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年調未済とは — 源泉徴収票の摘要欄の意味と、年末調整をしていない票に書く項目

結論から言うと、源泉徴収票の摘要欄にある「年調未済」は、その票の給与について年末調整をしていないことを示す書き込みです。国税庁の令和8年分「年末調整のしかた」は、年末調整を、1年間の給与総額が確定する年末にその年に納めるべき税額を正しく計算し、それまでに徴収した税額との過不足額を求めて、その差額を徴収または還付して精算する手続だと説明しています。年調未済の票は、この精算をその会社がしていない票です。

国税庁の「給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」(令和8年分)は、給与所得の源泉徴収票の「摘要」欄に書く事項を(1)から(10)まで挙げていますが、その中に「年調未済」と書くという項目はありません。同じ手引(特に断りのない限り、令和8年12月1日以降に年末調整を行った場合の記載要領)は、給与所得控除後の金額や所得控除の額の合計額などの欄を「年末調整をした受給者のみ」の欄としているので、年末調整をしたかどうかは、摘要欄の語だけでなく、これらの欄に記載があるかどうかにも表れます。

この記事は、会社の経理・給与担当者が年末調整をしていない人の源泉徴収票を作るときに確かめる項目と、年調未済の票を受け取った人の税額がどこで精算されるかを、国税庁の資料の記載に沿って整理します。個々の人が確定申告をしなければならないかどうかの判断はしません。

「年調未済」の意味 — 年末調整をしていない給与の票

年調未済は、年末調整が未済であることを指す言い方です。国税庁の質疑応答事例にも「年末調整が未済の場合に作成する『給与所得の源泉徴収票』の記載事項」という題の事例があり、年末調整の規定の適用がない場合に確認して記載する項目を挙げています(後の章)。

年調未済は、毎月の源泉徴収がされていないという意味ではありません。手引(令和8年分)は、年末調整をしない給与等の源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄に、令和8年中に源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の合計額を記載するとしています(災害により被害を受けたため徴収の猶予を受けた税額は含めず、源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書きします)。年末調整をしていない票でも源泉徴収税額の欄は記載され、1年分の税額との過不足の精算だけが、その会社ではされていない状態です。

摘要欄の語は手引の記載事項ではない

手引(令和8年分)が給与所得の源泉徴収票の「摘要」欄の記載事項として挙げる(1)から(10)は、5人目以降の控除対象扶養親族等の氏名、前職分を通算して年末調整をした場合の前職の内容、災害による徴収猶予税額などで、「年調未済」と書くという項目はありません。「年調未済」と書くことは手引(令和8年分)の摘要欄の記載事項ではないので、摘要欄にこの語が無いことだけでは、年末調整をした票だとは言えません。

年末調整をした票・していない票で記載が変わる欄

手引(令和8年分)は、給与所得の源泉徴収票の各欄の記載要領のうち、次の欄に「年末調整をした受給者のみ」と付記しています(手引の記載要領は、特に断りのない限り、令和8年12月1日以降に年末調整を行った場合のものです)。

このほかに、年末調整をしたかどうかで書く内容が変わる欄があります。手引(令和8年分)の記載要領を並べると次のとおりです。

欄年末調整をした給与年末調整をしていない給与
源泉徴収税額年末調整をした後の源泉所得税及び復興特別所得税の合計額(源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書き)令和8年中に源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の合計額(災害により被害を受けたため徴収の猶予を受けた税額は含めず、源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書き)
(源泉)控除対象配偶者の有無等の「有」欄主たる給与等で控除対象配偶者を有しているかどうかを記載主たる給与等で源泉控除対象配偶者を有しているかどうかを記載
配偶者の合計所得配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けた場合に、令和8年中の配偶者の合計所得金額源泉控除対象配偶者を有している場合に、扶養控除等(異動)申告書に記載された源泉控除対象配偶者の「所得の見積額」

