TQQQの経費率と運用実績:免除前後の費用・NAV総収益率
TQQQの公表NAV実績は運用費用を反映しているため、経費率をもう一度引きません。下の表で、米国上場TQQQ本体の費用免除前後の経費率と運用実績を確認できます。
実績と費用の基準日を分け、円換算した利益や個人の税引後の手取りとも区別します。指数の目標倍率から長期の運用成績を予測するものではありません。
NAV総収益率の実績表
NAV総収益率は下表で確認できます。NAV(純資産価額)に基づく公表実績は、自分が市場で売買した結果とは別です。
以下は2026年9月30日基準のTQQQのドル建て・税引前・分配金再投資の実績です。適用された費用免除等を反映しており、投資家の売買手数料は別です。
| 期間・表示方法 | NAV総収益率 |
|---|---|
| 直近1年(累積) | 51.85% |
| 直近3年(年率) | 65.37% |
出典: ProShares「TQQQ」の月末・四半期末実績。過去の実績は将来の収益を保証しません。
累積は対象期間全体の収益率、年率は年当たりに換算した表示です。年率の値を、そのまま保有期間全体の増加率として読みません。今後も同じ成績が続くという意味でもありません。
分配金再投資の実績は、分配金を現金で受け取って使った場合の残高とは異なります。ドル建ての率だけでは、日本円での損益や税引後の受取額は分かりません。
掲載したNAV総収益率から経費率をもう一度引くと、運用費用を二重に差し引くことになります。自分の取引との違いは、売買価格、手数料、税金、為替を別に確認します。
費用免除前後の経費率
Grossは免除・補填前、Netは免除・補填後の年間運営費用率です。売買のたびに取引額へ掛ける手数料や、投資にかかる費用の総額ではありません。
表は、TQQQの2026年9月28日版目論見書にある、保有額に対する年間運営費用率です。費用免除・補填の契約期限は2027年9月30日までです。脚注1の費用制限契約を期限前に解除するには理事会承認が必要です。表には取引・資金調達コストや投資家の仲介手数料等を含みません。
| 区分 | 年率・減額幅 |
|---|---|
| 免除・補填前(Gross) | 年0.94% |
| 免除・補填 | −0.16% |
| 免除・補填後(Net) | 年0.78% |
出典: TQQQ要約目論見書のFees and Expenses。減額欄は追加で支払う費用ではありません。
証券・デリバティブの売買に伴う取引・資金調達コストは費用表の対象外ですが、ファンドの実績に影響します。表示されたNetだけを、実質的な総負担の上限とは扱いません。
個人の取引では、金融仲介業者への手数料等も別に確認します。運営費用表の数字だけから、自分の売買時の支払総額は計算できません。
費用免除の条件
費用免除には契約条件があります。Netを期限後まで固定された料率として読んだり、費用制限の上限と同一視したりしないようにします。
TQQQ目論見書の費用表脚注では、費用制限と投資顧問報酬の一部免除を分けています。費用制限の対象範囲は、同目論見書の脚注1で確認できます。両契約の期限は2027年9月30日です。
同目論見書では、脚注1の費用制限契約の各期間に免除・補填された額は、一定の制限の下で5年以内に顧問会社が回収できるとしています。将来の費用は、免除後の数字だけでなく改訂後の契約条件まで確認します。
商品ページと目論見書で期限の表記が異なる場合は、資料の版を確認します。本記事の費用は上記目論見書の費用表と脚注に合わせています。
日次目標と長期実績
TQQQは、費用控除前でNasdaq-100指数の日次騰落率の3倍に相当する運用成果を目標とします。目標の達成を保証する商品ではありません。
レバレッジにより、指数下落時の損失は同様のレバレッジを用いないファンドより大きくなり、投資額の全額を失うリスクもあります。詳細はTQQQ目論見書のLeverage Riskを参照できます。
日をまたいで保有した実績は、指数の長期騰落率へ日次目標の倍率を掛けた値から、上にも下にも大きく乖離し得ます。目論見書は、指数の騰落の大きさ、変動率、保有期間などが結果を変えると説明しています。
日ごとの収益は、その時点の資産価値に積み重なります。途中の値動きを取り除き、始点と終点の指数だけを見ても、TQQQの長期収益率は決まりません。変動の影響を毎年一定の手数料とみなすこともできません。
長く持てば常に下振れする、と決めつけることもできません。上振れと下振れの両方があるため、公表された過去実績として読みます。
公表値の確認順
公表値は、基準日、実績の種類、通貨、再投資、税と費用の範囲の順に確認します。個人が市場で売買する価格はNAVとは別です。市場価格はNAVを上回ることも下回ることもあり、売買スプレッドの費用もあります。
公式ページにもNAVとMarket Priceの行がありますが、本記事の表はNAVを採っています。Market Priceの公表実績も、自分の約定価格や別の時点で売買した場合の損益とは一致しません。
口座画面の損益と違うときは、同じ条件を比較しているかを確かめます。
取得したTQQQ年次報告書の対象期末は2026年5月31日です。本記事の実績表とは基準日が異なるため、同じ期間の成績としてつなぎ合わせません。
日々のNAVは公式NAV履歴で確認できます。ただし、始点と終点のNAVを割るだけでは分配金再投資の総収益率にはなりません。単価の履歴と再投資込みの公表実績を分けて使います。
円での収支を整理するときは、米国株の税金と円換算も参照できます。
資産形成の計算ツール・解説を見るよくある質問
経費率を公表NAVリターンから引きますか?
もう一度引きません。公表NAV実績には運用費用と適用された費用免除等が反映されています。自分の売買手数料や税金は別に確認します。
免除後の経費率が投資の全費用ですか?
全費用ではありません。運営費用表には取引・資金調達コストや投資家の仲介手数料等が含まれません。費用免除にも期限・契約条件があります。
長期リターンも指数の目標倍率で計算できますか?
単純には計算できません。TQQQの目標は日次で、日をまたぐ実績は指数の長期騰落率へ日次目標の倍率を掛けた値より高くも低くもなり得ます。目標達成も保証されません。
ドル建て実績がプラスなら円でも利益になりますか?
ドル建て実績だけでは決まりません。円での損益には為替や売買の時点が関わり、税金・手数料も手取りに影響します。
出典
TQQQ要約目論見書と、以下の公式公表資料を参照しています。
- ProShares「TQQQ Summary Prospectus」:費用表・脚注、投資目標、リスク、流通市場での売買。
- ProShares「TQQQ」:月末・四半期末のNAV総収益率。
- ProShares「TQQQ Annual Shareholder Report」:分配金再投資・税引前の計算条件、対象会計期間。
- ProShares「TQQQ Historical NAV」:日別NAV履歴。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の取得・売却を推奨するものではありません。個別の税務・労務相談には応じられません。実際の税務判断は税務署・税理士等へご確認ください。