楽天・JEPI vs 楽天・SCHD|カバードコールと高配当株の仕組み・分配・費用を比較
楽天・JEPIは2026年5月11日に設定されたファンドで、2本の基準価額がそろうのは同じ2026年5月11日からです。この記事は終点を月末の2026年9月30日に固定し、2026年5月11日〜2026年9月30日の142日間(約4か月半)を比較期間にしました。2026年5月11日の基準価額で100万円を一括で投資したと仮定し、税引前の分配金を再投資した場合の2026年9月30日時点の評価額(売却前)は、楽天・JEPIが1,036,804円、楽天・SCHD(四半期決算型)が1,055,466円でした。比較期間全体(2026年5月11日〜2026年9月30日)の税引前分配金再投資ベースの最大下落率は楽天・JEPIが-6.53%、楽天・SCHD(四半期決算型)が-7.10%です。比較期間(2026年5月11日〜2026年9月30日)が1年に満たないため、年率換算はしておらず、3年や5年といった長さでの比較もしていません。
投資先のETFの運用が違います。楽天・JEPIの投資先ETFは、交付目論見書によると、米国の株式を保有しつつ株式のコール・オプション(買う権利)を売却する「カバード・コール戦略」を採用しています(資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。同じ資料は、この戦略では原資産が目標水準を超えて上昇した場合でもその上昇分を享受できず、基準価額の上昇が制限される可能性があるとしています。楽天・SCHD(四半期決算型)の投資先ETFは、交付目論見書の2026年2月末現在の情報では、ダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスに連動する投資成果を目指すETFです。決算は楽天・JEPIが年12回(原則として毎月15日で、第1期決算日は2026年7月15日、設定された2026年5月と翌6月の決算はありません)、楽天・SCHDが年4回(原則として2・5・8・11月の各25日)で、どちらも休業日の場合は翌営業日になり、必ず分配を行うものではありません。交付目論見書(使用開始日2026年4月27日)の課税関係の欄には、楽天・JEPIはNISAの対象ではないと書かれています。投資先ETFの報酬を加味した実質的な信託報酬(税込年率)は、交付目論見書の概算で楽天・JEPIが年0.658%程度(投資先ETFの報酬は2026年1月末現在の値)、楽天・SCHD(四半期決算型)が年0.1238%程度(投資先ETFの報酬は2026年2月末現在の値で、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに充当)で、組入状況や運用状況によって変動し、監査報酬などのその他の費用と、有価証券の貸付を行った場合の報酬は含みません。
基準価額は楽天・JEPIと楽天・SCHD(四半期決算型)とも運用会社の公表する分配金再投資基準価額で、どちらも2026年9月30日までのデータです。費用は2026年10月8日に確認した交付目論見書・交付運用報告書・月次レポートの記載です。どちらかの購入や売却を勧めるものではなく、資料で確かめられる事実を並べています。
同じ期間の実績を、分配金再投資で比べる
| 項目(2026年5月11日〜2026年9月30日の142日間。楽天・JEPIの設定日からで、1年未満のため年率換算なし) | 楽天・JEPI | 楽天・SCHD(四半期決算型) |
|---|---|---|
| 比較期間 | 2026年5月11日〜2026年9月30日 | 2026年5月11日〜2026年9月30日 |
| 累積騰落率(比較期間・税引前分配金再投資) | +3.68% | +5.55% |
| 100万円の終了時評価額(売却前・税引前・比較期間・分配金再投資) | 1,036,804円 | 1,055,466円 |
| 比較期間内の最大下落率(税引前分配金再投資) | -6.53% | -7.10% |
最大下落率は、比較期間内のそれまでの高値から、その後の安値までの下落を日次で測った値です。将来の損失の上限ではありません。共通期間が1年未満のため、年率換算と直近1年の欄は載せていません。短い期間の騰落を1年分に引き延ばすと、実際より大きな印象を与えるためです。
目論見書の料率と、総経費率(参考値)を分けて見る
| 項目(2026年10月8日に確認した資料) | 楽天・JEPI | 楽天・SCHD(四半期決算型) |
|---|---|---|
| 信託報酬(税込年率・ファンド本体・貸付時の追加分を除く) | 年0.308% | 年0.1238% |
