eMAXIS Slimオルカン vs 楽天・SCHDの違い|指数・構成・分配・費用と実績
結論から言うと、交付目論見書の方針では、eMAXIS Slimオルカンは先進国と新興国の株式に広く投資し、楽天・SCHDは米国の配当株の指数に連動をめざすETFに投資します(ETFは2026年2月末現在の情報)。分配金の出し方も、決算の回数も違います。
- 国と業種:2026年9月30日現在のeMAXIS Slimオルカンは2,359銘柄で、純資産総額に対する比率は米国が63.4%、業種(GICS)は情報技術の32.4%が最大です。
- 楽天・SCHDの投資先ETFは2026年8月末現在で103銘柄の米国株で、ETFの純資産総額に対する業種(GICS)の比率はヘルスケア21.3%・生活必需品19.4%・エネルギー15.8%が上位です。
- 分配金:eMAXIS Slimオルカンは年1回決算で、原則として分配を抑制する方針(変更の場合あり)で、2026年4月27日の決算まで設定来0円です。
- 楽天・SCHDは年4回決算で、2025年11月〜2026年8月の4回の分配金は1万口当たり・税引前で計360円でした。
- 実績:2024年9月18日〜2026年9月30日に一括投資した100万円の評価額は、税引前の分配金再投資ベースでeMAXIS Slimオルカンが1,570,568円、楽天・SCHDが1,372,137円でした(売却前で、税金を除く仮定)。
楽天・SCHDの設定日(2024年9月18日)からの比較で、期間は約2年です。この記事では、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を「eMAXIS Slimオルカン」、楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)を「楽天・SCHD」と書きます。
基準価額はeMAXIS Slimオルカンと楽天・SCHD(四半期決算型)とも運用会社の公表する分配金再投資基準価額で、どちらも2026年9月30日までのデータです。費用は2026年10月13日に確認した交付目論見書・交付運用報告書・月次レポートの記載です。どちらかの購入や売却を勧めるものではなく、資料で確かめられる事実を並べています。
2本の違いの早見表
次の表は、2026年10月13日に確認した交付目論見書と月次レポートの記載です。運用方針は、市況動向や資金動向などによってはそのとおりに運用できない場合があります。組入比率は資料の基準日の値で、その後は変わります。
| 項目 | eMAXIS Slimオルカン | 楽天・SCHD |
|---|---|---|
| 連動をめざす指数 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークに連動をめざす | 投資先ETFがダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスへの連動を目指す(2026年2月末現在の情報。ファンドのベンチマークはなし) |
| 投資する国 | 日本を含む先進国と新興国(2026年9月30日現在、新興国株式マザーファンドが純資産総額の12.0%) | 米国の株式 |
| 組入銘柄数 | 2,359銘柄(2026年9月30日現在) | 投資先ETFが103銘柄(2026年8月末現在) |
| ETFの経由 | しない(3つのマザーファンド経由) | する(マザーファンド経由) |
| 決算と分配の方針 | 年1回。原則として分配を抑制(変更の場合あり) | 年4回(2・5・8・11月の各25日) |
| 設定日 | 2018年10月31日 | 2024年9月18日 |
| NISA | 成長投資枠・つみたて投資枠の対象 | 成長投資枠の対象 |
NISAの取扱いは販売会社によって異なる場合があります。楽天・SCHDの決算日は、休業日の場合は翌営業日です。信託報酬などの料率は「費用」の節の表にまとめています。
同じ期間の実績を、分配金再投資で比べる
次の表の値は、比較期間(2024年9月18日〜2026年9月30日)の基準価額から計算した、税引前の分配金を再投資した場合の売却前の値です(直近1年の行だけは2025年9月30日からの1年)。購入時・換金時の手数料と投資者ごとの税金は含みません。
| 項目(基準価額は2026年9月30日まで) | eMAXIS Slimオルカン | 楽天・SCHD(四半期決算型) |
|---|---|---|
| 比較期間 | 2024年9月18日〜2026年9月30日 | 2024年9月18日〜2026年9月30日 |
| 累積騰落率(比較期間・税引前分配金再投資) | +57.06% | +37.21% |