手引(令和8年分)の用語の説明によると、源泉控除対象配偶者は、合計所得金額が900万円以下である受給者と生計を一にする配偶者で、合計所得の見積額が95万円以下である方をいいます。手引(令和8年分)は、(源泉・特別)控除対象配偶者・控除対象扶養親族等の欄に、年末調整を行っていない場合は源泉控除対象配偶者と源泉控除対象親族の氏名などを、扶養控除等(異動)申告書又は従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書の記載に応じて記載するとしています。

令和8年分の給与所得の源泉徴収票で、年末調整をした票としていない票の記載の違い。支払金額と社会保険料等の金額はどちらの票にも記載する。給与所得控除後の金額と所得控除の額の合計額は年末調整をした受給者のみの欄で、年末調整をしていない票には記載しない。源泉徴収税額は、年末調整をした票では年末調整をした後の源泉所得税及び復興特別所得税の合計額、していない票では令和8年中に源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の合計額(災害により被害を受けたため徴収の猶予を受けた税額は含めない)を記載し、どちらの票でも、源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書きする。 年末調整をした票 年末調整をしていない票 支払金額 記載する 給与所得控除後の金額 記載する 所得控除の額の合計額 記載する 源泉徴収税額 年末調整をした後の税額 社会保険料等の金額 記載する 基礎控除の額 記載する 摘要 手引の記載事項 支払金額 記載する 給与所得控除後の金額 記載しない 所得控除の額の合計額 記載しない 源泉徴収税額 源泉徴収すべき税額の合計額 社会保険料等の金額 記載する 基礎控除の額 記載しない 摘要 「年調未済」の語がある票もある
図1 年末調整をした票と、していない票の記載の違い(国税庁「給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」(令和8年分)の各欄の記載要領から作成。「記載しない」は、手引が「年末調整をした受給者のみ」としている欄。源泉徴収税額は、年末調整をした票では年末調整をした後の源泉所得税及び復興特別所得税の合計額、年末調整をしていない票では令和8年中に源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の合計額(災害により被害を受けたため徴収の猶予を受けた税額は含めない)で、どちらの票でも、源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書きする)

社会保険料等の金額の欄は、「年末調整をした受給者のみ」の欄ではありません。手引(令和8年分)は、給与等を支払う際にその給与等から控除した社会保険料の金額、保険料控除申告書に基づいて控除した社会保険料の金額、小規模企業共済等掛金の額の合計額を記載するとしていて(年の中途で就職した人について就職前に他の支払者が支払った給与等を通算して年末調整を行った場合は、その給与等から控除した社会保険料等の金額を含め、小規模企業共済等掛金の額は内書きします)、国税庁の質疑応答事例も、年末調整の規定の適用がない場合に記載する項目に「社会保険料等の金額」を挙げています。源泉徴収票の各欄の読み方は源泉徴収票の見方にまとめています。

会社が年末調整をしていない票に書く項目

国税庁の質疑応答事例「年末調整が未済の場合に作成する『給与所得の源泉徴収票』の記載事項」は、年末調整の規定の適用がない場合に、次の項目を確認の上、記載することとなっているとしています。

年の中途で退職した人の票では、配偶者と扶養親族の欄を空けたままにしやすいので注意します。手引(令和8年分)は、(源泉・特別)控除対象配偶者・控除対象扶養親族等の欄について扶養控除等(異動)申告書又は従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書の記載に応じ、16歳未満の扶養親族の欄について扶養控除等(異動)申告書の記載に応じ、年の中途で退職した受給者に交付する源泉徴収票にも記載する必要があるとしています(扶養控除等(異動)申告書の「16歳未満の扶養親族」欄と「退職手当等を有する配偶者・扶養親族・特定親族」欄の双方に記載のある16歳未満の扶養親族は、退職所得を含めた令和8年中の合計所得金額が62万円を超える場合には、源泉徴収票の「16歳未満の扶養親族」欄に記載しません)。「中途就・退職」欄は、年の中途で退職(死亡退職を含む)した人について、受給者に交付する票では「退職」の欄に「○」を付し(税務署提出用では「退職」欄に「1」を記載し)、その年月日を記載します(同じ年に同じ事業者で中途就職と中途退職のどちらにも該当する場合は、「年月日」欄に退職の日を記載し、摘要欄に「中途就」と記載します。この場合、税務署提出用では「就職」欄に「2」、「退職」欄に「1」を記載し、受給者に交付する票では「退職」欄に「○」を付します)。退職手当を支払ったときの退職所得の源泉徴収票は、退職所得の源泉徴収票の書き方で整理しています。

