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地震保険料控除シミュレーター

控除証明書の年間の支払保険料と課税所得を入力して、地震保険料控除の控除額(所得税・住民税)と年間の節税額の目安を計算します。控除額の上限は所得税5万円・住民税2万5千円です。上限まで使うと、課税所得400万円の人で税金が年12,710円安くなります。旧長期損害保険料の経過措置と、一つの契約が両方の区分に該当するときの選び方にも対応しています。

火災保険に付帯する地震保険の保険料
控除証明書に「旧長期」と書かれた保険料(対象の契約)

その契約の金額は上の欄に入れず、チェックして出る欄にだけ入れます。得な方の区分で計算します。

年収ではなく、地震保険料控除を引く前の課税所得を入れます(課税所得の出し方)。

地震保険料控除は、対象となる地震保険料を支払った人の所得から、最大5万円(所得税)を差し引く所得控除です。住民税の上限は2万5千円です。年末調整か確定申告で、控除証明書の金額を申告します。

対象は、本人または生計を一にする親族が所有する、常時居住用の家屋・通常必要な家財の地震保険料です。

住民税は計算式も上限も所得税と違います。旧長期損害保険料という古い契約向けの経過措置もあります。実際に安くなる金額は節税額の例にまとめています。

以下では、条文と国税庁の様式にもとづいて解説します。一般的な計算方法の説明であり、個別の税務相談ではありません。

使い方と注意点

入れるのは「支払った保険料」と「課税される所得金額」の2つです。

  1. 保険料:控除証明書の金額を、地震保険料と旧長期損害保険料の欄に分けて入れます
  2. 両方が書かれた契約:チェックを入れて、出てきた2つの欄にその契約の金額を入れます。その契約の金額は、1の欄には入れません(一つの契約が両方に該当するとき)
  3. 課税所得:今回の地震保険料控除を引く前の額を入れます

入力する保険料

入力するのは、控除証明書の対象保険料です。控除証明書は、毎年10〜11月ごろに損害保険会社から届きます。次の保険料は対象外なので含めません。

対象外になる保険料の条件は、地震保険料控除の対象になるもの・ならないもので解説しています。

課税所得の出し方

節税額は税率で決まり、税率は課税される所得金額で決まります。これは年収ではなく、年収から給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除などをすべて引いた後の金額です。

どちらも、今回の地震保険料控除が既に引かれているなら、その控除額を足し戻して入力します。控除を引いた後の金額をそのまま入力しないでください。

控除額の計算式 — 所得税と住民税で3か所違う

地震保険料控除でいちばん誤解が多いのが、所得税と住民税で計算式が違う点です。違いは次の3か所です。

違うところ所得税住民税
地震保険料の控除額支払額の全額支払額の2分の1
上限5万円2万5千円
旧長期の帯の刻み1万円・2万円5千円・1万5千円
住民税は「支払額の二分の一」で、上限は25,000円です。所得税の式(全額・上限50,000円)をそのまま住民税に当てはめると、住民税側の控除額を2倍に見積もることになります。たとえば年間30,000円の地震保険料なら、所得税側の控除額は30,000円ですが、住民税側は15,000円です。根拠は地方税法34条1項5号の3(道府県民税)・314条の2第1項5号の3(市町村民税)です。
年間の地震保険料と控除額の関係(所得税・住民税)
年間の支払保険料 控除額 5万円 10万円 5万円 2.5万円 所得税(全額・上限5万円) 住民税(2分の1・上限2.5万円) ここから先はいくら払っても増えない
上限に達した後は、いくら払っても控除額は増えません。しかもこの上限(所得税5万円・住民税2万5千円)は、地震保険料と旧長期損害保険料を合計した後の上限と同じ金額です。つまり地震保険料だけですでに5万円に達している人は、旧長期損害保険料の控除証明書を追加で出しても控除額は1円も増えません。

節税額の例

控除額はそのまま戻ってくる金額ではありません。実際に安くなるのは控除額 × 税率です。課税される所得金額が400万円(所得税の税率20%)の人の例を示します。

年間の地震保険料所得税の控除額住民税の控除額年間の節税額
20,000円20,000円10,000円約5,084円
30,000円30,000円15,000円約7,626円
50,000円以上50,000円(上限)25,000円(上限)約12,710円
地震保険料30,000円+旧長期損害保険料24,000円、課税所得400万円の場合 所得税側の控除額は30,000円+15,000円=45,000円、住民税側は15,000円+10,000円=25,000円で、合計上限の25,000円と同額になります。年間の節税額は 所得税9,000円+復興特別所得税189円+住民税2,500円=11,689円 です。

このツールの前提

本ツールの結果は目安です。実際の税額は、他の所得控除や税額控除、お住まいの市区町村などによって変わります。申告の前に税務署・税理士でご確認ください。

旧長期損害保険料の経過措置

平成18年の税制改正で損害保険料控除は廃止されました。ただし経過措置として、一定の古い長期契約は今も地震保険料控除の対象にできます。これを旧長期損害保険料といいます。積立火災保険・積立傷害保険などが該当し、控除証明書に「旧長期」と書かれています。

