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医療費控除のやり方|領収書・通知の集計から申告・保存まで

医療費控除は、領収書・通知を集める→補填金を照合する→明細を集計・入力する→確定申告する→書類を保存するの順で進めます。給与所得がある人は、勤務先の源泉徴収票も申告書の入力に使います。

先に手元の資料に合う入力方法を確認します。方法によって、明細書の作り方と申告後に残す書類が変わります。

この記事は通常の医療費控除の申告手順を扱います。控除額・還付額の計算と対象費用は医療費控除はいくらから受けられるかへ。操作の説明は、公表済みの令和7年分の作成コーナーの案内を参照しています。令和8年分を申告する際は、その年分の案内で画面を確認してください。

申告までに用意するものと作業の順序

まず領収書や医療費通知、給付明細をそろえ、補填を照合してから集計・入力します。その後、申告し、必要な資料を保存します。医療費の合計を先に電卓で出すより、入力の根拠になる資料をそろえると、後から確認しやすくなります。次の表は通常の医療費控除の準備表です。

工程手元に置く資料終わったときの状態
収集領収書、医療費通知・通知データ支払年と実際に負担した人が分かる
補填の照合保険金・高額療養費などの給付明細どの医療費に対する給付か分かる
集計・入力通知にない費用の領収書、集計データ通知分と領収書分が重複していない
申告申告書、医療費控除の明細書など選んだ方法で必要書類を提出した
保存申告書の控え、保存対象の通知・領収書入力根拠と提出の記録をたどれる
医療費控除の申告は、資料収集から入力と提出を経て保存へ進む 資料を集める通知・領収書補填を照合給付先の医療費集計・入力重複を除く申告書・明細書を提出提出記録と根拠資料を保存
途中のデータ保存で止めず、提出と保存物の確認まで進める。

給与所得がある人は源泉徴収票を入力用に用意します。本人確認・電子申告の認証に必要なものは、確定申告の必要書類とスマホ申告の準備で確認できます。

領収書を支払年と負担者で分ける

集めるのは、申告する本人が、自分または生計を一にする配偶者・その他の親族のために支払った医療費の資料です。受診した人と支払った人を混同せず、実際に支払った年で分けます。未払い分は、現実に支払った年の対象になります。

家族の領収書をまとめるときも、申告時に自由に負担者を付け替える扱いにはしません。通知に家族分が載っていても、本人が負担した医療費の確認が先です。

作業用の置き場は「通知で入力する分」「領収書から入力する分」「対象か確認する分」に分けると整理できます。これは入力漏れを防ぐための仕分け例で、控除対象を判定する区分ではありません。対象費用の確認は既存記事の対象・対象外の表へ進みます。

紙の「医療費のお知らせ」は記載内容を見る

紙通知の確認項目は、被保険者等の氏名、療養年月、受診者の氏名、医療機関等の名称、支払額、保険者等の名称です。後期高齢者医療広域連合の通知では、受診者の氏名は不要です。

欠落を補完した通知を使う場合も、その医療費の領収書は保存します。通知という名前だけで領収書を処分せず、国税庁の医療費のお知らせに関する説明で確認してください。保存期間は保存の節にまとめています。

補填金を医療費と対応させる

医療費を補う保険金等は、その給付の目的となった医療費を上限に差し引きます。超えた分を他の医療費から引きません。給付明細を見ながら、集計前の資料に対応する医療費をメモすると、申告後も内訳を説明しやすくなります。

高額療養費などの入金が後日になるときも、未入金だから差引額なしとは限りません。医療費を補填する保険金等が申告時に未確定の場合は、見込額で計算します。後日、確定額が見込額と異なれば、修正申告または更正の請求で訂正します(国税庁の未確定補填金の説明)。

作業メモには、給付の対象、見込額を置いた根拠、確定額を確認する資料を残します。医療費を補わない給付まで一括して差し引かないよう、給付の種類の区別は補填金の扱いで確認できます。

通知と領収書に合わせて入力方法を選ぶ

手元の通知や領収書に合わせて入力方法を選びます。通知データがある場合も、通知にない医療費は領収書等で確認して追加します。同じ支出を通知分と領収書分の両方へ入力しないよう、入力を終えた資料に印を付けて照合します。

次の表は、令和7年分の作成コーナーで通常の医療費控除を入力する場合の区分です。紙の医療費通知は、必要事項を備えたものを使います。根拠は国税庁「入力方法の選択」です。

持っている資料入力の進め方確認すること
医療費通知(XML)対応するデータを読み込む通知にない対象医療費は別に入力
紙の医療費通知通知の合計額等を入力する提出・保管する資料を確認
医療費の領収書受診者と病院・薬局等ごとに入力する通知で入力済みの支出を除く
医療費集計フォーム入力・保存したフォームを読み込む読込後の明細と手元資料を照合
作成済み明細書支払額・補填額の合計額のみ入力する経路もあるこの経路では明細書を別途書面で提出

受診者と支払先の組合せごとに集計する

領収書から入力するときは、受診者と病院・薬局などの支払先ごとに金額をまとめられます。同じ病院でも受診者が違えば分けます。補填金は先に対応させ、通知で入力した医療費を重ねないようにします。

以下は、通常の医療費控除の対象になる費用を申告者本人が支払った仮定例です。同じ支払年、通知への計上なし、補填金なしとし、受診者・支払先ごとの集計だけを示します。控除額や還付額の計算例ではありません。