| 投資先ETF等を加味した実質的な信託報酬(税込年率・交付目論見書の概算で目安。組入状況・運用状況により変動。その他の費用と貸付時の報酬を除く) | 年0.658%程度(投資先ETF年0.35%程度を含む。投資先ETFの報酬は2026年1月末現在) | 年0.1238%程度(投資先ETFの年0.06%程度の報酬は、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに充当。投資先ETFの報酬は2026年2月末現在) |
| 総経費率(年率換算の参考値。原則として購入時手数料(募集手数料)・売買委託手数料・有価証券取引税を含まない。ファンド本体と投資先の費用は計上された期間が異なる場合があり、投資先の費用は概算値の場合がある) | 0.65%(作成対象期間2026/5/11〜2026/7/15) | 0.19%※(作成対象期間2025/8/26〜2026/2/25。投資先ETFにかかる報酬を反映するが、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当) |
| 総経費率の対象期間 | 2026/5/11〜2026/7/15 | 2025/8/26〜2026/2/25 |
| 連動対象・投資対象(交付目論見書の運用方針。資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合がある) | ベンチマークなし(投資先ETFは米国の株式を保有しつつコール・オプションを売却するカバード・コール戦略) | ベンチマークなし(投資先ETFはダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスに連動を目指す。交付目論見書の2026年2月末現在の情報) |
| 為替ヘッジ(交付目論見書の運用方針。資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合がある) | 原則なし | 原則なし |
| 決算(交付目論見書。必ず分配を行うものではない) | 年12回(原則として毎月15日、休業日の場合は翌営業日、第1期決算日は2026年7月15日) | 年4回(原則として2・5・8・11月の各25日。休業日の場合は翌営業日) |
| 設定日 | 2026年5月11日 | 2024年9月18日 |
| 購入時手数料/信託財産留保額 | なし/なし | なし/なし |
総経費率には、原則として購入時手数料(募集手数料)、売買委託手数料、有価証券取引税が含まれません。対象期間と、含まれる費用の範囲をそろえて読む必要があります。
楽天・JEPIの交付目論見書(使用開始日2026年4月27日)は設定前に作られた資料で総経費率の欄が無いため、第1期の交付運用報告書(作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)が載せている年率換算の参考値を載せています。楽天・SCHD(四半期決算型)の総経費率は、交付目論見書の(参考情報)欄に載っている、対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日について年率に直した参考値です。2本の資料とも、これらの値はあくまでも参考であり、実際に発生した費用の比率とは異なると注記しています。
楽天・JEPIの交付目論見書は、投資先ETFの報酬の数値(年0.35%程度)を2026年1月末現在のものとし、今後の投資内容等により変動するとしています。実質的に負担する運用管理費用(年0.658%程度)も概算値で目安であり、実際の組入状況・運用状況によって変動すると書いています。楽天・SCHD(四半期決算型)の交付目論見書は、投資先の報酬の数値を2026年2月末現在のものとし、今後の投資内容等により変動するとしています。同じ目論見書は、楽天・SCHDの実質的に負担する運用管理費用(年0.1238%程度)についても、概算値であり目安で、実際の組入状況・運用状況によって変動すると書いています。
2本の交付目論見書はどちらも、その他の費用・手数料のひとつに貸付有価証券関連報酬を挙げ、有価証券の貸付取引を行った場合は、投資信託財産の収益となる品貸料に0.55(税抜0.5)を乗じて得た額としています。表の信託報酬と実質的な信託報酬は、貸付を行った場合のこの額を含まない率です。