旧長期損害保険料として申告できるのは、次の5つを全部満たす契約だけです。
  1. 平成18年12月31日までに締結した契約であること
  2. 満期返戻金を支払う旨の特約のある契約(またはこれに準ずる政令で定める契約)であること
  3. 保険期間または共済期間が10年以上であること
  4. 平成19年1月1日以後に、その損害保険契約等の変更をしていないこと
  5. 保険期間または共済期間の始期が平成19年1月1日以後のものでないこと

契約が平成18年中でも、補償の始まりが平成19年1月1日以後なら対象外です。

※ 5つ目は条文(平成18年法律第10号 附則10条2項の柱書き)のかっこ書きです。国税庁のタックスアンサーは、1つ目のかっこ書きに畳んで3要件として示しています。

控除額の式は、所得税と住民税で金額の区切りが違います。

所得税の控除額

年間の旧長期損害保険料所得税の控除額
10,000円以下支払額の全額
10,000円超 20,000円以下支払額×1/2+5,000円
20,000円超15,000円(上限)

住民税の控除額

年間の旧長期損害保険料住民税の控除額
5,000円以下支払額の全額
5,000円超 15,000円以下支払額×1/2+2,500円
15,000円超10,000円(上限)

所得税の式は、条文(附則10条2項2号ロ)では「1万円と、合計額から1万円を控除した金額の2分の1に相当する金額との合計額」と書かれています。国税庁のタックスアンサーと保険料控除申告書は同じものを「支払金額×1/2+5,000円」と書いており、どちらも同じ値になります(10,000+(x−10,000)÷2 = x÷2+5,000)。

一つの契約が両方に該当するとき

一つの損害保険契約が、地震保険料と旧長期損害保険料のどちらの区分にも該当することがあります。積立火災保険に地震保険を付帯しているようなケースです。このとき、両方を足して申告することはできません。どちらか一方の区分でしか控除を受けられません(所得税=平成18年法律第10号 附則10条3項、住民税=平成18年法律第7号 附則5条6項)。

国税庁は「納税者の選択により」と書くだけで、どちらが得かは示しません。どちらが有利かは金額しだいです。旧長期は上限が低い代わりに少額でも控除額が大きくなりやすく(5,000円払えば5,000円まるごと控除)、地震保険料は支払額の全額が控除される代わりに上限が高い(5万円まで)という違いがあるためです。上の計算機でチェックを入れ、出てきた2つの欄にその契約の金額を入れると、どちらで申告した方が何円得かを計算します。

よくある質問

地震保険料控除は最大でいくら戻りますか?

控除額の上限は所得税5万円・住民税2万5千円で、実際に安くなる金額は課税所得400万円の人で年12,710円が上限のめやすです。控除額の5万円がそのまま戻ってくるわけではありません。内訳は、所得税が5万円×税率20%=10,000円、復興特別所得税がその2.1%の210円、住民税が2万5千円×10%=2,500円です。税率が10%の人なら年7,605円になります。

住民税の控除額も所得税と同じ5万円ですか?

違います。住民税は支払った地震保険料の2分の1が控除額になり、上限も2万5千円です。所得税は支払額の全額で上限5万円なので、式も上限も別物です。たとえば年間3万円の地震保険料なら、所得税側の控除額は3万円、住民税側は1万5千円です。所得税の式で住民税を計算すると控除額を2倍に見積もることになるので注意してください。根拠は地方税法34条1項5号の3・314条の2第1項5号の3です。

旧長期損害保険料とは何ですか。まだ使えますか?

平成18年12月31日までに締結した一定の長期の損害保険契約の保険料で、今も地震保険料控除の対象にできます。平成18年の税制改正で廃止された損害保険料控除の経過措置です。締結日・満期返戻金・保険期間10年以上など、5つの要件を全部満たす契約に限ります。控除額は所得税で最高1万5千円、住民税で最高1万円です。控除証明書に「旧長期」と記載されています。

控除証明書に地震保険料と旧長期損害保険料の両方が書いてあります。どちらで申告しますか?

一つの契約が両方の区分に該当する場合は、どちらか一方でしか控除を受けられません。納税者が選べますが、どちらが得かは金額しだいです。旧長期は上限が低い(所得税1万5千円)代わりに少額でも控除額が大きくなりやすく、地震保険料は支払額の全額が控除される代わりに上限が5万円と高いという違いがあるためです。上の計算機でチェックを入れて両方の金額を入れると、どちらで申告した方が何円得かを計算します。

地震保険料をたくさん払えばそれだけ控除も増えますか?

増えません。所得税は5万円、住民税は2万5千円で頭打ちになります。しかもこの上限は地震保険料と旧長期損害保険料を合計した後の上限と同じ金額なので、地震保険料だけで5万円に達している人は、旧長期損害保険料の控除証明書を追加で出しても控除額は1円も増えません。複数年分をまとめて払った長期契約の場合は、支払った年に全額を申告するのではなく、保険会社が発行する控除証明書に書かれた「その年分」の金額を申告します。

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