国民年金の控除証明書とは|令和8年分の届く時期・見方・再発行
国民年金の控除証明書は、その年に納付した国民年金保険料の額を証明する書類です。正式名は「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」で、日本年金機構から届きます。年末調整や確定申告で国民年金保険料の社会保険料控除を申告するときの証明書類として使います(出し方)。
- 令和8年分の書面(郵送)は、令和8年1月1日から9月30日までに納付した人のうち電子データの送付対象でない人へ、令和8年10月23日から11月上旬にかけて順次送付されます(送付日の表)。
- なくしたら「ねんきんネット」などで再交付を申請します(送付までの目安)。
- 国民年金保険料の証明書類が会社の締切に間に合わないときは、翌年1月末日までに会社へ出すことを条件に、その保険料を控除して年末調整する扱いがあります(出なければやり直し)。
控除の仕組みは社会保険料控除、申告書の書き方は保険料控除申告書、保険料の額は国民年金保険料の記事にまとめています。
控除証明書とは — 出す場面と、証明書が要らない保険料
年末調整では、本人が直接支払った国民年金の保険料は、金額の多少に関係なく、支払ったことの証明書類が要ります(出し方は次の表)。
| 出す場面 | 出し方 | 補足 |
|---|---|---|
| 年末調整 | 保険料控除申告書に添付して出すか提示する。申告書を電子データで出す場合は、電子証明書等が付いた証明書のデータを併せて提供できる | 証明書類は、厚生労働省が発行した保険料の領収書や証明書など |
| 確定申告 | 年末調整で控除されていない分の申告に使う(出し方は確定申告での出し方の節) | 居住者が令和8年分以後を令和9年1月1日以後に出すなら、明細書で代用できる |
年末調整では、国民健康保険の保険料に証明書類は要りません。年末調整で支払ったことの証明書類が要る社会保険料は、本人が直接支払った国民年金の保険料と国民年金基金の掛金だけです。国民年金基金の証明書は各基金が発行します(国民年金基金)。
いつ届くか — 令和8年分の送付日
令和8年1月1日から9月30日までに納付した人には、電子送付の希望登録をした人へ電子データが令和8年10月16日から、それ以外の人へ書面(郵送)が令和8年10月23日から、順次送付されます。10月以降に初めて納付した人の送付日は、表の下の行です。
日本年金機構が公表している、令和8年分の控除証明書の送付日です。
| 対象者 | 電子データの送付日 | 書面(郵送)の送付日 |
|---|---|---|
| 令和8年1月1日から9月30日までに納付した人 | 令和8年10月16日(金曜)から10月下旬にかけて順次 | 令和8年10月23日(金曜)から11月上旬にかけて順次 |
| 令和8年10月1日から12月31日までに納付した人(上の対象者を除く) | 令和9年1月下旬から順次 | 令和9年2月上旬 |
表の日付は送付日で、到着日ではありません。電子データの送付対象の人には、書面は郵送されません(電子送付の希望登録のタイミングによっては、両方が行われる場合があります)。下の行の書面の送付日は日本年金機構の「発行について」のページの記載で、同じ機構の年金Q&A(控除証明書の送付時期)は令和9年2月下旬としています(どちらも2026年10月9日更新)。
送られるのは、令和8年中に国民年金保険料を納付した人で、宛先は被保険者本人です。厚生年金保険や共済組合の加入者でも、令和8年中に国民年金保険料を一度でも納付していれば、国民年金保険料についての控除証明書が届きます。
入社前に本人が納めた国民年金保険料の年末調整での扱いは、転職した年の年末調整の記事にあります。
見方 — 申告書に書く金額
令和8年10月・11月に届くハガキの控除証明書で、令和8年分として申告する額です。
| 証明書と納付の状況 | 申告する額 |
|---|---|
| 合計額の記載があり、見込額の分を年内に納める | (3)合計額 |
| 合計額の記載がない | (1)納付済額 |
| 証明書の「済」「見」以外の月の保険料を、令和8年12月31日までに納めた | 上の額に、その保険料の額を合算する(領収証書を添付等する) |
表の上の2行は、証明書の「済」「見」以外の月の保険料を年内に納めていない場合の額です。13カ月以上の前納を各年に分ける場合は前納の節にあります。
見込額は、証明書を作成した時点の納付方法で年末まで納めた場合の額です。国税庁の年末調整のしかたは、本年中に現実に支払っていない保険料は控除の対象に含まれないとしています。