年末調整の対象とならない人の6つの区分

年末調整をしていない票になるのは、会社がその人の年末調整をしなかったときです。令和8年分の「年末調整のしかた」は、年末調整は原則として扶養控除等(異動)申告書を提出している人の全員について行うが、例外的に年末調整の対象とならない人もいるとして、対象とならない人を次の6つの区分で挙げています。

  1. 年末調整の対象となる人のうち、本年中の主たる給与の収入金額が2,000万円を超える人(令和8年分)
  2. 年末調整の対象となる人のうち、災害により被害を受けて、「災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律」の規定により、本年分の給与に対する源泉所得税及び復興特別所得税の徴収猶予又は還付を受けた人
  3. 2か所以上から給与の支払を受けている人で、他の給与の支払者に扶養控除等(異動)申告書を提出している人や、年末調整を行うときまでに扶養控除等(異動)申告書を提出していない人(月額表又は日額表の乙欄適用者)
  4. 年の中途で退職した人で、年末調整の対象となる退職者(死亡により退職した人、12月中に支給期の到来する給与の支払を受けた後に退職した人など)に該当しない人
  5. 非居住者(年の中途で海外の支店へ転勤したことなどの理由により非居住者となった人は、同じ表で年末調整の対象となる人の側に挙げられています)
  6. 継続して同一の雇用主に雇用されないいわゆる日雇労働者など(日額表の丙欄適用者)

年の中途で退職した人のうち年末調整の対象となる退職者の範囲と、6つの区分それぞれの内容は、年末調整の対象とならない人で区分ごとに説明しています。

年末調整をしていない人の源泉徴収票の交付と提出

手引(令和8年分)は、受給者に交付する給与所得の源泉徴収票を、提出範囲にかかわらず全ての受給者について作成し、令和9年2月1日まで(年の中途で退職した方の場合は、退職の日以後1か月以内)に受給者に交付しなければならないとしています(この「全ての受給者」には居住者である外国人従業員も含まれ、非居住者に給与等を支払った場合は「非居住者等に支払われる給与、報酬、年金及び賞金の支払調書」を提出します)。手引(令和8年分)のこの交付の説明に、年末調整をしたかどうかで交付の要否を分ける記載はありません。

税務署と市区町村への提出について、手引は、令和8年分の給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)の提出範囲を、年の中途で退職した者に対して令和8年中に支払った給与等の金額が30万円以下である場合以外の給与等のすべてとしています。手引(令和8年分)によると、令和8年分以降は、給与所得の源泉徴収票の提出範囲が拡大して給与支払報告書の提出範囲と同一になりました。手引(令和8年分)のこの提出範囲の書き方に、年末調整をしたかどうかによる区分はありません。

手引(令和8年分)によると、令和9年1月1日以降は、給与支払報告書を市区町村に提出した場合に税務署に給与所得の源泉徴収票を提出したものとみなされるので、税務署に給与所得の源泉徴収票を提出する必要はありません(源泉徴収票のみなし提出の特例)。手引(令和8年分)は、この特例のもとでも、受給者には引き続き給与所得の源泉徴収票を交付する必要があるとしています。給与支払報告書の書き方は給与支払報告書の書き方、合計表は法定調書合計表で整理しています。

