者資格取得届被保険者となった月の翌月10日まで。新設時は設置届と同時に提出対象となる本人ごとの届出・番号・雇用日

概算保険料の納付期限が休日となる場合は、納付先の金融機関等の取扱いも確認します。延納の納付期限、有期事業・任意加入・特別な遡及手続きは表の対象外です。

たとえば事務所を開き、初めて加入対象者を採用して、新たに保険関係が成立したとします。この場合は成立届の控えを準備し、設置届とその人の資格取得届を揃えます。概算保険料の納付がまだでも、設置・取得の届出を納付期限まで待つ扱いにはしません。

適用区分・加入対象者を確認 保険関係成立届を提出し、控えを用意 並行して進める 設置届と本人の資格取得届新設・初回採用では同時提出 概算保険料の申告・納付届出と分けて完了を管理
新たに保険関係が成立する、初回採用・事業所新設の場合の流れです。既存被保険者が新設先へ転勤する場合は、資格取得届に代えて転勤届を同時提出します。

一元適用と二元適用の提出先

一元適用では労災保険と雇用保険をまとめて扱い、二元適用では別の保険関係として扱います。建設業・農林水産業などは二元適用に当たるため、「成立届は労基署」とだけ覚えると提出先を取り違えます。

新規成立の継続事業について、窓口へ直接提出する場合の基本の提出先です。管轄は事業所所在地で確認します。雇用保険の設置届・取得届には年金事務所等を経由できる届出経路もあります。

区分・書類提出先
一元適用の保険関係成立届管轄の労働基準監督署
二元適用の成立届:雇用保険管轄のハローワーク
二元適用の成立届:労災保険管轄の労働基準監督署
一元適用の概算保険料の申告・納付労働局、労働基準監督署、金融機関
二元適用の概算保険料:雇用保険労働局、金融機関
二元適用の概算保険料:労災保険労働局、労働基準監督署、金融機関
雇用保険の事業所設置届・本人の資格取得届管轄のハローワーク

二元適用の例はこのほか自治体等の事業、指定された港湾での港湾運送事業です。農林水産業には暫定任意適用の事業もあるため、強制適用かの確認を先に行います。

支店を開く場合は、独立した事業所として届け出るかを管轄のハローワークへ確認します。本社等での一括手続きを考える場合は、事業所非該当の承認基準と照合します。

設置届・初回取得届の必要資料

初回の設置・資格取得では、事業所の実在と本人を雇用した事実・日付を確認できる資料を揃えます。法人登記の資料だけ用意して、雇用の記録を忘れないようにします。

事業主が自ら行う初回の設置・資格取得で準備する、主な資料の確認表です。表は提出資料の全件リストではありません。事業形態や届出内容により追加確認があります。

確認するもの準備する資料の例確認のポイント
労働保険の成立保険関係成立届の事業主控設置届と労働保険番号・成立日を照合する
事業所の実在法人は登記事項証明書。事業許可証・工事契約書・不動産契約書等も確認設置届に法人番号を記載した場合、登記事項証明書は省略可能
登記と実際の所在地が異なる公共料金の請求書、賃貸借契約書等実所在地が明記された資料を別途用意する
雇用した事実と年月日労働者名簿、賃金台帳、出勤簿・タイムカード等初回の資格取得届でも確認できるようにする
有期契約の労働条件雇用契約書、就業規則等初回等の添付対象では労働条件を書面で確認できるものを添える
本人の番号・氏名雇用保険被保険者証、マイナンバーの確認資料過去の加入歴と番号を確認し、届出内容を本人情報に合わせる

事業所の実在確認では、追加書類の提出や実地調査となる場合もあります。新たに採用した直後の賃金台帳・出勤簿など、用意できる記録や提出方法に迷う場合は管轄へ確認します。

資格取得届の追加確認がある主な例は、事業主としての初回、期限後の届出、兼務役員・同居親族・在宅勤務者の届出です。雇用保険被保険者資格取得届は、社労士の審査事項付記や労働保険事務組合経由では添付を省略できますが、著しい期限徒過(原則として雇入れ日から6か月)やハローワークで届出内容の確認が必要な場合は添付が必要です。

欄の書き方と通常採用との違いは資格取得届の書き方、被保険者番号の確認は雇用保険被保険者証で確認できます。

入社・退職時の届出

適用事業所で加入対象者を追加採用したときは、本人の資格取得届を準備します。被保険者が退職して資格を喪失したときは、資格喪失届を出し、離職証明書の添付が必要かを分けて確認します。

一般被保険者・高年齢被保険者の通常の入社・退職手続きです。提出先は事業所所在地を管轄するハローワークです。この表の届出期限が土日祝・年末年始の行政機関の休日なら翌開庁日です。

