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小規模企業共済 節税シミュレーター

課税される所得金額と月額掛金を入れるだけで、小規模企業共済の掛金による年間の節税額(所得税・復興特別所得税・住民税の減少)を自動計算します。掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除。国税庁の所得税速算表で計算します。

年収や売上ではありません(課税される所得金額の見つけ方)。月額掛金は1,000〜70,000円の範囲・500円きざみです。

小規模企業共済の掛金は、払った全額が所得控除になります。課税される所得金額500万円の人が上限の月70,000円(年84万円)を払うと、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて年間255,528円の節税になります(掛金の30.4%)。

小規模企業共済は、個人事業主や小さな会社の役員が「自分の退職金」を積み立てる国の制度です。以下は一般的な計算方法の説明であり、個別の税務相談ではありません。

使い方 — 「課税される所得金額」の見つけ方

入力するのは今回の掛金控除前の課税所得です。年収・売上とは異なり、基礎控除等の他の所得控除を引いた額です。

月額掛金は1,000円から70,000円まで・500円きざみで自由に決められます(既定は30,000円)。計算機は入力した掛金の年額(月額×12)を所得控除として、1年あたりの節税額を出します。月額70,000円を12か月払う場合の年額は84万円です。

この計算機の前提

将来の共済金を試算するには

将来の受取額は、中小機構の共済金試算シミュレーションで確認できます。この計算機が扱う年間の税負担減少に加え、公式試算では将来の共済金も試算できます。公式試算の共済金は税引前で、加入後の節税額は掛金を1年間払い込む前提です。

公式試算の税制は令和6年10月時点が基準です。この計算機の令和8年分とは基準が異なり、公式試算も将来の給付額・税額を保証するものではありません。

課税所得・掛金別の節税額 早見表

課税される所得金額と月額掛金の組み合わせで、1年あたりの節税額がどう変わるかの早見表です。所得税(速算表)+復興特別所得税(所得税の2.1%)+住民税所得割(概算10%)の合計で、いずれも上の計算機と同じ計算です。かっこ内は掛金に対する節税率です。

課税される所得金額月1万円
(年12万円)
月3万円
(年36万円)
月5万円
(年60万円)
月7万円
(年84万円・上限)
195万円18,126円
(15.1%)
54,378円
(15.1%)
90,630円
(15.1%)
126,882円
(15.1%)
300万円24,252円
(20.2%)
72,756円
(20.2%)
121,260円
(20.2%)
169,764円
(20.2%)
500万円36,504円
(30.4%)
109,512円
(30.4%)
182,520円
(30.4%)
255,528円
(30.4%)
700万円38,036円
(31.7%)
111,044円
(30.8%)
184,052円
(30.7%)
257,060円
(30.6%)
900万円40,180円
(33.5%)
120,539円
(33.5%)
200,898円
(33.5%)
281,258円
(33.5%)

同じ掛金でも、課税所得500万円の人と195万円の人では節税額が倍以上違います。課税所得が高い人ほど、上限まで掛けるうまみが大きいことがわかります。

掛金控除前の課税所得500万円、月7万円を12か月払い、住民税も全額控除が効く前提なら、年84万円の積立に対する税負担減少は概算255,528円です。還付される額を意味せず、源泉徴収・予定納税の状況によって納付額の減少となる場合もあります。

課税される所得金額 500万円・月70,000円(年84万円)の掛金の内わけ ※幅は金額比 実質の自己負担 584,472円 税負担の減少 255,528円 節税 255,528円 の内わけ: 所得税 168,000円 住民税 84,000円 復興 3,528円 → 掛金 840,000円は「自分の退職金」として積み立てられ、そのうえで税負担が概算 255,528円 減る。 ※ 掛金の全額が小規模企業共済等掛金控除。所得税は速算表・住民税は所得割10%の概算。
課税所得500万円・上限掛金の例。掛金84万円は積み立てつつ、掛金の約3割にあたる255,528円ぶん、税負担が減る(概算)。

節税の仕組み — 掛金は全額が「所得控除」

小規模企業共済の掛金は、その全額が「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除になります(国税庁 No.1135)。所得控除とは、税率をかける前の課税所得から差し引ける金額のこと。所得税・住民税それぞれの課税所得が不足すれば全額の効果は生じません(この計算機の前提)。

年間の節税額 = 所得税の減少 + 復興特別所得税の減少(所得税の2.1%)+ 住民税の減少(所得割の概算10%)

所得税は課税所得が高い人ほど高い税率(5%〜45%の超過累進)がかかるので、同じ掛金でも、課税所得が高い人ほど節税額が大きくなります。

掛金は所得控除。必要経費とは事業税などへの効果が異なる

掛金は事業の損金や必要経費にはなりません(中小機構)。あくまで個人の所得控除で、確定申告では経費欄ではなく所得控除欄に書きます。法人の役員が加入した場合も、法人の経費ではなく役員個人の控除です。「経費で落とす」のとは扱いが違いますが、課税所得を下げて税金を減らすという結果は同じです。