受診者・支払先領収書の内訳集計額
本人・A医院12,000円+8,000円20,000円
同一生計の子・A医院6,000円6,000円

病院名だけで家族分を合算するのではなく、受診者との組合せを残すのがこの例のポイントです。確認用のメモには元の領収書へ戻れる日付なども残します。

通常の医療費控除で件数が多い場合は集計フォームを使う

通常の医療費控除では、国税庁の医療費集計フォームに入力・保存したデータを、作成コーナーの医療費控除入力画面で読み込めます。任意に作った表計算ファイルをそのまま読み込む説明とは異なります。

国税庁の医療費集計フォームは、セルフメディケーション税制には利用できません。特例を選ぶ場合は、セルフメディケーション税制の申告書類を確認します。

合計額だけの入力では明細書の提出が残る

作成済み明細書を基に合計額のみを入力する経路では、作成コーナーで明細書が作成されません。この経路を選んだ場合は、e-Taxで申告しても、自分で書面作成した医療費控除の明細書を別途提出します。

領収書からの入力や集計フォームの読込みで明細書が自動作成される経路とは区別してください。合計額が計算できたことと、提出用の明細がそろったことは別の確認です。

申告内容と提出書類を確認する

通常の医療費控除の入力を終えたら、受診者・支払先の明細、支払額、医療費を補填する金額を手元資料と照合します。通知の読込み後に領収書分を加えた場合は、同じ支出の二重入力がないかを確認します。

医療費控除の情報を入力するだけで申告全体が終わるわけではありません。給与所得がある人は源泉徴収票を使い、収入や他の所得控除なども含めて申告書を作ります。所得・控除の全体を入力する流れは確定申告のやり方で確認できます。

e-Taxで送信した後は、受信通知で税務署への到達を確認します。受信通知に表示される提出先、受付日時、受付番号、税目等を控えます。申告書の途中データを保存しただけの状態とは分けて確認します(国税庁e-Taxの受付日時の確認方法)。

書面で提出する場合は、印刷した申告書と明細書、選んだ入力方法で必要になる通知等を確認します。郵送・窓口の提出方法や期限は確定申告書の提出、還付申告の時期は還付申告へ進んでください。

申告方法に合わせて通知・領収書を保存する

e-Taxを使えば医療費の資料を全部捨てられる、という扱いではありません。通知を紙で入力したのか、XMLデータを申告書とともに送信したのかで、残すものを確認します。

次の表は、令和7年分の通常の医療費控除の入力方法について、国税庁の作成コーナー案内が示す提出・保管の違いです。対象は必要事項を備えた通知です。保存期間と例外は表の下で確認できます。

申告方法・資料通知に記載された分通知にない分
e-TaxでXML通知を申告書とともに送信送信した通知データと、その記載分の領収書は保管不要追加入力した医療費の領収書を保管
紙通知入力・e-Tax申告入力に使った通知原本を保管追加入力した医療費の領収書を保管
紙通知を使い書面で申告通知原本を提出追加入力した医療費の領収書を保管
領収書・集計フォーム通知を使わず領収書から入力した分は領収書を保管入力に使った領収書を保管

紙通知を入力してe-Tax申告した原本や、領収書から入力した分の領収書は、国税庁の案内に従い確定申告期限等から5年間保管します。延長等の例外は下の注を確認してください。通知の記載欠落を補完した場合も、その医療費の領収書を同じ扱いで保存します。

通常の確定申告では、明細書に記載した医療費の領収書について、確定申告期限の翌日から起算した保存期間の満了前6か月以内に更正の請求をした場合、請求日から6か月を経過する日まで提示・提出を求められる期間が延びます。根拠は所得税法120条です。還付申告の起算日等は還付申告の手続きで確認してください。

書面申告でXML通知を読み込む場合は、国税庁の指定システムで作った印刷書面を提出するか、その代わりに該当分の領収書を保管します(書面提出の案内)。

申告書・明細書の控え、読込みに使ったデータ、照合メモは年分ごとにまとめると、補填金が後から確定したときも見直せます。e-Taxの受信通知は保存期間を過ぎると削除されるため、提出記録も手元に残します。

最後は明細・提出・保存物を確認する

申告を終える前に、明細の重複、補填金、提出書類、保存物を確認します。

集計した医療費・補填金から控除額の目安を計算する

よくある質問

医療費通知がなくても申告できますか?

領収書から医療費控除の明細書を作成できます。受診者と病院・薬局等ごとに集計し、申告に使った領収書は保存します。通知を使う場合の区分と保存期間は本文の表で確認できます。

医療費を補う保険金の額が未確定の場合はどうしますか?

医療費を補填する保険金等が申告時に未確定なら、見込額に基づいて計算します。後日、確定額が見込額と異なれば、修正申告または更正の請求で訂正します。

医療費の合計額をe-Taxで送れば明細書は不要ですか?

不要にはなりません。作成済みの明細書に基づき合計額のみを入力する経路では、明細書を別途書面で提出します。領収書から入力して明細書を自動作成・送信する経路とは異なります。

紙の医療費通知をe-Taxで入力したら原本は捨ててよいですか?

入力に使った紙の通知原本を保存します。医療費通知のXMLデータを申告書とともにe-Tax送信した場合の保管不要の扱いとは区別します。保存期間は本文の保存の節を確認してください。

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出典

本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務相談には応じられません。実際の適用や申告内容の判断は、所轄税務署・税理士にご確認ください。

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