2本の交付目論見書はどちらも、信託事務の処理に要する諸費用、投資信託財産にかかる監査報酬、法定書類の作成・印刷・交付にかかる費用、その他投資信託財産の運営にかかる費用、組入有価証券の売買委託手数料、外貨建資産の保管に要する費用、貸付有価証券関連報酬などを「その他の費用・手数料」とし、原則として受益者の負担として投資信託財産中から支払うと定めています(委託会社がその一部またはすべてを負担する場合があります)。表の信託報酬と実質的な信託報酬は、これらのその他の費用・手数料を含まない率です。2本とも、これらの費用・手数料は運用状況により変動するため、事前に料率や上限額を表示できないと書かれています。
※楽天・SCHD(四半期決算型)の0.19%(作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日の年率換算の参考値で、原則として募集手数料・売買委託手数料・有価証券取引税を含まず、ファンド本体と投資先の費用は計上された期間が異なる場合があり、投資先の費用は概算値の場合があります)には、投資先ETFにかかる年0.06%程度の報酬が反映されていますが、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当しています(詳しくは「実質的な信託報酬と、総経費率の内訳」の節)。
カバード・コール戦略のETFと、配当株の指数に連動するETF
楽天・JEPIは、第1期の交付運用報告書(作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)によると、マザーファンドを通じて、米ドル建ての「JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF」と「JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム・アクティブUCITS ETF」を実質的な投資対象とします(交付目論見書が投資対象として挙げるのもこの2本で、2026年1月末現在の情報であり、今後変更になる場合があり、資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。月次レポート(2026年8月31日作成基準)では、マザーファンドの純資産総額に対する比率は前者が98.1%で、後者は「-」です。交付目論見書によると、投資先のETFは、米国の株式を保有しつつ、株式のコール・オプション(買う権利)を売却する「カバード・コール戦略」を採用しています(資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。交付目論見書の「投資対象ファンドの概要」(2026年1月末現在の情報で、今後変更になる場合があります)は、投資先ETFの運用の基本方針を、米国の大型株とオプションの売却を組み合わせたポートフォリオからインカムを獲得し、株式の配当金とオプションプレミアムを原資として毎月分配を目指す、としています。
交付目論見書と月次レポートの投資リスクの欄は、カバード・コール戦略を、一定の水準以上の株価上昇による値上がり益を放棄する代わりに、コール・オプションの売却によるプレミアム(収益)の獲得を目指す運用手法と説明しています。そのため、原資産である米国株価指数やそれに連動するETF等が目標水準を超えて上昇した場合でも、その上昇分を享受できず、楽天・JEPIの基準価額の上昇が制限される可能性があると書かれています。一方、同じ欄は、投資先ETFに組み入れられた株式の価格が下落した場合は基準価額の下落要因になるとしています。コール・オプションの売却は投資先のETFの中で、株価連動債券を通じて、または直接的に行われ、オプション価格が大きく変動して投資先ETFの基準価額に影響を与える可能性があるとも書かれています。楽天・JEPI自体は、主な投資制限として、株式への直接投資とデリバティブの直接利用を行わないと定めています(資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。
楽天・SCHD(四半期決算型)は、マザーファンドを通じて「シュワブ・米国配当株式ETF」に投資し、交付目論見書の「投資対象ファンドの概要」(2026年2月末現在の情報で、今後変更になる場合があります)によると、このETFはダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスに連動する投資成果を目指します(資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。楽天・SCHDの交付目論見書には、オプションやカバード・コール戦略についての記載がありません。2本とも、交付目論見書上のベンチマークはありません。楽天・SCHDの投資先ETFの銘柄や業種の内訳は、楽天・SCHD vs 楽天・VYMとSBI・SPDR・S&P500高配当 vs 楽天・SCHDでも扱っています。