掛金の範囲と変更 — 月1,000〜70,000円

掛金月額は1,000円から70,000円まで、500円単位で設定できます。月額70,000円を12か月払う通常年額は84万円です。1年以内の前納掛金も支払年の控除対象となるため、84万円は所得控除の絶対上限ではありません。この計算機は前納を含めない月額×12の試算です。掛金のルールは次のとおりです(中小機構)。

項目内容
掛金月額1,000円〜70,000円の範囲で、500円単位
変更加入後も月に1回に限り、増額・減額できる(同月中の再変更は不可)
納付方法本人名義の口座から振替。月払い・半年払い・年払いから選べる
振替日毎月18日(土日祝なら翌営業日)
前納1年以内の前納掛金も、その年の所得控除にできる

「増やして節税、苦しい年は減らす」ができる

掛金は月1回まで自由に増減できるので、利益が出た年は掛金を増やして節税し、資金繰りが苦しい年は下限の1,000円まで減らすといった調整が可能です。さらに12月にその年の分をまとめて前納すれば(1年以内の前納)、払った年の所得控除に間に合います。所得が読めない自営業・フリーランスと相性のよい仕組みです。

節税額の計算方法

この計算機は、掛金を引く前と引いた後の税額の差を節税額としています。控除で税率区分をまたぐ場合も、速算表による控除前後の所得税額を比較します。分離課税や高額所得の追加課税、税額控除等はこの試算に含めません。手順は次のとおりです。

  1. 所得税の減少:速算表で「課税所得の税額」と「課税所得−年間掛金の税額」を出し、その差を取る。
  2. 復興特別所得税の減少は、令和8年分の基準所得税額に2.1%を掛けた控除前後の税額の差です。この計算機は令和8年分の試算です。令和9年分以後の税制は、この試算から算出しません。
  3. 住民税の減少:所得割を一律10%として、年間掛金×10%で概算する。

この3つの合計が年間の節税額です。所得税の速算表(課税所得に応じた税率と控除額)は次のとおりで、計算機はこの表を読んで計算しています。

課税される所得金額税率控除額
1,000円 〜 194万9,000円5%0円
195万円 〜 329万9,000円10%97,500円
330万円 〜 694万9,000円20%427,500円
695万円 〜 899万9,000円23%636,000円
900万円 〜 1,799万9,000円33%1,536,000円
1,800万円 〜 3,999万9,000円40%2,796,000円
4,000万円 以上45%4,796,000円

たとえば課税所得500万円は20%の段にいます。ここから掛金84万円を引くと416万円で、まだ同じ20%の段にとどまるため、所得税は「84万円×20%=168,000円」減ります。これに復興特別所得税3,528円(168,000円×2.1%)と住民税84,000円(84万円×10%)を足した255,528円が節税額です。

共済金の額が決まる仕組み

共済金A・Bや準共済金は、任意の利回りで積立計算するのではなく、掛金の納付月数と共済金の種類に応じた基本共済金で決まります。基本共済金は法令で定められた固定額で、付加共済金がある場合は別途加算されます。

中小機構の掛金月額1万円を20年納付した例では、基本共済金は共済金Aが2,786,400円、共済金Bが2,658,800円です。A・Bの区分は請求事由によって異なります(共済金等請求・解約)。

受け取るときの税金

共済金の受け取りには、通常の所得より軽い課税の仕組みが用意されています(中小機構)。税金の扱いは、受け取り方で次のように変わります。

受け取り方税金の扱い
一括で受け取る共済金(死亡以外)・準共済金の一括は退職所得扱い。死亡共済金はみなし相続財産
分割で受け取る公的年金等の雑所得扱い(公的年金等控除が使える)
一括と分割の併用併用は共済金A・B、死亡以外、請求事由発生日に60歳以上、総額330万円以上(一括30万円以上・分割300万円以上)が必要

共済金等の受給可否・種類は、請求事由や掛金納付月数で変わります。満期や満額はありません。共済金の一括受け取りには退職所得控除、分割受け取りには公的年金等控除が適用されます(死亡共済金を除く)。

支払時・受取時の他の所得等によって負担が変わるため、受取時の税負担が常に軽くなるとは限りません。

解約手当金の所得区分は、中小機構「共済金等請求・解約」の税法上の取扱いで確認してください。受け取り時の具体的な税額は、退職所得控除・公的年金等控除の額や他の所得によって変わるため、実際の金額は税理士・お住まいの税務署でご確認ください。

加入できる人

小規模企業共済に加入できるのは、個人事業の事業主とその共同経営者、および小規模企業を経営する会社などの役員です(中小機構)。業種ごとに常時使用する従業員数の上限などの要件があり、加入資格は事業の形態(個人事業主・共同経営者・会社役員)によって細かく定められています。自分が対象かどうかは、中小機構の加入資格ページで事業形態を選んで確認してください。