令和8年分の控除証明書の各欄の意味です。「10月・11月に届く証明書」は、令和8年10月または11月に届くハガキと、13カ月以上の前納をした人に届くA4です。
| 欄 | 10月・11月に届く証明書 | 再発行した証明書 |
|---|---|---|
| (1)納付済額 | 令和8年1月1日から9月30日までに納付した総額 | 令和8年1月1日から12月31日(または証明日)までに納付した総額 |
| (2)見込額 | 証明書を作成した時点の納付方法で、10月1日から12月31日までに納付が見込まれる額 | 証明書を作成した時点の納付方法で、年末までに納付が見込まれる額 |
| (3)合計額 | (1)と(2)の合計。見込額がある場合に表示される | (1)と(2)の合計。見込額がある場合に表示される |
| 納付状況の内訳 | 「済」は令和8年中に納付した月、「見」は納付が見込まれる月 | 「済」は令和8年中に納付した月、「見」は納付が見込まれる月 |
見込額と合計額は、次の場合などには表示されません。
- 国民年金第1号被保険者ではない場合
- 令和9年3月または令和10年3月までの保険料を前納している場合
- 令和8年4月分から8月分の保険料に未納期間がある場合(口座振替・クレジットカードで納付している人を除く)
1月下旬以降に再発行した証明書にも、前年分の納付済額が確定しているため、見込額は表示されません。
見込額と合計額が表示されない場合の3つは、日本年金機構の見本が「など」を付けて挙げている例です。
証明書の額より多く納めたとき
証明書の「済」「見」以外の月の保険料を令和8年12月31日までに納めたときは、領収証書か、納付を反映して再発行した証明書を添えれば、その額も令和8年分として申告できます。年末調整での出し方は次のどちらかです。
- 領収証書を添えて合算する: 「済」「見」以外の月の保険料で令和8年12月31日までに納めた額を、納付済額(見込額の分も年内に納める場合は合計額)に合算して申告し、控除証明書とその保険料の領収証書を添付等します。
- 再発行を受ける: 領収証書が手元にない人は、納付が記録に反映された後に、直近の納付実績を反映した控除証明書の再発行を受けられます(反映の目安)。
口座振替で毎月納めている場合、11月分の保険料(早割の人は12月分の保険料)は、翌年の第1営業日が口座振替日になるため、翌年分の控除対象です。
電子データで受け取る — お客様控えのPDFは使えない
電子データの控除証明書は、マイナポータルの「お知らせ」に届きます。令和8年分の電子データは、e-Taxでの確定申告に使え、勤務先が年末調整の電子化に対応している場合は年末調整にも使えます。
- これから電子で受け取りたい人: マイナポータルから「ねんきんネット」を利用して電子送付の希望登録をすると、令和9年分以後の控除証明書を電子データで受け取れます。
- 令和8年分の電子データが要る人: ハガキで受け取った人も、マイナポータルからねんきんネットにログインして、電子データの再交付を申請できます。
- 紙で出したい人: 電子データを紙に印刷して年末調整や確定申告に使うときは、国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」で出力します。
「お客様控え」のPDFは、証明書の代わりになりません。ねんきんネットの「通知書を確認する」で見られるお客様控え(PDFファイル)は、印刷しても確定申告などの手続の添付書類には使えません。
電子送付の希望登録をすると、紙の郵送は止まります(登録のタイミングによっては、電子送付と郵送の両方が行われる場合があります)。
保険料控除申告書を電子データで会社に出す場合は、電子証明書等が付いた証明書のデータを、申告書の内容と併せて提供できます。会社側の準備は年末調整の電子化の記事にまとめています。
なくした・届かないとき — 再交付の申請
なくしたときは、「ねんきんネット」の「通知書の再交付申請」から再交付(再発行)を申請できます。ねんきん加入者ダイヤルや年金事務所でも再発行を受け付けています。
「ねんきんネット」から控除証明書の再交付を申請した場合の、申請から送付までの目安です(到着までの日数ではありません)。
| 受け取り方法 | 再交付の申請から送付までの目安 | 送付先 | 申請できる人 |
|---|---|---|---|
| 電子送付 | 3〜5営業日程度 | マイナポータルの「お知らせ」 | マイナポータルからねんきんネットにログインした人 |
| 郵送 | 約1週間 | ねんきんネットに登録されている住所 | ユーザーIDとパスワードでログインした人も申請できる |
