IWMの経費率・分配金・NAV実績|年率と累積を確認
IWMはファンド費用控除前で米国小型株の指数への連動を目指すETFで、成績を読むときはNAVの分配再投資リターンと、現金で受け取る分配額を分けます。経費率も、売買や税まで含めた総負担とは異なります。
以下では、2026年9月30日基準の公式ファクトシートと分配履歴を使い、直近の実績を表で整理します。他商品との優劣や、購入時期・配分の判断は扱いません。
NAVの分配再投資実績
年率は対象期間の成績を年間の複利率に換算した値、累積は対象期間全体の増減率です。年率を年数分だけ足しても累積にはなりません。
IWMの2026年9月30日までの米ドル建てNAV分配再投資収益率です。ファンド費用控除後・投資家の税引前で、年率と累積を分けています。市場価格や円換算の収益率ではありません。
| 対象期間 | 年率 | 累積 |
|---|---|---|
| 直近1年間 | 16.06% | 16.06% |
| 直近3年間 | 17.59% | 62.58% |
出典:公式ファクトシートのNAV行、公式商品ページのAverage Annual・CumulativeのTotal Return行。
公表されたNAV分配再投資収益率には、分配金の再投資とファンド費用が反映されています。現金分配額をさらに足したり、経費率をさらに引いたりしません。投資家の売買手数料や税の負担は別に考えます。
これらは過去の実績です。元本や将来の分配額、今後の収益率を保証するものではありません。
期間端のNAVを確認する
NAVは純資産に基づく単価です。取引所で売買される市場価格とは異なり得るため、NAVの値をそのまま自分の約定価格や売却代金として使うことはできません。
IWMの各基準日の1株当たりNAVを、米ドル建てで示します。分配金を再投資した評価額ではありません。最初の9月末は非営業日のため、直前営業日の値を掲載しています。
| 基準日 | NAV(米ドル) |
|---|---|
| 2023年9月29日 | 176.731052 |
| 2024年9月30日 | 220.968847 |
| 2025年9月30日 | 241.848619 |
| 2026年9月30日 | 277.876907 |
出典:BlackRock 商品データのHistorical。各日のNAV per Shareを掲載しています。
このNAV同士の値動きと、前の表の分配再投資収益率は同じ指標ではありません。分配を現金で受け取る場合は、保有資産の評価と受け取った現金を分けて確認します。
年次分配額と権利落ち日の明細
ここでの「年次」は、暦年やファンドの会計年度ではなく、9月末で区切った集計です。支払日ではなく権利落ち日で対象をそろえます。
IWMの各期間内の権利落ち分を合計した、米ドル建て・税引前の分配額です。各権利に同じ株数で継続保有し、途中の売買・再投資なしと仮定します。100株の額は1株合計を100倍した参考額で、投資家の税・手数料・端数処理は反映しません。
| 権利落ち日の集計期間 | 1株の分配額(米ドル) | 100株の分配額(米ドル) |
|---|---|---|
| 2023年10月1日~2024年9月30日 | 2.570402 | 257.040200 |
| 2024年10月1日~2025年9月30日 | 2.406279 | 240.627900 |
| 2025年10月1日~2026年9月30日 | 2.730045 | 273.004500 |
合計の内訳は次のとおりです。実際の受取額を確認する場合は、自分が各権利を受けられる株数と、証券会社の分配明細を照合します。
IWMの2023年10月1日~2026年9月30日の権利落ち分です。単価は1株当たり米ドル建て・税引前で、公式のTotal Distributionを掲載しています。支払日は米国現地支払日で、日本の口座への入金日ではありません。
| 権利落ち日 | 現地支払日 | 分配単価(米ドル) |
|---|---|---|
| 2023年12月20日 | 2023年12月27日 | 0.733879 |
| 2024年3月21日 | 2024年3月27日 | 0.522126 |
| 2024年6月11日 | 2024年6月17日 | 0.562204 |
| 2024年9月25日 | 2024年9月30日 | 0.752193 |
| 2024年12月17日 | 2024年12月20日 | 0.694004 |
| 2025年3月18日 | 2025年3月21日 | 0.459853 |
| 2025年6月16日 | 2025年6月20日 | 0.575625 |
| 2025年9月16日 | 2025年9月19日 | 0.676797 |
| 2025年12月16日 | 2025年12月19日 | 0.842454 |
| 2026年3月17日 | 2026年3月20日 | 0.442026 |
| 2026年6月15日 | 2026年6月18日 | 0.695129 |
| 2026年9月15日 | 2026年9月18日 | 0.750436 |
出典:BlackRock 商品データのDistributions。年次表は明細のTotal Distributionの単純合計です。対象明細ではIncomeとTotal Distributionが一致しています。
集計境界では、支払日と権利落ち日を入れ替えないことが大切です。IWMの2023年9月26日権利落ち分は現地支払日が2023年10月2日ですが、上の年次集計には含めていません。