2026年8月末現在、楽天・JEPIの投資先ETFのうち「JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF」は投資銘柄数が135で、組入1位のマイクロソフトが2.0%、業種別では情報技術が15.4%で最も大きく、ヘルスケアは12.1%です(月次レポートの値で、比率はETFの純資産総額に対する比率)。同じ2026年8月末現在、楽天・SCHDの投資先ETF「シュワブ・米国配当株式ETF」は投資銘柄数が103で、組入1位のメルクが4.8%、業種別ではヘルスケアが21.3%で最も大きく、情報技術は8.7%です(月次レポートの値で、比率はETFの純資産総額に対する比率)。運用の仕組みも組入銘柄も違うため、比較期間(2026年5月11日〜2026年9月30日)の税引前分配金再投資ベースの実績の差は、費用の差だけでは説明できません。
NISAの対象かどうか、信託期間、特化型運用
| 項目 | 楽天・JEPI | 楽天・SCHD(四半期決算型) |
|---|---|---|
| NISA(交付目論見書の課税関係の欄。楽天・JEPIは使用開始日2026年4月27日、楽天・SCHDは使用開始日2026年5月26日の版) | 対象ではない | 成長投資枠(特定非課税管理勘定)の対象(販売会社により取扱いが異なる場合がある) |
| 信託期間(交付目論見書) | 2036年4月14日まで(一定の条件により延長または繰上償還する場合がある) | 無期限(一定の条件により繰上償還する場合がある) |
| 特化型運用の表示(交付目論見書) | あり | 記載なし |
楽天・JEPIの交付目論見書は、投資先のETFに、一般社団法人資産運用業協会規則で定める寄与度が10%を超える、または超える可能性の高い支配的な銘柄が存在するため、特定の銘柄への投資が集中することがあるとして「特化型運用」と表示し、その銘柄のエクスポージャーが投資信託財産の純資産総額の35%を超えないように運用するとしています(資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。同じ箇所は、その銘柄に財政難、経営不振等が生じた場合またはそれが予想される場合には、大きな損失が発生することがあるとも書いています。
2本の交付目論見書の税金の表はどちらも、個人投資者の源泉徴収時の税率として、分配時の普通分配金と、換金(解約)時・償還時の差益(譲渡益)にそれぞれ20.315%としています(楽天・JEPIは2026年1月末現在、楽天・SCHDは2026年2月末現在の記載。課税方法等により異なる場合があり、外国税額控除の適用となった場合は分配時の税金が異なる場合があり、法人の場合は異なり、NISAの対象のファンドを、非課税口座の開設など一定の条件に該当する方がNISAで利用した場合は、一定の額を上限として、毎年一定額の範囲で新たに購入した分から生じる配当所得と譲渡所得が非課税になります)。楽天・SCHD(四半期決算型)の交付目論見書(使用開始日2026年5月26日)は、NISAの「成長投資枠(特定非課税管理勘定)」の対象としたうえで、販売会社により取扱いが異なる場合があるとし、NISAを利用できるのは販売会社で非課税口座を開設するなど一定の条件に該当する方としています。楽天・JEPIの交付目論見書(使用開始日2026年4月27日)は「当ファンドは、NISAの対象ではありません」としており、その理由は書かれていません。
分配金:毎月決算と年4回決算
| ファンド | 決算日(比較期間2026年5月11日〜2026年9月30日のもの) | 分配金(1万口当たり・税引前。過去の実績で、将来の水準を示さない) |
|---|---|---|
| 楽天・JEPI | 2026年7月15日 | 65円 |
| 楽天・JEPI | 2026年8月17日 | 60円 |
| 楽天・JEPI | 2026年9月15日 | 55円 |
| 楽天・SCHD(四半期決算型) | 2026年5月25日 | 90円 |
| 楽天・SCHD(四半期決算型) | 2026年8月25日 | 95円 |