場面提出する書類期限
入社等で被保険者となった雇用保険被保険者資格取得届被保険者となった月の翌月10日まで
退職して被保険者でなくなった雇用保険被保険者資格喪失届。離職証明書の添付は下の表で確認被保険者でなくなった日の翌日から起算して10日以内

退職による資格喪失日は退職日の翌日なので、喪失届の起算日は退職日の翌々日です。離職以外の喪失原因には、この退職時の数え方をそのまま当てはめません。

以下は、特別な遡及届出を除く、一般被保険者・高年齢被保険者の通常の離職手続きでの添付判断です。離職票の希望と離職日の年齢で確認します。死亡など、離職以外の資格喪失はこの表の対象外です。

離職日の本人の年齢・希望離職証明書
離職日に59歳以上の被保険者離職票を希望しなくても添付する
上記以外で離職票を希望する添付する
上記以外で離職票を希望しない添付を省略できる。資格喪失届は提出する

離職証明書の期間・賃金・離職理由の記入は離職証明書の書き方へ。本人の希望を会社の推測で決めず、確認した内容を記録しておきます。添付を省略した後に交付を求められた場合の対応も、同記事で確認できます。

名称変更・移転時の届出

事業所の名称や所在地等を変えたときは、雇用保険側と労働保険側の届出を分けて確認します。雇用保険の各種変更届を出して、労働保険の変更まで済んだと考えないようにします。

事業所や事業主の名称・所在地等を変更した場合の通常の届出です。この表の届出期限が土日祝・年末年始の行政機関の休日なら、翌開庁日が期限です。

届出期限移転時の提出先
労働保険名称、所在地等変更届変更のあった日の翌日から起算して10日以内移転後の管轄。一元は労基署、二元の雇用はハローワーク・労災は労基署
雇用保険事業主事業所各種変更届変更のあった日の翌日から起算して10日以内移転後の所在地を管轄するハローワーク

一元適用の移転では、移転後の労基署へ労働保険の変更届を出します。一元適用では、労働保険の変更届の控えを添えて、移転後のハローワークへ雇用保険の変更届を提出します。二元適用では、雇用保険側の両届出を移転後のハローワークへ提出します。労災側の変更届は移転後の労基署へ提出します。

雇用保険の各種変更届では、登記事項証明書や事業許可証など、変更事実の確認資料を求められる場合があります。法人番号を記載して登記事項証明書を省略できる場合も含め、変更した事項に応じて資料を揃えます。

法人の代表者が変わっただけの場合、雇用保険の事業主事業所各種変更届は不要です。電子申請の認証情報や労働保険など、別の変更手続きまで不要になるわけではありません。

提出後の確認と社内の引継ぎ

届出を送った後は、返された確認通知書等を読み、事業主用の控えと本人へ渡す書類を分けます。資格取得後の被保険者証・本人用の資格取得等確認通知書は本人に渡します。退職時も会社経由で受け取った本人用の通知書や離職票を取り分け、速やかに渡します。

電子申請の共通操作はe-Gov電子申請の手順で確認できます。手続きごとに電子申請の対象・義務・署名・添付を確認します。送信後は処理状況や補正の連絡を確認し、公文書の取得まで進めます。

社内では、次のように申請と結果を対応させておくと引継ぎに使えます。これは管理例で、法定の帳簿様式ではありません。

給与の雇用保険料を確認するときは、手続きの完了記録と給与計算の確認を分けて進めます。

給与の社会保険料・雇用保険料を確認する
提出管理の要点
  • 新たに保険関係が成立して初めて加入対象者を採用する場合は、成立届・設置届・本人の資格取得届を揃える。
  • 一元・二元の区分で成立届や保険料の提出先を確認する。
  • 入退社や移転の後も、控え・処理結果・本人への交付まで記録する。

よくある質問

初めて対象者を雇う場合、資格取得届だけでよいですか?

事業所の手続きも必要です。強制適用の事業で新たに保険関係が成立する場合は成立届を出し、雇用保険の適用事業所設置届と本人の資格取得届を揃えます。概算保険料の申告・納付も分けて管理します。

成立届の提出先はハローワークですか?

区分によります。一元適用の成立届は管轄の労基署へ、二元適用では雇用保険分を管轄のハローワーク、労災保険分を管轄の労基署へ提出します。

退職者が離職票を希望しなくても手続きは必要ですか?

特別な遡及届出を除く通常の退職では、資格喪失届を提出します。離職証明書は、離職日に59歳以上の被保険者なら希望にかかわらず添付し、それ以外で本人が希望しない場合は添付を省略できます。

会社を移転したら雇用保険の変更届だけで済みますか?

労働保険の名称・所在地等変更届も確認します。一元適用なら移転後の労基署へ労働保険の変更届を出し、その控えを添えて移転後のハローワークへ雇用保険の各種変更届を出します。

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出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は労働基準監督署・ハローワーク・社会保険労務士にご確認ください。個別の税務・労務相談には応じられません。

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