年調未済の票を受け取った人の税額が精算される場所

年末調整をしていない票の税額は、その会社では精算されていません。精算される場所は、その人がその年のうちに再就職したかどうかなどで分かれます。

年の中途で退職し、同じ年に再就職した場合

国税庁タックスアンサーNo.1910(令和8年4月1日現在法令等)は、中途退職した同じ年に再就職をした場合は、原則として新しい勤務先で前の勤務先の給与を含めて年末調整をすることになっているとしています(通算するのは前の勤務先に扶養控除等(異動)申告書を提出して支払を受けた給与で、新しい勤務先で年末調整の対象となる人に当たることが前提です。原則の外として、新しい勤務先が前の勤務先の給与や税額を確認できないときは、次のとおり年末調整を行えません)。令和8年分の「年末調整のしかた」は、年の中途で就職した人で、就職前に他の給与の支払者に扶養控除等(異動)申告書を提出して支払を受けていた給与がある人について、前職分の給与とその徴収税額を前の給与の支払者から交付を受けた「給与所得の源泉徴収票」などで確認し、その確認ができるまではその人の年末調整を見合わせるとしています。タックスアンサーNo.2674(令和8年4月1日現在法令等)は、この確認ができないときには年末調整を行うことはできず、その人が確定申告により所得税及び復興特別所得税の精算を行うことになるとしています。

前職分を通算して年末調整をした会社は、源泉徴収票の摘要欄に前職の内容を書きます。手引(令和8年分)は、年の中途で就職した方について、その就職前に他の支払者が支払った給与等を通算して年末調整を行った場合に、他の支払者の住所(居所)又は所在地・氏名又は名称、他の支払者のもとを退職した年月日、他の支払者が支払った給与等の金額・徴収した所得税及び復興特別所得税の合計額・給与等から控除した社会保険料の金額を摘要欄に記載するとしています。

年の中途で退職し、再就職しないまま年を越した場合

タックスアンサーNo.1910(令和8年4月1日現在法令等)は、中途退職したまま再就職しない場合は年末調整を受けられないので、所得税及び復興特別所得税が納め過ぎとなっている場合があり、この納め過ぎとなっている税額は、中途退職した年の翌年になってから確定申告をすれば還付を受けられ、この還付のための申告書は中途退職した年の翌年1月1日から5年間提出することができるとしています(死亡により退職した人など、令和8年分の「年末調整のしかた」が年末調整の対象として挙げる年の中途の退職者は、退職の時に年末調整を受けます)。

複数の勤務先から給与を受けている場合・給与の収入金額が大きい場合

タックスアンサーNo.1900(令和8年4月1日現在法令等)は、確定申告をしなければならない給与所得者(確定申告をすれば税金が還付される人を除く)として7つを挙げていて、その中に、給与の年間収入金額が2,000万円を超える人があります。同じタックスアンサーNo.1900(令和8年4月1日現在法令等)は、確定申告をしなければならない給与所得者(確定申告をすれば税金が還付される人を除く)として、給与を2か所以上から受けていて、かつ、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)との合計額が20万円を超える人も挙げていますが、給与の収入金額の合計額から所得控除の合計額(雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除を除く)を差し引いた金額が150万円以下で、さらに各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円以下の人は申告不要とし、この各種の所得金額の合計額に含まれない所得として、確定申告をしないことを選択した上場株式等の配当等や、源泉徴収選択口座内の上場株式等の譲渡による所得で確定申告をしないことを選択したもの、源泉分離課税とされる預貯金の利子等などを挙げています。

年調未済の票を受け取ったことだけで、確定申告をしなければならないと決まるわけではありません。令和8年分の「年末調整のしかた」は会社に対して、年末調整の対象とならない人は自分で確定申告をして税額の精算をすることになるので、期限までに住所地の所轄税務署長に確定申告書を提出するよう指導してください、としています。確定申告が要るかどうかの基準は確定申告はいくらから必要かで整理しています。