ねんきん加入者ダイヤルに電話で頼むときは、マイナンバーか基礎年金番号を用意します。
再交付される証明書は、納付状況に基づいて作られます。納めたばかりの保険料は、納付記録に反映されてから申請します。
納付した国民年金保険料が、再交付される控除証明書に反映されるまでの目安です(日本年金機構の再交付申請のページ)。
| 納付方法 | 反映の目安 |
|---|---|
| 金融機関・郵便局の窓口 | 3〜4営業日後 |
| 電子納付(ペイジー) | 2営業日後 |
| コンビニエンスストアでの現金納付 | 12〜16営業日 |
| 口座振替 | 7〜8営業日後 |
| スマートフォンの決済アプリによる電子決済 | 10〜16営業日 |
家族の保険料を払ったとき
支払った時点で生計を一にする配偶者や親族の国民年金保険料を、居住者である本人が支払った場合は、支払った本人の社会保険料控除の対象にできます。この場合も、控除証明書は被保険者本人(配偶者や子)宛てに届きます。
国税庁のQ&Aは、生計を一にするかどうかを保険料を支払った時点で判定して差し支えないとしたうえで、子が年の途中で別生計になった例で、生計を一にしていた期間に支払った保険料だけが親の控除の対象になるとしています。
2年前納など13カ月以上の前納をしたとき
13カ月以上の前納をした人に、令和8年10月または11月に書面で届く控除証明書は、各年に分割したA4(最大3年分3枚)です。控除の受け方は、次のどちらか1つを選びます。
- 全額を納めた年に控除する
- 各年分の保険料に相当する額を各年に控除する
13カ月以上の前納をした国民年金保険料について、令和8年分の申告で添付等する控除証明書です。
| 選ぶ方法 | 前納した年 | 令和8年分の申告で添付等する証明書 |
|---|---|---|
| 全額を納めた年に控除する | 令和8年 | 各年に分割した控除証明書を切り離さず、すべて |
| 各年分の保険料に相当する額を各年に控除する | 令和8年 | 令和8年分の1枚を切り離して使う。残りは次の年以降に使うので保管する |
| 各年分の保険料に相当する額を各年に控除する | 令和6年・令和7年(令和8年分の保険料を含む前納) | 前納した年に届いた控除証明書のうち、令和8年分を切り離して使う |
各年に分ける方法で控除を受けると、全額を納めた年に控除する方法には戻せません。各年に分ける方法を選んだ場合、令和9年に令和9年分と令和10年分をまとめて控除することもできません。
各年の額の計算は社会保険料控除の記事にあります。
年末調整に間に合わないとき
証明書が会社の締切に間に合わないときの扱いは、次のとおりです。
- 後日提出を条件に控除する: 国民年金保険料の証明書類を交付請求中などで確認できない場合でも、翌年1月末日までに提出または提示することを条件に、その保険料を控除して年末調整を行ってよい扱いです。
- 期日までに出なかったら: 後日提出を条件に国民年金保険料を控除した場合で、翌年1月末日までに証明書類が出なければ、会社はその保険料を除いて年末調整をやり直し、不足額を徴収します。
- 本人が確定申告する: 居住者である本人が年内に実際に支払った自分の国民年金保険料で、年末調整で控除を受けなかった分は、本人が確定申告で社会保険料控除を申告できます(確定申告での出し方)。
「済」「見」以外の月の保険料を後から納めた場合は、その保険料の領収証書も証明書類になります(証明書の額より多く納めたとき)。
確定申告での出し方と、明細書での代用
居住者である本人が支払った国民年金保険料について、確定申告で社会保険料控除を申告するときの証明書類の扱いです。
| 場合 | 証明書類の扱い |
|---|---|
| 年末調整で控除された保険料 | 証明書類を確定申告書に添付・提示しなくてよい |
| 年末調整で控除されていない保険料で、令和8年分以後の確定申告書を令和9年1月1日以後に提出する | 証明書類の添付・提示に代えて、一定の事項を記載した明細書を確定申告書に添付できる(所得税法120条6項) |
| 上のどちらでもない | 証明書類か、国税庁長官の定める方法で出力した電磁的記録印刷書面を、確定申告書に添付するか、提出のときに提示する |
明細書で確定申告をした場合も、控除証明書は捨てません。居住者が明細書で代用した確定申告書について、税務署長は確定申告期限の翌日から5年を経過する日までの間、証明書類の提示や提出を求めることができます(同条7項、更正の請求があった場合の延長あり)。日本年金機構も、明細書を添付して確定申告をした場合は控除証明書を5年間保管するよう案内しています。
