住民税はいつから?初めて払う人の課税・天引き開始の時系列
給与所得等の住民税は、所得が生じた年の翌年度に課税されます(翌年1月1日に国内に住所があり、非課税でない人)。新卒でも入社前のアルバイト所得で課税される場合があり、前年所得が非課税なら支払は始まりません。
まず、初めて給与収入が生じた年と、納める年度を分けて見てください。この記事は国内に住所がある人の給与所得等に係る住民税を扱い、退職金の分離課税や預金利子等の税は扱いません。
初めての収入から支払開始まで
次は、2025年に初めて給与収入を得た人の設例です。2026年1月1日に国内に住所があり、前年所得が非課税に当たらない場合を示します。給与特別徴収の税額通知は通常の期限までに受け取るものとします。
| 時点 | 何が決まるか | 見るもの |
|---|---|---|
| 2025年の給与所得 | 翌年度の住民税の計算のもとになる | 給与の源泉徴収票など |
| 2026年1月1日の住所 | 住所に基づく住民税の課税先が決まる | その日の住所地 |
| 2026年度の課税 | 前年の所得に対する住民税額が決まる | 住民税の税額通知書 |
| 2026年6月の給与天引き | 通知された住民税の徴収が始まる | 給与明細の住民税欄 |
この設例のように、給与からの住民税は、収入を得た年と支払う年度がずれます。入社から一定期間が過ぎれば自動的に始まる、という制度ではありません。
新卒でも入社年から課税される場合
新卒というだけで入社年の住民税が免除されるわけではありません。入社前年のアルバイトなども含めて、所得と非課税の要件を確認します。
課税年度と同じ年の1月1日に国内に住所がある人が、下の確認表の対象です。
| 所得・条件を確認する時点 | 課税・支払の扱い |
|---|---|
| 入社前年の所得がなく、均等割・所得割とも非課税 | 給与所得等に係る住民税の支払は始まらない |
| 入社前年にアルバイト等の所得があり、非課税に当たらない | 入社した年から課税される。徴収方法は通知で確認する |
| 入社した年の所得も非課税の範囲 | 翌年度も、その所得に対する住民税の支払は始まらない |
非課税の判定は、均等割と所得割を分けて確認します。自治体の限度額、扶養の状況、本人の障害・未成年・寡婦・ひとり親などの区分によって要件が異なるため、年収の数字だけで決めないでください。
具体的な金額の見方は住民税非課税のボーダーへ。適用年度・地域・本人条件を、住所地の自治体の案内と照らし合わせます。
給与天引きと普通徴収の開始時期
初回の徴収月は税額通知書で確認します。普通徴収の初回納期は、課税する自治体の条例と納税通知書で確認します。
給与天引きは支給される月を見る
給与天引きは、勤務した月ではなく給与の支払時に行われます。初回の金額と徴収月は、会社から受け取る住民税の税額通知書で確認してください。
給与特別徴収の期間は、勤務先が5月31日までに税額通知を受け取った場合、6月から翌年5月までです(少額・給与支払終了時は別扱い)。
勤務先が給与特別徴収の税額通知を5月31日後に受け取った場合は、通知月の翌月から徴収します。特別徴収税額が均等割額相当以下なら、最初の徴収月に全額を徴収します。給与支払終了時の徴収停止・一括徴収などは地方税法第321条の5で定められています。
会社の届出・毎月の納入は住民税の特別徴収で扱っています。
自分で納める普通徴収は通知書の納期限を見る
普通徴収の初回納期は、課税する自治体の条例と納税通知書で確認します。給与から引かれていなくても、本人に普通徴収の通知書が届いていないか確かめてください。
横浜市では、令和8年度の個人市民税・県民税・森林環境税の普通徴収第1期の納期限は令和8年6月30日です(市長が特別事情で別納期を定めた場合を除く)。
これは全国共通の期限ではありません。横浜市の例は市税条例の普通徴収の納期と令和8年度の市税納期カレンダーで確認できます。
普通徴収の納期には、税額が均等割額相当以下の場合や特別事情がある場合の別扱いがあります。納税通知書で自分の納期限を確認してください。
引っ越したときの住所地と確認先
住所に基づくその年度の住民税は、課税年度の年の1月1日の住所地で課税されます。就職を機にその後引っ越しても、その年度の課税先が転居先に変わるわけではありません。
住所地以外の市区町村にある事務所・事業所・家屋敷の均等割は、その所在地でも別に判定します。
通知が見当たらないときは、会社の給与担当に天引きの通知の有無を確認します。課税年度の年の1月1日の住所地の自治体には、課税年度と前年所得を伝えて確認します。退職・転職による途中の変更は退職後の住民税で確認してください。
手取り計算機で給与の控除を確かめる 住民税の月額は税額通知書と照合してください。前年所得が違うと、同じ月給でも住民税が変わることがあります。確認する順番は、前年所得、非課税の要件、税額通知書です。入社した年だけで決めず、どの年の所得かと納め方を税額通知書で確かめてください。
よくある質問
新卒なら入社年の住民税はかかりませんか?
かかる場合があります。入社した年の1月1日に国内に住所がある人は、入社前年のアルバイト所得などが非課税の範囲を超える場合、入社した年から課税されます。均等割・所得割の両方が非課税に当たるなら、給与所得等に係る支払は始まりません。
働き始めた翌年度には、住民税がかかりますか?
働き始めた年の所得が均等割・所得割とも非課税となる要件を満たすなら、その翌年度も給与所得等に係る住民税の支払は始まりません。均等割と所得割の両方について、住所地の自治体の限度額と本人の条件を確認します。
給与から住民税が引かれていなければ、支払はありませんか?
天引きがないだけでは判断できません。非課税の場合のほか、普通徴収で本人が納める場合や、給与特別徴収の通知が遅れて開始が後になる場合があります。会社の税額通知書と自治体からの納税通知書を確認してください。
出典
- e-Gov法令検索「地方税法」(個人住民税の納税義務者・前年所得・賦課期日・非課税・徴収)
- 沖縄県「個人県民税に関する県税Q&A」新社会人の住民税
- 横浜市「横浜市市税条例」普通徴収の納期
- 横浜市「令和8年度 市税納期カレンダー」
制度・納期の確認日: 2026年10月28日。時系列表は給与所得が初めて生じた人の設例です。
この記事は一般的な制度の説明であり、個別の税務相談ではありません。実際の課税・納期限は、住所地の市区町村の通知書と案内でご確認ください。