| 年率換算(複利・比較期間・税引前分配金再投資) | +24.88% | +16.85% |
| 100万円の終了時評価額(売却前・税引前・比較期間・分配金再投資) | 1,570,568円 | 1,372,137円 |
| 比較期間内の最大下落率(税引前分配金再投資) | -20.51% | -21.24% |
| 直近1年の騰落率(2025年9月30日〜2026年9月30日・税引前分配金再投資) | +24.27% | +31.67% |
最大下落率は、比較期間内のそれまでの高値から、その後の安値までの下落を日次で測った値です。将来の損失の上限ではありません。年率は分配金再投資ベースの累積騰落率を複利で年率に直した値で、比較期間の暦日数(742日)を365.25で割った年数(2.03年)で計算しています。毎年同じ率で増えたという意味ではありません。
比較期間(2024年9月18日〜2026年9月30日)の税引前分配金再投資ベースの累積騰落率は、eMAXIS Slimオルカンが+57.06%、楽天・SCHDが+37.21%でした。一方、直近1年(2025年9月30日〜2026年9月30日)の同じ税引前分配金再投資ベースの騰落率はeMAXIS Slimオルカンが+24.27%、楽天・SCHDが+31.67%で、上下が入れ替わっています。比較期間(2024年9月18日〜2026年9月30日)の日次騰落率の相関は0.70で、同じ日の値動きは一致していません。
eMAXIS Slimオルカンの直近1年の値は、運用会社の2026年9月30日現在の月次レポートの過去1年の騰落率(24.3%)と一致します。
国と業種の構成:全世界の株式と、米国の配当株
eMAXIS Slimオルカンは、日本を含む先進国と新興国の株式で構成されるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとし、連動する投資成果をめざします。2026年9月30日現在、純資産総額に対する各マザーファンドの比率は、先進国株式(除く日本)82.7%、新興国株式12.0%、国内株式5.2%です。
楽天・SCHDは、マザーファンドを通じて、ダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスに連動する投資成果を目指すETFに投資します(ETFの情報は2026年2月末現在で、運用できない場合や変更の場合あり)。2026年8月31日作成基準の月次レポートでは、マザーファンドの純資産総額に対してこのETFが98.4%、株式先物が1.6%です。
次の表は業種別の比率で、業種はGICS(世界産業分類基準)の分類です。eMAXIS Slimオルカンは2026年9月30日現在のファンドの純資産総額に対する割合(上位10業種)、楽天・SCHDは2026年8月末現在の投資先ETFの純資産総額に対する割合です。基準日と分母が違うので、目安として並べています。
| 業種 | eMAXIS Slimオルカン | 楽天・SCHDの投資先ETF |
|---|---|---|
| 情報技術 | 32.4% | 8.7% |
| 金融 | 16.0% | 9.7% |
| 資本財・サービス | 10.2% | 11.8% |
| ヘルスケア | 8.3% | 21.3% |
| 一般消費財・サービス | 8.1% | 6.8% |
| コミュニケーション・サービス | 7.9% | 6.4% |
| 生活必需品 | 4.5% | 19.4% |
| エネルギー | 3.9% | 15.8% |
| 公益事業 | 2.2% | 0.1% |
表は、eMAXIS Slimオルカンの上位10業種のうち投資先ETFの表にもある9業種です。eMAXIS Slimオルカンの残る1業種の素材(2026年9月30日現在3.5%)は、投資先ETFの表にありません。eMAXIS Slimオルカンの2026年9月30日現在の国・地域の上位は、米国63.4%、日本5.2%、台湾3.3%です。
業種の比率では、2026年9月30日現在のeMAXIS Slimオルカンは情報技術が最も高く、2026年8月末現在の楽天・SCHDの投資先ETFはヘルスケア・生活必需品・エネルギーが高くなっています。業種の比率が違うため、どの業種の株価が動いたかで、2本の値動きは変わります。
分配金と決算の回数
eMAXIS Slimオルカンの決算は年1回(4月25日、休業日は翌営業日)で、信託財産の成長を優先し、原則として分配を抑制する方針(基準価額水準や市況動向により変更の場合あり)です。1万口当たり・税引前の分配金は、2026年4月27日の第8期決算まで設定来0円です。