年末調整の計算機で、1年分の税額と徴収済みの税額の差(還付・不足額)を確かめる
まとめ
  • 源泉徴収票の摘要欄の「年調未済」は、その票の給与について年末調整をしていないことを示す書き込みで、国税庁の手引(令和8年分)が摘要欄の記載事項として挙げる(1)から(10)には入っていない
  • 手引(令和8年分)(特に断りのない限り、令和8年12月1日以降に年末調整を行った場合の記載要領)は、給与所得控除後の金額、所得控除の額の合計額、基礎控除の額などの欄を「年末調整をした受給者のみ」の欄としている
  • 年末調整をしていない票の源泉徴収税額の欄には、令和8年中に源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の合計額を記載する(災害により被害を受けたため徴収の猶予を受けた税額は含めず、源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書きする)
  • 年末調整をしていない票でも、社会保険料等の金額の欄と、(源泉・特別)控除対象配偶者・控除対象扶養親族等の欄は記載する(後者は扶養控除等(異動)申告書又は従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書の記載に応じて記載する)
  • 年調未済の票の税額は、同じ年に再就職して新しい勤務先で年末調整の対象となり、前の勤務先に扶養控除等(異動)申告書を提出して支払を受けた給与を新しい勤務先が源泉徴収票などで確認できれば、原則としてその年末調整で精算され、そうでなければ必要に応じて本人の確定申告で精算される

よくある質問

源泉徴収票に「年調未済」と書かれていたら、確定申告をしなければなりませんか?

年調未済は、その票の給与について年末調整をしていないことを示すだけで、確定申告をしなければならないかどうかは別の基準で決まります。国税庁タックスアンサーNo.1910(令和8年4月1日現在法令等)は、中途退職した同じ年に再就職をした場合は原則として新しい勤務先で前の勤務先の給与を含めて年末調整をするとしています(通算するのは前の勤務先に扶養控除等(異動)申告書を提出して支払を受けた給与で、新しい勤務先で年末調整の対象となる人に当たることが前提です。タックスアンサーNo.2674によると、新しい勤務先が前の勤務先の源泉徴収票などで給与や税額を確認できないときは年末調整を行うことはできず、本人が確定申告で精算します)。同じタックスアンサーNo.1910は、中途退職したまま再就職しない場合は年末調整を受けられず、納め過ぎとなっている税額があれば中途退職した年の翌年になってから確定申告をすることで還付を受けられ、この還付のための申告書は中途退職した年の翌年1月1日から5年間提出することができるとしています(死亡により退職した人など、令和8年分の「年末調整のしかた」が年末調整の対象として挙げる年の中途の退職者は、退職の時に年末調整を受けます)。

年末調整をしていない従業員の源泉徴収票の摘要欄に、「年調未済」と書かなければなりませんか?

国税庁の「給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」(令和8年分)が給与所得の源泉徴収票の摘要欄の記載事項として挙げる(1)から(10)に、「年調未済」と書くという項目はありません。同じ手引(特に断りのない限り、令和8年12月1日以降に年末調整を行った場合の記載要領)は、給与所得控除後の金額や所得控除の額の合計額などを「年末調整をした受給者のみ」の欄としています。

年末調整をしていない票の「源泉徴収税額」には何を書きますか?

国税庁の手引(令和8年分)は、年末調整をしない給与等の場合、令和8年中に源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の合計額を記載するとしています(災害により被害を受けたため徴収の猶予を受けた税額は含めず、源泉徴収票の作成日現在で未払の給与等があるため徴収していない税額があるときは、その未徴収税額を内書きします)。

年の途中で退職した人にも、給与所得の源泉徴収票を交付しますか?

国税庁の手引(令和8年分)は、受給者に交付する給与所得の源泉徴収票を、全ての受給者について作成し、年の中途で退職した方の場合は退職の日以後1か月以内に(それ以外の方は令和9年2月1日までに)受給者に交付しなければならないとしています(この「全ての受給者」には居住者である外国人従業員も含まれ、非居住者に給与等を支払った場合は「非居住者等に支払われる給与、報酬、年金及び賞金の支払調書」を提出します)。手引(令和8年分)のこの交付の説明に、年末調整をしたかどうかで交付の要否を分ける記載はありません。

次に読む

出典

国税庁の令和8年分の手引・「年末調整のしかた」、質疑応答事例、タックスアンサーの原文を読んで確認。

この記事は一般的な情報提供であり、個別の事案に対する助言ではありません。特定の人が年末調整の対象かどうか、確定申告が必要かどうかは、その人の給与の支払状況や所得の内容ごとに判断されます。具体的な対応は、税理士または所轄の税務署にご相談ください。

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