住民税の均等割とは|標準年額・自治体差・非課税と通知書の確認表
住民税の均等割は、所得割とは別に課される定額の税で、実際の年額は自治体の加算・軽減で変わります。まず通知書の「市区町村民税の均等割」「都道府県民税の均等割」を分けて確認してください。
国税の森林環境税は均等割と併せて徴収されますが、均等割そのものではありません。このページでは個人の均等割に絞り、標準額、自治体差、非課税、住所地以外に事務所等がある場合の確認順を整理します。
均等割はいくら?標準額と国税を分ける
令和8年度の個人住民税の均等割の標準税率は、道府県民税が年1,000円、市町村民税が年3,000円です。令和8年度の個人の均等割は、軽減・減免・非課税がない場合、標準税率で合計年4,000円です。
令和6年度以後、国内に住所のある個人の森林環境税の税率は年1,000円で、非課税・免除の対象者には課されません。令和8年度に標準税率の均等割と森林環境税がともに課税され、軽減・減免もない場合の合計は年5,000円です。
標準税率は全国の通知額をそのまま示す額ではありません。自治体による加算のほか、非課税・軽減・減免があれば実額が変わります。
| 欄 | 税の区分 | 見比べる資料 |
|---|---|---|
| 市区町村民税・均等割 | 地方税の定額部分 | 市区町村の当該年度の税率・軽減案内 |
| 都道府県民税・均等割 | 地方税の定額部分 | 都道府県の当該年度の加算を含む税率 |
| 森林環境税 | 国税 | 森林環境税の課税・非課税・免除の案内 |
| 所得割 | 所得に応じた地方税 | 所得・所得控除・税額控除の計算 |
均等割の税率は 地方税法38条・310条、森林環境税の税率と徴収方法は 森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律5条・7条 に定められています。
自治体の加算と軽減を確認する
自治体の実額を調べるときは、「均等割の税率」のページで対象年度と加算・軽減を一緒に確認します。税の名前に「森林」「環境」と付いていても、地方税の加算と国税の森林環境税は別です。
横浜市の令和8年度で非課税・軽減・減免に当たらない個人は、市民税均等割が年3,900円、県民税均等割が年1,300円です。横浜市の令和8年度で均等割の非課税・軽減・減免がなく、森林環境税も課税される個人の合計は年6,200円です。
横浜市の公表額には、市の横浜みどり税と県の水源環境保全税による加算が含まれます。加算の適用年度はそれぞれ異なるため、翌年度も同額と決めず、横浜市「個人の市民税・県民税について」 で確認します。
横浜市では家族の課税状況による軽減もある
横浜市の区内に住所がある個人には、家族の均等割の納税義務に応じた市民税均等割の軽減があります。対象となる家族の範囲と人数は、次の表で確認します。
次の表は、横浜市の令和8年度で区内に住所がある個人への市民税均等割の軽減です。扶養親族は、年齢16歳未満の者と控除対象扶養親族に限ります。
| 軽減される人と条件 | 軽減後の市民税均等割 |
|---|---|
| 均等割の納付義務がある同一生計配偶者・扶養親族本人 | 年1,500円 |
| 均等割の納付義務がある同一生計配偶者・扶養親族を2人以上有する人 | 年1,500円 |
横浜市で均等割の軽減を受ける人に横浜みどり税は課されません。対象は 横浜市市税条例26条 の定めによります。同条例には課税免除もあり、市民税の軽減が県民税や国税にもそのまま及ぶとは扱いません。
市民税の通常額と、表の軽減後の額は区別してください。家族が同居しているという理由だけで軽減対象と決めず、本人と家族それぞれの納税義務を確認します。
誰に、どこの自治体で課税されるか
住所地の均等割の課税先は、当該年度の初日の属する年の1月1日の住所で確認します。会社所在地を基準に従業員の課税先を決める制度ではありません。
住所のある個人に対する課税と、住所のない市区町村に賦課期日現在で事務所・事業所・家屋敷がある個人に対する均等割の課税は別です。国内に住所がない場合や、住民登録と実際の住所が異なる場合には、課税地の扱いを自治体へ確認します。
課税対象の区分は 地方税法24条・294条、賦課期日は 同法39条・318条 に定められています。国内に住所がある人については、下の非課税の確認も必要です。
住所地以外の事務所・家屋敷は見落としやすい
住所地分と事務所等分は、同じ賦課期日の状況で確認します。住所地で住民税を払っていても、別の自治体にある事務所等について均等割の通知が届くことがあります。所得割を重ねて計算する通知なのか、事務所等を根拠とする均等割なのかを分けて見ます。
次の表は横浜市で、当該年度初日の属する年の1月1日現在、その区に住所がなく事務所等を有する個人の課税区分です。国内に住所がある人は非課税の適用も判定します。
| 区分 | 市の案内での考え方 |
|---|---|
| 事務所・事業所 | 事業のための設備があり、継続して事業を行う場所。自己所有かどうかを問わない |
| 家屋敷 | 住所地以外に本人や家族が住むために設けた独立した住宅で、常時居住可能なもの。所有・現実の居住を問わない |
| 同じ市の別の区 | 横浜市では区を単位に扱うため、住所のある区と事務所等のある区が違えば確認が必要 |
| 所得が少ない場合 | 国内住所がある人には所得による非課税の扱いもある。国外住所の人と区別して確認 |
たとえば横浜市の案内では、区外に単身赴任し、家族が住む家屋敷を区内に残す場合も課税の対象になり得ます。家を所有しているかだけで結論を出さず、横浜市「事務所・事業所・家屋敷にかかる税」 で用途・所在区・所得の要件を照合します。