楽天・SCHDの決算は原則として2・5・8・11月の各25日(休業日は翌営業日)の年4回です。1万口当たり・税引前の分配金は、直近4回が2025年11月85円・2026年2月90円・2026年5月90円・2026年8月95円(計360円)でした。分配金額は委託会社が決め、支払われない場合もあります。
分配金は投資信託の純資産から支払われるので、支払われるとその金額相当分、基準価額は下がります。このため実績の表は、分配金を受け取らずに再投資したものとして2本をそろえています。
2026年10月13日に確認した交付目論見書では、eMAXIS SlimオルカンはNISAの成長投資枠とつみたて投資枠の対象です(販売会社により取扱いが異なる場合あり)。楽天・SCHDは成長投資枠の対象で(販売会社により取扱いが異なる場合あり)、つみたて投資枠の記載はありません。
2026年9月30日の純資産総額は、eMAXIS Slimオルカンが月次レポートで138,794.52億円です。楽天・SCHDの2026年9月30日の純資産総額は、運用会社の公表データで2,577.04億円です。
目論見書の料率と、総経費率(参考値)を分けて見る
| 項目(2026年10月13日に確認した資料) | eMAXIS Slimオルカン | 楽天・SCHD(四半期決算型) |
|---|---|---|
| 信託報酬(税込年率・ファンド本体・貸付時の追加分を除く) | 年0.05775%以内(段階制) | 年0.1238% |
| 投資先ETF等を加味した実質的な信託報酬(税込年率・交付目論見書の概算。その他の費用と貸付時の報酬を除く) | 上と同じ(ETFを経由しない) | 年0.1238%程度(2026年2月末現在の情報による概算で、組入・運用状況で変動。ETFの報酬は合理的な見積額を委託会社が充当) |
| 総経費率(年率換算の参考値。購入時手数料・売買委託手数料等を除く) | 0.07061%(2025/4/26〜2026/4/27) | 0.19%※(2025/8/26〜2026/2/25。合理的に見積ったETFの報酬相当額は別途充当。投資先の費用は計上期間が異なる場合あり) |
| 為替ヘッジ(交付目論見書の運用方針) | 原則なし | 原則なし |
| 購入時手数料/信託財産留保額 | なし/なし | なし/なし |
総経費率には、原則として購入時手数料、売買委託手数料、有価証券取引税が含まれません。対象期間と、含まれる費用の範囲をそろえて読む必要があります。
表の総経費率は、直近の運用報告書の作成対象期間について年率換算した参考値で、交付目論見書の(参考情報)欄に載っている値です。交付運用報告書は、これらの値はあくまでも参考であり、実際に発生した費用の比率とは異なると注記しています。eMAXIS Slimオルカンの0.07061%は交付目論見書が載せている小数第5位までの詳細な値で、同じ欄の小数第2位までの表示では0.07%です。2本で表示の桁数が違うため、小数第3位以下の差は比べられません。
楽天・SCHD(四半期決算型)の交付目論見書は、投資先の報酬の数値を2026年2月末現在のものとし、今後の投資内容等により変動するとしています。同じ目論見書は、楽天・SCHDの実質的に負担する運用管理費用(年0.1238%程度)についても、概算値であり目安で、実際の組入状況・運用状況によって変動すると書いています。
eMAXIS Slimオルカンは、有価証券の貸付の指図を行った場合、ファンドの品貸料およびマザーファンドの品貸料のうちファンドに属するとみなした額の49.5%(税抜45.0%)以内を信託報酬に追加します。楽天・SCHD(四半期決算型)の交付目論見書は、その他の費用・手数料のひとつに貸付有価証券関連報酬を挙げ、有価証券の貸付取引を行った場合は、投資信託財産の収益となる品貸料に0.55(税抜0.5)を乗じて得た額としています。表の信託報酬と実質的な信託報酬は、貸付を行った場合のこれらの額を含まない率です。
※楽天・SCHD(四半期決算型)の0.19%には、投資先ETFにかかる年0.06%程度の報酬が反映されていますが、委託会社が合理的に見積った報酬相当額をファンドに別途充当しています。
オルカンの段階制の信託報酬
オルカンの信託報酬(税込年率、貸付時の追加分を除く)は純資産総額に応じた段階制で、5,000億円未満の部分が年0.05775%、5,000億円以上1兆円未満の部分が年0.05764%、1兆円以上の部分が年0.05753%です。交付目論見書は、純資産総額が10兆9,000億円・11兆4,000億円・11兆9,000億円の例で、貸付時の追加分を除く税込の実質信託報酬率をいずれも年0.05755%としています。
計算条件と、この比較からは分からないこと