会社員(給与所得だけの人)は原則対象外

この制度は小規模な事業の経営者・役員のための退職金制度です。勤め先から給与だけを受け取る会社員は原則として加入できません。給与所得者が掛金の全額所得控除で似た節税をしたい場合は、iDeCo(個人型確定拠出年金)が候補になります(iDeCoの掛金も同じ小規模企業共済等掛金控除の対象です)。副業が事業所得の規模になっているかなど、加入資格は必ず一次情報で確認してください。

始める前に知っておく注意点

節税メリットが大きい一方で、次の点は加入前に理解しておくべきです(中小機構)。

逆に言えば、長く続けられる範囲の掛金で、退職・廃業まで積み立てるのが基本の使い方です。無理のない月額から始め、利益の出た年に増額していく——上の計算機で、掛金を変えたときに節税額がどう動くかを試してみてください。

手取り計算機で、いまの手取りと社会保険料を確かめる

急な資金需要と契約者貸付

急に資金が必要になったときには、解約以外に契約者貸付という手段もあります。一般貸付と、特別な事情に対応する特別貸付があり、どちらも納付済みの掛金から算定される貸付限度額内での借入れです。掛金を自由に引き出す仕組みではありません。

よくある質問

小規模企業共済でいくら節税できますか?

課税される所得金額500万円の人が上限の月70,000円(年84万円)を払うと、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて年間255,528円の節税になります(掛金の30.4%)。同じ所得でも掛金が少なければ節税額もほぼ比例して小さくなり、月30,000円(年36万円)なら109,512円です。実際の税負担の差は、税額控除や住民税の非課税・課税所得不足などによっても変わります。

掛金はいくらから始められますか?

月額1,000円から70,000円までの範囲で、500円きざみで自由に決められます。加入後も月に1回に限り増額・減額でき、1年以内の前納掛金もその年の所得控除にできます。掛金は共済契約者本人名義の口座から毎月18日(休日なら翌営業日)に振り替えられ、月払いのほか半年払い・年払いも選べます。

払った掛金は経費になりますか?

なりません。掛金は事業上の損金や必要経費には算入できず、あくまで個人の「小規模企業共済等掛金控除」として課税所得から差し引きます。法人の役員が加入した場合も、法人の経費ではなく役員個人の所得控除です。所得税の課税所得を下げる効果はありますが、事業所得自体を減らす必要経費とは異なり、個人事業税への効果も同じではありません。

受け取るときに税金はかかりますか?

課税対象になりますが、控除等により納税額がゼロの場合もあります。死亡以外の共済金の一括受取りは退職所得、分割は公的年金等の雑所得です。死亡共済金は遺族のみなし相続財産となります。各控除や他の所得によって税額が変わり、負担が軽くなることを一律には保証できません。

課税される所得金額とは何ですか?

確定申告書に載る「課税される所得金額」で、所得から基礎控除・扶養控除・社会保険料控除などをすべて引いた後の、税率をかける直前の金額です。年収でも、事業の売上でもありません。確定申告書の課税所得に今回の掛金控除が含まれる場合は、そのまま使わず控除前の課税所得を計算して入力します。源泉徴収票にはこの名前の欄がないので、会社員は「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いた額を使ってください。

出典

小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく掛金等を支払った場合、その支払った金額について所得控除が受けられる(=全額所得控除)。iDeCo(確定拠出年金)の掛金も同じ控除の対象。

課税される所得金額に応じた税率(5%〜45%の超過累進)と控除額の速算表。本ツールの所得税の計算はこの速算表による。

掛金月額は1,000円〜70,000円の範囲で500円単位。掛金は全額を小規模企業共済等掛金控除として所得から控除でき、1年以内の前納掛金も同様に控除できる。掛金は事業上の損金・必要経費には算入できない。掛金月額は加入後も月に1回に限り増減できる。振替日は毎月18日(休日なら翌営業日)。

満期・満額はない。分割・併用は共済金A・Bで死亡以外、請求事由発生日に60歳以上などの要件があります。分割は300万円以上、併用は330万円以上(一括30万円以上・分割300万円以上)が必要です。死亡以外の共済金の一括は退職所得、分割は公的年金等の雑所得、死亡共済金はみなし相続財産です。

加入には主たる事業の常時使用従業員数が建設・製造・運輸・不動産・農業・宿泊娯楽等で20人以下、商業やその他サービス業で5人以下などの要件があります。兼業の給与所得者等は対象外です。共同経営者も経営上の重要な意思決定または資金負担と報酬等の要件があり、事業主1人につき2人までです。会社等の役員にも所定の加入要件があります。

解約手当金は掛金納付月数が12か月未満だと受け取れず、掛金区分ごとの掛金納付月数が240か月を下回ると解約手当金が掛金合計額を下回ることがある。

掛金控除の計算例は令和8年分の総合課税の速算表による概算です。制度の解説は各出典の対象範囲による一般的な情報であり、個別の事案への助言ではありません。住民税の減少は所得割を一律10%とした概算で、均等割・調整控除などは含みません。受け取り時の税額は退職所得控除・公的年金等控除の額や他の所得によって変わります。実際の加入資格・税額は中小機構および税理士・税務署でご確認ください。

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