この現金分配の合計から、将来の受取額や利回りは確定しません。円での手取りを求める場合も、受取時の税や換算を別に確認する必要があります。
経費率と別に確認する費用
IWMの2026年7月31日付要約目論見書に記載された年率経費率は0.19%です。これはファンド運営費用の割合で、投資家の仲介手数料や、ファンドの証券売買に伴う取引費用などは含みません。
経費率は、分配金から同じ率が一度だけ引かれるという意味ではありません。また、保有期間中の資産額は変わるため、購入時の元本に率を掛けるだけでは実際の費用負担額は確定しません。
| 確認する費用 | 資料の見る場所 | 読み違えやすい点 |
|---|---|---|
| ファンドの運営費用 | 目論見書のFees and Expenses | 公表NAV実績から重ねて控除しない |
| ファンド内部の証券売買費用 | 目論見書のPortfolio Turnover | 年率経費率の表や費用例には含まれない |
| 投資家の仲介手数料等 | 利用する金融機関の取引条件 | 年率経費率だけでは総負担にならない |
目論見書の費用表は丸めて表示されています。小数点以下がゼロの表示でも、厳密に費用が存在しないと読むことはできません。
2026年3月31日付年次株主報告書の対象期間は2025年4月1日~2026年3月31日です。前の表とは終点が異なるので、年次報告書の費用例や収益率を、9月末基準の同じ期間の値として混ぜないようにします。
IWMの指数と主なリスク
IWMは、ファンド費用控除前でRussell 2000指数の投資成果への連動を目指します。米国小型株を対象とする指数であり、大型株中心の指数や米国株式市場全体と同じ構成ではありません。
運用では代表サンプリングを用い、指数の構成銘柄をすべて保有するとは限りません。デリバティブや現金等、指数に含まれない資産を用いる場合もあります。商品名の数字を、その時点の保有銘柄数と読み替えないようにします。
主なリスクには、投資元本の損失、小型株の価格変動と流動性、指数との追随誤差、市場価格とNAVのずれがあります。小型株は中大型株と比べて経営が不安定になりやすく、価格変動が大きく、売買しにくくなる可能性があります。
これはリスクの抜粋です。要約目論見書のSummary of Principal Risksには、ほかにも業種集中、発行体、貸株、システム等に関する説明があります。過去の成績だけでは将来のリスクや損失額は分かりません。
公式資料と明細の照合手順
- 基準日と対象期間をそろえる。 日々更新されるNAV、四半期末のファクトシート、年次報告書の会計期間を区別します。
- 指標を選ぶ。 分配再投資したNAV実績、現金分配、実際の売買損益のどれを確認するかを決めます。
- 明細の株数と日付を確認する。 分配額は権利落ち日と現地支払日を分け、各権利に対応する保有株数を確認します。
- 投資家側の税・費用・通貨換算を分ける。 米ドル建て税引前の公表値と、円での実入金額・申告上の所得を同一視しません。
公式ページのAfter Taxという系列も、日本の証券口座の税引後実績とは同じではありません。要約目論見書の運用実績の注記では米国の個人連邦税率などの仮定が置かれています。本記事はその税引後系列を使っていません。
円換算と税の扱いは、米国株の税金と円換算の解説で確認できます。IWMの確定実績表から、個別の申告方法や会計処理を決めるものではありません。
資産形成・投資の解説と計算ツールを見るIWMの実績を読むときは、期間・通貨・再投資の有無をそろえます。 NAV実績、現金分配、経費率は役割が異なります。公式資料の版と自分の明細を分けて確認すると、分配の重複加算や費用の二重控除を避けられます。
よくある質問
IWMの年率と累積はどう違いますか?
年率は対象期間の成績を年間の複利率に換算した値、累積は期間全体の増減率です。年率を年数分だけ足したものが累積ではありません。
公表リターンに分配金を足しますか?
本記事のNAV分配再投資収益率には、分配の再投資が含まれています。受取分配額をさらに足すと重複します。ファンド費用も反映済みなので、経費率を再び引きません。
NAV実績は自分の売買損益と同じですか?
同じとは限りません。ETFは市場価格で取引され、NAVと異なり得ます。購入・売却の時点、税、仲介費用、分配を現金で受け取るかによっても結果は変わります。
年次分配表は暦年の合計ですか?
この表は9月末区切りの権利落ち分の合計です。暦年やファンド会計年度の合計ではありません。実際の入金は、現地支払日と証券会社の明細も確認します。
出典
- iShares「IWM Fact Sheet」2026年9月30日基準:NAV実績と成績の前提。
- iShares「IWM Summary Prospectus」2026年7月31日付:費用・投資手法・リスク。
- iShares「Russell Market Cap ETFs Prospectus」2026年7月31日付:IWMの投資方針と詳細。
- iShares「IWM Annual Shareholder Report」2026年3月31日付:年次報告の対象期間。
- iShares「IWM」公式商品ページ:Average Annual・Cumulative、分配履歴。
- BlackRock「IWM 商品データ」:Historical・Distributions。
本記事は公表資料による一般的な情報提供で、個別の税務・投資相談への回答や特定商品の取得の勧誘ではありません。投資には元本割れの可能性があり、過去の実績は将来の成果を保証しません。個別の税務判断は税務署・税理士に確認してください。