年末調整では、明細書で代用できません。年末調整での出し方は最初の表にあります。
会社(経理担当)の確認点
保険料控除申告書に国民年金保険料の記載があったら、次の点を見ます。
| 確認すること | 見るところ |
|---|---|
| 証明書類があるか | 本人が直接支払った国民年金の保険料と国民年金基金の掛金には、金額にかかわらず証明書類が要る |
| 金額 | 申告する額の表のとおりの欄の額か |
| 見込額の分 | 合計額で申告している場合、見込額の月の保険料を本人が年内に納めるか |
| 証明書に無い月の分 | 「済」「見」以外の月の保険料で令和8年12月31日までに納めた分を足しているなら、その領収証書か、納付を反映して再発行した証明書があるか |
| 誰の保険料か | 居住者である本人が支払ったものか。家族の分は、支払った時点で生計を一にする配偶者・親族の保険料か |
| 紙とデータ | お客様控え(PDFファイル)の印刷ではないか |
| 後日提出の分 | 翌年1月末日までの提出・提示を条件に控除した分の証明書類が、期日までに出たか |
国税庁の「令和8年分 年末調整のしかた」は、保険料控除申告書の「社会保険料控除」欄のうち、国民年金保険料と国民年金基金の掛金の金額を、源泉徴収簿の「⑬のうち国民年金保険料等の金額」欄に転記するよう案内しています。
年末調整の還付・不足額を計算する(年末調整 計算機)- 控除証明書は、その年に納付した国民年金保険料の額の証明書で、日本年金機構から被保険者本人宛てに届く。
- 申告する額は、証明書の欄と年内の納付の状況で決まる(見方の節の表)。
- なくしたら再交付を申請する。お客様控えのPDFは添付書類に使えない。
よくある質問
国民年金の控除証明書はいつ届きますか?
令和8年分の書面(郵送)は、令和8年1月1日から9月30日までに納付した人のうち電子データの送付対象でない人へ、令和8年10月23日から11月上旬にかけて順次送付されます。電子データと、10月以降に初めて納付した人の送付日は本文の表にあります。
控除証明書をなくしました。年末調整はどうなりますか?
「ねんきんネット」などで再交付を申請します。会社の締切に間に合わなくても、国民年金保険料の証明書類を翌年1月末日までに提出または提示することを条件に、その保険料を控除して年末調整を行ってよい扱いがあります。翌年1月末日までに出すことを条件に国民年金保険料を控除した場合で、証明書類が期日までに出なければ、会社はその保険料を除いて年末調整をやり直し、不足額を徴収します。
国民健康保険の保険料も、年末調整で証明書が要りますか?
要りません。年末調整で支払ったことの証明書類が要る社会保険料は、本人が直接支払った国民年金の保険料と国民年金基金の掛金だけです。
妻や子の国民年金保険料を払いました。自分の年末調整で控除できますか?
支払った時点で生計を一にする配偶者や親族の国民年金保険料を、居住者である本人が支払った場合は、支払った本人の社会保険料控除の対象にできます。控除証明書は被保険者本人宛てに届きます。
ねんきんネットのPDFを印刷して会社に出せますか?
証明書としては出せません。ねんきんネットの「通知書を確認する」で見られるお客様控え(PDFファイル)は、印刷しても添付書類には使えません。電子データを紙で出すときは、国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」で出力します。
出典
日本年金機構の令和8年分の控除証明書の案内・見本・年金Q&A、国税庁の年末調整のしかたとタックスアンサー、所得税法の条文で確認して作成。
- 日本年金機構「令和8年分社会保険料(国民年金保険料)控除証明書の発行について」
- 日本年金機構「控除証明書(ハガキ)の見方」「控除証明書(A4)の見方」と各見本
- 日本年金機構「「ねんきんネット」による通知書再交付申請」
- 日本年金機構「確定申告・年末調整に必要な通知書をマイナポータルで受け取る」
- 日本年金機構 年金Q&A(社会保険料の控除証明)
- 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」— 社会保険料控除の証明書類、年末調整の再調整、源泉徴収簿の記載
- 国税庁タックスアンサー No.1130 社会保険料控除と同Q&A
- e-Gov法令検索『所得税法』120条、『所得税法施行令』262条
本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。個別の判断は所轄税務署・税理士にご確認ください。