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生命保険料控除証明書とは|届く時期・書く金額・なくしたときの対処

生命保険料控除証明書は、保険会社がその年に払った保険料を証明する書類です。年末調整や確定申告で生命保険料控除を受けるときに、申告書に添付するか提示します(出さなくてよい保険料もあります)。

控除額の計算は生命保険料控除、申告書の書き方は保険料控除申告書の記事にまとめています。

証明書とは — 出す場面と、出さなくてよいもの

年末調整では、旧生命保険料以外の保険料は、金額にかかわらず証明書類が要ります(勤務先が確かめる保険料は下の表)。要る・要らないの全体は保険料控除申告書の記事にあります。

出す場面出し方出さなくてよいもの
年末調整保険料控除申告書に添付して出すか提示する旧生命保険料で、一契約の年間保険料が9,000円以下のもの(剰余金などを引いた残額で見る)
年末調整(勤務先対象の団体特約、確定給付企業年金の規約、適格退職年金契約の保険料)勤務先が金額・契約者・受取人に誤りがないことを確かめる勤務先が確かめた場合の証明書類
確定申告申告書に添付するか、提出のときに提示する旧契約で年間保険料が9,000円以下のものと、年末調整で控除を受けたもの

団体特約や企業年金の保険料を勤務先で確かめたら、申告書などにその旨を書いておきます。

国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」は、証明書類を「保険会社や郵便局などが発行した、保険料などの領収書や支払った生命保険料の金額と保険契約者などの氏名を証明するために特に発行した書類」としています。

郵便振替などで払った保険料の証明書類は、契約者の氏名の代わりに保険証券や年金証書の記号と番号が書かれていればよい扱いです。

いつ届くか — 2026年分の発送日の例

発送日は保険会社ごとに違うので、契約先の案内で確かめます。2026年分の例は次のとおりです。

保険会社2026年分の案内補足
かんぽ生命2026年10月8日に発送を開始都道府県別の発送日程を公表
東京海上日動あんしん生命2026年10月14日から、控除の対象になる契約の契約者へ順次郵送(本年の払込みなし・法人契約・受取人が所定の親族以外の契約は対象外)過去にマイナポータルで電子交付に同意した人には10月9日から順次メールで配信(交付できない契約あり)
メットライフ生命毎年10月から翌年の1月にかけて発送加入の時期や払方で発送時期が違う

各社のホームページの案内による例です。ほかの保険会社の発送日が同じとは限りません。

年払・半年払の契約は、払い込んだ後に届くことがあります。メットライフ生命は、払込期月が10月〜12月の年払・半年払の契約は払込月の翌月末ごろの発行になると案内しています。半年払では、証明書が2回に分けて届く場合もあります。

そのためメットライフ生命は、払込期月が10月〜12月の円建ての年払・半年払の契約に、「生命保険料控除申告予定額のお知らせ」を自動で送っています(前納・団体扱などの除外あり)。除外に当たる契約は、必要ならコールセンターにこのお知らせを頼みます。

このお知らせは証明書としては使えず、勤務先によっては年末調整に使えません。受け付けた会社は、証明書が翌年1月末日までに会社へ出されたかを管理します(後日提出の扱い)。

どの金額を書くか — 証明書の案内で確かめる

申告書に書く額は、証明書に付いている保険会社の案内で確かめます。メットライフ生命の例では、【ご参考】欄の一般申告額・介護医療申告額・個人年金申告額を区分ごとに書き、この欄が「***」のときは【証明額】の欄の額を書きます。

証明書に年間の支払額そのものが載らないこともあります。国税庁の年末調整のしかたは、月払契約の証明書類には、年間の金額に代えて毎月の払込保険料の金額と本年1月から9月までの払込みの状況がわかる事項が書かれていればよいとしています。

控除の対象になる額は、本人が払った対象契約の保険料(給与課税される会社負担分を含む)のうちその年の分から、同じ区分の剰余金や割戻金を引いた額です。何が含まれるかは次のとおりです。

区分と新旧の見方

証明書の保険料は、一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料に区分されます。さらに、契約を締結した日で新と旧に分かれます。