楽天・JEPIの決算日は原則として毎月15日(休業日の場合は翌営業日)で、交付目論見書は第1期決算日を2026年7月15日としています。楽天・SCHD(四半期決算型)の決算日は、原則として2・5・8・11月の各25日(休業日の場合は翌営業日)です。比較期間(2026年5月11日〜2026年9月30日)に決算日が来た分配は楽天・JEPIが3回、楽天・SCHDが2回で、表はその全部です。金額は1万口当たり・税引前の過去の実績で、将来の分配金の水準を示すものではありません。基準価額の水準も決算の回数も違う2本の、1万口当たりの円の金額どうしでは、利回りの高低を比べられません。2本とも、分配金額は収益分配方針に基づいて委託会社が決め、あらかじめ一定の額の分配を約束するものではなく、支払われない場合もあります。
分配金は投資信託の純資産から支払われるので、支払われた金額に相当する分、基準価額は下がります。2本の交付目論見書はどちらも、分配金は計算期間中に発生した収益を超えて支払われる場合があり、その場合は当期決算日の基準価額が前期決算日と比べて下落すること、分配金の水準は必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではないことを書いています。冒頭の比較表の値(比較期間2026年5月11日〜2026年9月30日)は、分配金を受け取らずに税引前のまま再投資したと仮定した値です。
分配金がファンドのどの収益から出たかは、交付運用報告書の分配金の表で確認できます。楽天・JEPIの第1期(作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)では、当期分配金65円(1万口当たり・税込)の内訳は「当期の収益」が65円、「当期の収益以外」が「-」です。同じ表の注では、「当期の収益」は経費控除後の配当等収益と経費控除後の有価証券売買等損益、「当期の収益以外」は収益調整金と分配準備積立金です。楽天・SCHD(四半期決算型)は、交付運用報告書の作成対象期間が2025年8月26日〜2026年2月25日(第4期・第5期)で、この2期の当期分配金85円と90円(1万口当たり・税込)はどちらも「当期の収益」と同額、「当期の収益以外」は「-」です。楽天・JEPIの2026年8月17日・2026年9月15日の決算と、楽天・SCHDの2026年5月25日・2026年8月25日の決算の内訳は、2026年10月8日に運用会社のサイトに掲載されていたこれらの交付運用報告書の作成対象期間より後なので、載っていません。
投資者が受け取る分配金が普通分配金か元本払戻金(特別分配金)かは、ファンドの決算の内訳とは別に、投資者ごとの個別元本(ファンドの購入価額)で決まります。2本の交付目論見書は、個別元本を上回る部分からの分配金を普通分配金、個別元本を下回る部分からの分配金を元本払戻金(特別分配金)とし、分配後の個別元本は元本払戻金(特別分配金)の額だけ減少すると説明しています。
実質的な信託報酬と、総経費率の内訳
楽天・JEPIは国内ファンド分の信託報酬が年0.308%(税込)で、投資先ETFの管理報酬等の年0.35%程度(2026年1月末現在の値で、今後、投資内容等により変動します)を加味した、実質的に負担する運用管理費用が年0.658%程度(税込・交付目論見書の概算で目安であり、組入状況・運用状況により変動。その他の費用と貸付時の報酬を除く)です。楽天・SCHD(四半期決算型)は信託報酬が年0.1238%(税込)で、交付目論見書は、投資先ETFで日々控除される年0.06%程度の報酬(2026年2月末現在の値で、今後、投資内容等により変動します)について委託会社が合理的に見積った相当額をファンドに充当するとし、実質的に負担する運用管理費用を年0.1238%程度(税込・概算で目安であり、組入状況・運用状況により変動。その他の費用と貸付時の報酬を除く)と表示しています。この2つの概算(交付目論見書の税込の料率で、その他の費用と貸付時の報酬を除く)の差は年0.5342ポイント程度で、100万円を1年間一定額で保有すると仮定した目安は約5,342円です。この金額は実際の利益差ではありません。
楽天・JEPIの総経費率は、第1期の交付運用報告書(作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)で年率0.65%です(年率換算の参考値で、原則として募集手数料・売買委託手数料・有価証券取引税を含まず、ファンド本体と投資先の費用は計上された期間が異なる場合があり、投資先の費用は運用会社等より入手した概算値の場合があります)。内訳は、同じ作成対象期間(2026年5月11日〜2026年7月15日)について①このファンドの費用の比率が0.30%、②投資先ファンドの運用管理費用等の比率が0.35%です(年率換算の参考値で、原則として募集手数料・売買委託手数料・有価証券取引税を含まず、①と②は計上された期間が異なる場合があり、②は運用会社等より入手した概算値の場合があります)。作成対象期間は設定日の2026年5月11日から第1期決算日の2026年7月15日までで、1年分の実績ではなく、この期間の費用を年率に直した値です。