森林環境税は国内に住所のある個人への国税で、住所地の均等割と併せて徴収されます。住所地以外の事務所等に係る均等割へ、国税分を重ねて足す扱いにはしません。
均等割が非課税になるか確認する順序
均等割の非課税は、所得割がかからないこととは分けて確認します。所得割が非課税でも均等割が課税される場合があり、所得税の納税額だけでも判定できません。
次の表は、国内に住所がある個人の均等割についての確認入口です。自治体独自の課税免除・軽減・減免も別にあるため、該当する年度の案内まで確認します。
| 確認する区分 | 確認する内容 |
|---|---|
| 生活扶助を受けている | 生活保護法の生活扶助かを確認する。ほかの扶助については自治体独自の免除も確認 |
| 本人が障害者・未成年者・寡婦・ひとり親 | 前年の合計所得金額が135万円以下なら均等割は非課税 |
| 前年の合計所得金額が条例の限度以下 | 自治体の均等割非課税限度額と、同一生計配偶者・扶養親族の数え方を確認 |
全国の法定の枠は 地方税法24条の5・295条 にあります。「生活保護なら種類を問わない」「家族が障害者なら本人も同じ扱い」と広げず、本人の該当区分を確認します。
所得による均等割の非課税限度は、給与の額面そのものではなく合計所得金額を使います。年収から換算する場合は、課税年度に対応する前年の所得計算を使い、他の所得や家族の状況も確認します。
所得割から引く税額控除で、均等割まで減ると考えないことも大切です。寄附金税額控除の対象は所得割であり、均等割の非課税判定とは入口が違います。
非課税の所得境界や給与収入への換算例は、住民税非課税のボーダーと住民税の早見表で扱っています。記事とツールでは対象年度が異なることがあるため、前提を先に確かめてください。
森林環境税の非課税は別に確かめる
均等割が非課税・軽減だから、森林環境税も同じ扱いとは決めつけられません。森林環境税の非課税は 森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律4条、均等割の所得による非課税は自治体の条例にも根拠があり、別の制度です。
森林環境税にも、生活扶助等の受給、本人の属性と前年の所得、政令の所得限度に応じた非課税があります。通知書で均等割と森林環境税の結果が違うときは、森林環境税の非課税基準や免除の適用も確認します。自治体の住民税減免を、国税へ自動的に適用しないようにします。
通知書から年額を照合する確認表
確認に使うのは、課税年度と本人の内訳が分かる通知です。給与計算に使う月ごとの徴収額と、税の種類ごとの年額を取り違えないように見ます。
| 照合するもの | 確認・記録すること |
|---|---|
| 対象年度と本人 | 課税年度・氏名・住所・通知元の自治体。変更通知なら当初分と区別 |
| 均等割の年額 | 市区町村民税と都道府県民税の均等割欄を別々に確認。所得割欄と合算しない |
| 森林環境税 | 国税の欄を確認。自治体の森林保全等の加算との混同を避ける |
| 通常額との差 | 年度別の加算・軽減・課税免除・減免の適用を確認 |
| 住所地以外からの通知 | 事務所・事業所・家屋敷を根拠にした均等割か、所在地と用途を確認 |
確認する欄は、届いた通知の税の内訳と見比べてください。給与から徴収する額は、概算した均等割を割り振るのでなく、自治体の特別徴収税額通知にある徴収額を使います。
通知内容に誤りの疑いがある場合は、通知元の市区町村へ照会します。特別徴収税額の変更は市町村長の通知によるため、会社の判断で税額を引き直して給与控除を変えないようにします。
通知の全体像は住民税決定通知書の見方、給与天引きと退職時の扱いは住民税の特別徴収にまとめています。
住民税計算機で、対象年度と自治体を確認して概算する計算機の対象年度・自治体・対象外の条件を確認して利用してください。概算額は通知済みの特別徴収額を置き換えるものではありません。
個人住民税の均等割と国税の森林環境税を分け、非課税・軽減も別々に確認します。住所地以外の事務所等に係る通知は、所在地と課税根拠も照合してください。
よくある質問
均等割は所得が増えるほど高くなりますか?
均等割は同じ年度・自治体・適用区分なら定額です。ただし、所得による非課税から課税へ変わる場合や、軽減・減免の適用が変わる場合には、実際に負担する額も変わります。
所得割がかからないなら均等割も非課税ですか?
そうとは限りません。均等割と所得割は非課税の基準が別なので、均等割だけが課税される場合があります。通知書の所得割欄だけでなく、均等割欄と本人の非課税区分を確認します。
森林環境税は均等割の一部ですか?
別の国税です。住所地の個人住民税の均等割と併せて徴収されますが、非課税・免除の根拠も均等割とは別に確認します。
別の市区町村の事務所から均等割の通知が来ることはありますか?
あります。住所のない市区町村に事務所・事業所・家屋敷を有する個人も、均等割の納税義務を負う区分です。非課税の適用も含め、通知元へ所在地・用途・前年所得などを確認します。
出典
- e-Gov法令検索「地方税法」24条・24条の5・38条・39条・294条・295条・310条・318条・321条の5・321条の6など
- e-Gov法令検索「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」3~7条・11条・附則2条
- 林野庁「森林環境税及び森林環境譲与税」
- 横浜市「個人の市民税・県民税について」
- 横浜市「事務所・事業所・家屋敷にかかる税」
- 横浜市市税条例23~26条
この記事は一般的な情報提供であり、個別の事案についての助言ではありません。個別の税務・労務相談には応じられません。実際の課税内容は通知元の市区町村、税務判断は税理士にご確認ください。