区分新(平成24年1月1日以後に締結した契約)旧(平成23年12月31日以前に締結した契約)
一般の生命保険料新生命保険料旧生命保険料
介護医療保険料介護医療保険料旧契約の医療保険・介護保険の保険料は旧生命保険料に入る
個人年金保険料新個人年金保険料旧個人年金保険料

区分を別の区分に振り替えることはできません。たとえば新個人年金保険料を新生命保険料に含めて計算するのは誤りです。証明書に書かれた区分のとおりに、申告書の欄へ写します。

個人年金保険の契約に付いた傷害特約・疾病特約などの特約部分の保険料も、個人年金保険料には含めません。

1枚の証明書に新生命保険料と旧生命保険料の両方が載っていても、どちらの控除を使うかは本人が有利な方を選べます。国税庁の質疑応答事例は、旧生命保険料の部分だけを控除の対象にしても問題ないとしています。

令和8年分は、年齢23歳未満の扶養親族がいて新生命保険料を払った人の、一般の生命保険料の控除額の計算方法が変わりました。控除額は生命保険料控除の記事で確かめられます。

証明書の金額から控除額を計算する(生命保険料控除シミュレーター)

電子データで受け取る — 保険会社のサイトとマイナポータル連携

平成31年1月以後、保険会社は控除証明書を電子データで交付できるようになりました。対応している保険会社なら、契約者向けのサイトから証明書のデータを取得できます。

令和2年10月からは、設定を済ませれば、マイナポータルから複数の電子的控除証明書等をまとめて取得できるマイナポータル連携も使えます。

マイナポータル連携の準備は、マイナンバーカードと読み取り機器、マイナポータルの開設、民間送達サービスとの連携、保険会社への登録です。同じ契約についての登録手続は、翌年以降は要りません。

データのまま会社に出せるのは、勤務先が電子データで受け付けていて、保険会社の電子署名・電子証明書付きのデータを申告書の内容と併せて電子データで出す場合です。受け付けていないときは、国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」を使い、パソコンで書面に出力して出します。

同じ払込期間の証明書を紙とデータの両方で出すと、二重に計上するおそれがあります。日本生命も、同じ払込期間の証明書が発行済みなら、電子発行の証明書と重複して使わないよう案内しています。会社側の準備は年末調整の電子化の記事にまとめています。

なくした・届かないとき — 保険会社に再発行を頼む

証明書をなくしたら、契約している保険会社に再発行を頼みます。証明書を発行するのは保険会社です。

電子データを取得できる保険会社なら、サイトから取り直すのが早い方法です。東京海上日動あんしん生命の目安は、電子交付が最短3営業日、郵送が約10日です(電子交付できない契約もあります)。

届かないときは、発行の対象外の契約でないかも確かめます。東京海上日動あんしん生命は、本年に払込みがない契約、法人契約、受取人が被保険者の6親等以内の血族か3親等以内の姻族でない契約を、発行・郵送の対象外としています。

年末調整に間に合わないとき — 後日提出・確定申告

再発行や年払の証明書が会社の締切に間に合わないときの流れは、次の図のとおりです。

証明書の提出が要る保険料で、証明書が年末調整に間に合わないときの流れ 提出が要る保険料の証明書が、会社の締切までにそろうか そろう そろわない 保険料控除申告書に添付して出す 翌年1月末日までに出す条件で 控除して年末調整(会社が応じる場合) 期日までに出ない 会社がその保険料を除いて やり直し、不足額を徴収する 会社で控除できなかった分は 本人が確定申告で控除を受ける
証明書の提出が要る保険料で、証明書が年末調整に間に合わないときの流れ(国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」から作成)
  1. 後日提出を条件に控除する: 交付を請求中などで証明書を確認できなくても、翌年1月末日までに出すことを条件に、生命保険料控除をして年末調整をしてよい扱いです。
  2. 期日までに出なかったら: 後日提出を条件に控除した場合で、翌年1月末日までに証明書が会社に出なければ、会社はその保険料を除いて年末調整をやり直し、不足額を徴収します。
  3. 本人が確定申告する: 年末調整で控除できなかった分は、本人が確定申告で生命保険料控除を受けます。年末調整で控除を受けていない保険料の証明書は、確定申告書に添付するか提示します(旧契約で年間保険料が9,000円以下のものは不要)。