楽天・SCHD(四半期決算型)の総経費率は、作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日について年率0.19%です(年率換算の参考値で、原則として募集手数料・売買委託手数料・有価証券取引税を含まず、ファンド本体と投資先の費用は計上された期間が異なる場合があり、投資先の費用は運用会社等より入手した概算値の場合があり、投資先ETFにかかる報酬が反映されていますが、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当しています)。交付運用報告書の内訳は、同じ作成対象期間(2025年8月26日〜2026年2月25日)について①このファンドの費用の比率が0.13%、②投資先ファンドの運用管理費用等の比率が0.06%です(年率換算の参考値で、原則として募集手数料・売買委託手数料・有価証券取引税を含まず、①と②は計上された期間が異なる場合があり、②は運用会社等より入手した概算値の場合があり、②の報酬については、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当しています)。この0.19%(作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日の年率換算の参考値)には投資先ETFにかかる年0.06%程度の報酬が反映されていますが、交付目論見書と交付運用報告書は、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当していると注記しています。2本の総経費率(年率換算の参考値)は作成対象期間が重なっておらず(楽天・SCHDが2025年8月26日〜2026年2月25日、楽天・JEPIが2026年5月11日〜2026年7月15日)、楽天・SCHDには充当の扱いもあるため、0.65%と0.19%の差をそのまま負担の差として読むことはできません。
計算条件と、この比較からは分からないこと
2026年10月8日に取得した日次データを使い、2026年5月11日以降で、2本とも基準価額がある日だけを比べました。この比較は、終点から3年さかのぼった日を起点にするのを既定にしています。ただし楽天・JEPIの設定日(2026年5月11日)が終点の3年前(2023年9月30日)より後なので、2本の基準価額がそろう最初の日であるこの設定日を起点にしました。終点は月末の2026年9月30日に固定しました(取得したデータは2026年10月7日分までありますが、月末で区切っています)。
比較期間の終了時評価額は「100万円×終点の再投資基準価額÷起点の再投資基準価額」で計算しました。基準価額は信託報酬などを差し引いた後の値なので、費用をもう一度引いてはいません。投資者ごとの税金(分配金や換金時の差益にかかる税金)は含めていないため、実際に受け取る手取り額とは異なります。2本とも、交付目論見書の購入時手数料と信託財産留保額は「ありません」と書かれています。
開始日を変えれば実績の差も変わります。この記事は費用・投資対象・下落率を並べるところまでとし、総合順位や購入判断にはまとめていません。総経費率は次の運用報告書が出た時点で、実績は四半期ごとに期間を更新する予定です。
積立額と仮定の年率から将来額を計算するシミュレーターに入れる年率は仮定です。過去の実績が将来も続く前提にはしないでください。
よくある質問
両者の違いは何ですか?
投資先のETFの運用が違います。楽天・JEPIの投資先ETFは、交付目論見書によると、米国の株式を保有しつつ株式のコール・オプション(買う権利)を売却するカバード・コール戦略を採用しています(資金動向や市況動向に急激な変化が生じたとき、投資信託財産の規模によっては、また、やむを得ない事情が発生した場合には、この運用ができない場合があります)。楽天・SCHD(四半期決算型)の投資先ETFは、交付目論見書の2026年2月末現在の情報では、ダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスに連動する投資成果を目指します。決算は楽天・JEPIが原則として毎月15日(第1期決算日は2026年7月15日で、設定された2026年5月と翌6月の決算はありません)、楽天・SCHDが原則として2・5・8・11月の各25日です(どちらも休業日の場合は翌営業日で、必ず分配を行うものではありません)。
カバード・コール戦略で上昇が制限されるとは、どういうことですか?