2026年10月13日に取得した日次データを使い、2024年9月18日以降で、2本とも基準価額がある日だけを比べました。この比較は、終点から3年さかのぼった日を起点にするのを既定にしています。ただし楽天・SCHD(四半期決算型)の設定日(2024年9月18日)が終点の3年前(2023年9月30日)より後なので、2本の基準価額がそろう最初の日であるこの設定日を起点にしました。終点は月末の2026年9月30日に固定しました(取得したデータは2026年10月9日分までありますが、月末で区切っています)。
比較期間の終了時評価額は「100万円×終点の再投資基準価額÷起点の再投資基準価額」で計算しました。基準価額は信託報酬などを差し引いた後の値なので、費用をもう一度引いてはいません。投資者ごとの税金(分配金や換金時の差益にかかる税金)は含めていないため、課税口座では、実際に受け取る手取り額と異なる場合があります。2本とも、交付目論見書の購入時手数料と信託財産留保額は「ありません」と書かれています。
開始日を変えれば実績の差も変わります。この記事は費用・投資対象・下落率を並べるところまでとし、総合順位や購入判断にはまとめていません。総経費率は次の運用報告書が出た時点で、実績は四半期ごとに期間を更新する予定です。
積立額と仮定の年率から将来額を計算するシミュレーターに入れる年率は仮定です。過去の実績が将来も続く前提にはしないでください。
よくある質問
eMAXIS Slimオルカンと楽天・SCHDの違いは何ですか?
連動をめざす指数が違います。eMAXIS Slimオルカンは先進国と新興国の株式で構成されるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動をめざします。楽天・SCHDは、ダウ・ジョーンズ US ディビデンド 100 インデックスに連動を目指す米国の配当株のETFに投資します(2026年2月末現在の情報)。決算の回数(年1回と年4回)と分配金の出し方も違います。
eMAXIS Slimオルカンは分配金を出しますか?
交付目論見書は、信託財産の成長を優先し、原則として分配を抑制する方針(変更の場合あり)としています。1万口当たり・税引前の分配金は、2026年4月27日の第8期決算まで設定来0円です。
NISAのつみたて投資枠の対象ですか?
2026年10月13日に確認した交付目論見書では、eMAXIS Slimオルカンは成長投資枠とつみたて投資枠の対象です。楽天・SCHDは成長投資枠の対象で、つみたて投資枠の記載はありません。どちらも販売会社により取扱いが異なる場合があります。
表の評価額は売却して受け取れる金額ですか?
違います。税引前の分配金を再投資した基準価額で計算した売却前の金額で、投資者ごとの税金(分配金や換金時の差益にかかる税金)は含みません。2本とも、交付目論見書の購入時手数料と信託財産留保額は「ありません」と書かれています。基準価額に反映済みの信託報酬を二重に引いてもいません。
出典
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)交付目論見書(使用開始日2026年7月25日)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)交付運用報告書(作成対象期間2025年4月26日〜2026年4月27日)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)月次レポート(2026年9月30日現在)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)交付目論見書(使用開始日2026年5月26日)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)交付運用報告書(作成対象期間2025年8月26日〜2026年2月25日)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)月次レポート(2026年8月31日作成基準)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):基準価額データ(運用会社公表・2026年10月13日取得)
- 楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型):基準価額データ(運用会社公表・2026年10月13日取得)
本記事は一般的な情報提供を目的とし、特定の金融商品の取得・売買を勧めるものではありません。当サイトは金融商品取引業者ではなく、投資助言を行うものでもありません。数値は記載した期間の過去の実績であり、将来の運用成果を示しません。費用・運用方針は変更されるため、最新の交付目論見書をご確認ください。
資料確認日: 2026年10月13日。運用会社の交付目論見書・交付運用報告書・月次レポートと、運用会社公表の基準価額データ。