確定申告の義務がない人が還付を受ける還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間出せます(青色申告特別控除など期限内申告が要件の特例を使う場合は法定申告期限まで)。

年末調整の後に、その年のうちに保険料を払った人がいる場合も、会社は源泉徴収票を交付する翌年1月末日までなら、保険料控除申告書で申告を受けて年末調整をやり直せます。期限全体は年末調整はいつまでにあります。

名義が配偶者の証明書が出てきたとき

配偶者が契約者の生命保険でも、受取人の条件を満たし、本人が保険料を払ったことを明らかにすれば、本人の生命保険料控除の対象にしてよい、というのが国税庁の質疑応答事例です(非居住者だった期間に払った分は対象外)。

受取人の条件は、保険金などの受取人の全てが、払った本人か、その配偶者その他の親族であることです(個人年金保険料は本人か配偶者に限る)。

誰が保険料を負担したかで、将来受け取る保険金の課税(贈与税か一時所得か)が変わる点にも注意が要ると、同じ事例は書いています。

配偶者名義の証明書データは、配偶者の側でマイナポータル連携の準備を済ませ、本人を代理人に設定すれば、本人のマイナポータル連携で取得できます。

会社(経理担当)の確認点

証明書を受け取ったら、申告書と突き合わせて次の点を見ます。

確認すること見るところ
区分と新旧証明書の区分と、申告書に書いた欄が合っているか
金額証明書の案内どおりの欄の額か。剰余金や割戻金を引いた後の額か
払った人と受取人本人が払ったか(給与課税される会社負担分を含む)。受取人の全てが本人・配偶者・親族か(個人年金は本人か配偶者)
証明書が要るか出さなくてよいものの表に当たる保険料でないか
紙とデータ同じ払込期間の証明書を両方出していないか
後日提出の分翌年1月末日までに証明書が会社に提出・提示されたか

会社が負担した保険料でも、給与として課税されるものは、本人が払った保険料として扱います(受取人などほかの条件は同じです)。

まとめ
  • 証明書は保険会社が発行する。出さなくてよい保険料もある。
  • 届く時期は保険会社ごとに違う。年払・半年払の契約は払込み後に届くことがある。
  • 書く額は証明書の案内で確かめる。区分と新旧は証明書のとおりに写す。
  • なくしたら保険会社に再発行を頼む。

よくある質問

生命保険料控除証明書はいつ届きますか?

保険会社ごとに違います。2026年分の例では、かんぽ生命が2026年10月8日に発送を始めました。ほかの会社の例は本文の表にあります。

証明書をなくしたら、年末調整はできませんか?

保険会社に再発行を頼みます。会社の締切に間に合わなくても、翌年1月末日までに出すことを条件に控除して年末調整をしてよい扱いがあります。それも間に合わなければ、本人が確定申告で控除を受けます。

証明書のどの金額を申告書に書きますか?

証明書に付いている保険会社の案内で確かめます。メットライフ生命の例では、【ご参考】欄の一般申告額・介護医療申告額・個人年金申告額を区分ごとに書き、この欄が「***」のときは【証明額】の欄の額を書きます。

確定申告でも証明書を出しますか?

年末調整で控除を受けた分は、確定申告で証明書を出す必要はありません。それ以外は申告書に添付するか提示しますが、旧契約で年間保険料が9,000円以下のものは不要です。

配偶者名義の証明書でも控除できますか?

本人が保険料を払ったことを明らかにすれば、配偶者名義の証明書でも本人の控除の対象にできます(非居住者だった期間に払った分は対象外)。保険金などの受取人の全てが本人か配偶者その他の親族であることが条件で、個人年金保険料は本人か配偶者に限られます。

次に読む

出典

国税庁の年末調整のしかた・タックスアンサー・質疑応答事例・電子化の案内と、各保険会社の案内ページで確認して作成。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は所轄税務署・税理士にご確認ください。

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