楽天・JEPIの交付目論見書は、カバード・コール戦略を、一定の水準以上の株価上昇による値上がり益を放棄する代わりに、コール・オプションの売却によるプレミアム(収益)の獲得を目指す運用手法と説明しています。原資産である米国株価指数やそれに連動するETF等が目標水準を超えて上昇した場合でも、その上昇分を享受できず、基準価額の上昇が制限される可能性があるとしています。株式の価格が下落した場合は、基準価額の下落要因になります。
楽天・JEPIはNISAの対象ですか?
交付目論見書(使用開始日2026年4月27日)の課税関係の欄には「当ファンドは、NISAの対象ではありません」と書かれています。楽天・SCHD(四半期決算型)の交付目論見書(使用開始日2026年5月26日)は、NISAの「成長投資枠(特定非課税管理勘定)」の対象で、販売会社により取扱いが異なる場合があるとしています。
楽天・JEPIの分配金は、どの収益から出ていますか?
第1期(作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)の交付運用報告書では、当期分配金65円(1万口当たり・税込)は「当期の収益」が65円で、「当期の収益以外」は「-」です。2026年8月17日と2026年9月15日の決算の内訳は、2026年10月8日に運用会社のサイトに掲載されていた交付運用報告書(第1期・作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)の作成対象期間より後なので、載っていません。投資者ごとに普通分配金になるか元本払戻金(特別分配金)になるかは、その人の個別元本(ファンドの購入価額)で決まり、ファンドの決算の内訳とは別です。
表の評価額は売却して受け取れる金額ですか?
違います。税引前の分配金を再投資した基準価額で計算した売却前の金額で、投資者ごとの税金(分配金や換金時の差益にかかる税金)は含みません。2本とも、交付目論見書の購入時手数料と信託財産留保額は「ありません」と書かれています。基準価額に反映済みの信託報酬を二重に引いてもいません。
費用はどちらが低いですか?
投資先ETFの報酬を加味した実質的な信託報酬(税込年率・交付目論見書の概算で目安)は、楽天・JEPIが年0.658%程度(投資先ETFの報酬は2026年1月末現在の値)、楽天・SCHD(四半期決算型)が年0.1238%程度(投資先ETFの報酬は2026年2月末現在の値で、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに充当)で、どちらも組入状況や運用状況によって変動し、その他の費用と、有価証券の貸付を行った場合の報酬は含みません。総経費率(年率換算の参考値で、原則として購入時手数料(募集手数料)・売買委託手数料・有価証券取引税を含まない)は楽天・JEPIが0.65%(作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)、楽天・SCHDが0.19%(作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日)で、作成対象期間が重なっていません。どちらも、ファンド本体と投資先の費用は計上された期間が異なる場合があり、投資先の費用は概算値の場合があります。楽天・SCHDの0.19%(作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日の年率換算の参考値で、原則として募集手数料・売買委託手数料・有価証券取引税を含まず、ファンド本体と投資先の費用は計上された期間が異なる場合があり、投資先の費用は概算値の場合があります)には投資先ETFにかかる報酬が反映されていますが、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当しています。
出典
- 楽天・米国大型株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)交付目論見書(使用開始日2026年4月27日)
- 楽天・米国大型株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)交付運用報告書(第1期・作成対象期間2026年5月11日〜2026年7月15日)
- 楽天・米国大型株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)月次レポート(2026年8月31日作成基準)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)交付目論見書(使用開始日2026年5月26日)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)交付運用報告書(作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)月次レポート(2026年8月31日作成基準)
- 楽天・米国大型株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型):基準価額データ(運用会社公表・2026年10月8日取得)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型):基準価額データ(運用会社公表・2026年10月8日取得)
本記事は一般的な情報提供を目的とし、特定の金融商品の取得・売買を勧めるものではありません。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言を行うものでもありません。数値は記載した期間の過去の実績であり、将来の運用成果を示しません。費用・運用方針は変更されるため、最新の交付目論見書をご確認ください。
資料確認日: 2026年10月8日。運用会社の交付目論見書・交付運用報告書・月次レポートと、運用会社公表の基準価額データ。